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セネカ
セネカ角田 幸彦(著)
清水書院 (2006-04)
¥ 893
ISBN:978-4389411862
皇帝ネロの最初の5年間の善政を指導したセネカの思想について、時代背景を含めて簡略に紹介した本。
いろいろな著作が紹介されているが、例えば『人生の短さについて』の主旨になっているのは、「世人が嘆く人生の短さは、実はひとの心の弛みから発せられるものであり、人生は十分長いということを納得させることである。人生の短さを託つのは、人生を随分と無駄に使っている証拠である。」ということだそうだ。
なるほどと思うところもあるが、管理人augustusは人生には無駄な部分も必要な気がする。
時代背景の解説については、セネカの生きた時代の厳しさを強調したいのか、ユリウス・クラウディウス朝の皇帝たちの悪逆非道ぶりがことさらに強調されている。ティベリウス帝が息子ドルゥススを殺させたなどといった間違った記述もあるので、割り引いて読む必要があるだろう。
投稿者 augustus : 2006年11月05日 10:12
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