2005年07月07日
3日でわかるローマ帝国
3日でわかるローマ帝国阪本 浩(著)
ダイヤモンド社 (2001-12)
¥ 1,470
ISBN:978-4478920329
この本はローマがいかにして小さな都市国家から発展して大帝国を築くことが出来たか、そしてその大帝国をいかにして維持することが出来たのかという疑問に答えようとする本である。
2ページから3ページ毎に小さなテーマを建て、簡潔にわかりやすく答えている。分かりやすい図も添えられており、まるで黒板を見ながら講義を聴いているかのようである。
「3日でわかる」というのもまんざら誇張ではない。飽きっぽい人でも一気に読んでしまうことができるだろう。
惜しむらくは、3世紀の危機までは丁寧に説明が続けられているのだが、ディオクレティアヌス以降は駆け足になってしまっている。末期のローマ帝国にも興味深いテーマはあると思うので、続編を期待したい。
投稿者 augustus : 2005/07/07 22:35 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年07月03日
図説 古代ローマの戦い
図説 古代ローマの戦いエイドリアン ゴールズワーシー(著), 遠藤 利国(翻訳)
東洋書林 (2003-05)
¥ 4,725
ISBN:978-4887216082
タイトルから有名な戦いにおける戦術を論じたものと予想する人もいるだろうが、そうではない。
ローマの歴史は戦争の歴史と言ってもよいくらいに、彼らは多くの戦争を戦ってきた。
この本は時代によって大きく変化したローマ軍について書いている。ローマがどのような軍隊をどのような意図で編成したか、武器はどのようなものだったか、どのような敵とどのように戦ったかなどを多くの図や写真とともに読むことができる。
軍人皇帝時代に簒奪者が多く出た理由の考察や、 末期になると会戦向けではなく小規模な戦争向けの軍隊になっていくことなども分かりやすく書いてあり、大変興味深い本である。
投稿者 augustus : 2005/07/03 18:12 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年06月30日
プリニウス書簡集―ローマ帝国一貴紳の生活と信条
プリニウス書簡集―ローマ帝国一貴紳の生活と信条国原 吉之助(著)
講談社 (1999-03)
¥ 1,418
ISBN:978-4061593671
ドミティアヌス帝からトラヤヌス帝の頃に活躍した元老院議員プリニウスが残した書簡集。
内容は公的な仕事に関するものから、私的生活に関するものまで様々で、家族を思いやる様子や友人との交流などもわかり興味深い。
管理人augustusが特に興味を持ったのはトラヤヌス帝との往復書簡。この頃、プリニウスはビチュニア属州の総督として赴任していた。属州統治に関しての皇帝への問い合わせと回答を読むと、ローマ帝国の支配の仕組みが見えてくるようで大変面白い。
例えば、トラヤヌス帝の時代もキリスト教は禁止されていた。しかし、告発されても本人が皇帝像を拝みキリスト教徒でないことを示せば放免された。また、匿名の告発は受け付けず、わざわざ信者を捜して罰するようなことも行われていなかったのだ。
投稿者 augustus : 2005/06/30 18:38 | コメント (0) | トラックバック (2)
2005年06月28日
食卓歓談集
食卓歓談集プルタルコス(著), 柳沼 重剛(翻訳)
岩波書店 (1987-10)
¥ 693
ISBN:978-4003366431
対比列伝で有名なプルタルコスが宴席での楽しい会話を記録したもの。(あるいはそういう形式で書いたもの。)
取り上げられるテーマは気楽で興味深いものが多い。 例えば、「鶏と卵ではどちらが先か」、「なぜ塩は神聖だと考えられるのか」、「酒席で哲学談義をしてもよいか。」等々、どこから読んでも楽しめるだろう。
投稿者 augustus : 2005/06/28 18:54 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年06月27日
年代記―ティベリウス帝からネロ帝へ
年代記―ティベリウス帝からネロ帝へ〈上〉C. タキトゥス(著), Cornelius Tacitus(原著), 国原 吉之助(翻訳)
岩波書店 (1981-01)
¥ 987
ISBN:978-4003340820
年代記―ティベリウス帝からネロ帝へ〈下〉
C. タキトゥス(著), Cornelius Tacitus(原著), 国原 吉之助(翻訳)
岩波書店 (1981-01)
¥ 945
ISBN:978-4003340837
ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロの4皇帝の時代の出来事を年代順に綴っている。表現は劇的で、陰謀渦巻く時代を生き抜いた人々を生き生きと描き出している。 スエトニウスと違い、ゴシップを無批判に書いたりはしないので記述の信頼性が高く、この時代の第1級の史料である。
著者のタキトゥスは1世紀半ばに生まれ、1世紀おわり頃には執政官の地位に登り詰める。年代記は2世紀の始め頃に書かれている。
投稿者 augustus : 2005/06/27 18:56 | コメント (0) | トラックバック (2)
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