レトリック式作文練習法―古代ローマの少年はどのようにして文章の書き方を学んだか
レトリック式作文練習法―古代ローマの少年はどのようにして文章の書き方を学んだか香西 秀信(著), 中嶋 香緒里(著)
明治図書出版 (2004-11)
¥ 2,415
ISBN:978-4185224161
ヨーロッパで17世紀頃まで行われていたプロギュムナスマタ(予備練習)と呼ばれたレトリックの訓練方法を現代に利用可能なように再構成したもの。
ローマの上流階級の子供たちが学ばなければならない重要な学問がレトリック(弁論術、修辞学)である。4世紀末のアフトニウスによると、プロギュムナスマタは寓話、物語、逸話、格言、反論、立論、共通論拠、賞賛、非難、比較、性格表現、描写、一般論題、立法弁論という風に段階に分けて、少しずつ訓練されていく。この本では古代、中世に行われていたものを縮小して再構成することが試みられている。したがって、必ずしも古代の子供たちの勉強方法のままとは言えないわけだが、その雰囲気は味わうことができて興味深い。
真面目に練習すれば説得力も増しそうである。