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ローマ人の物語 (19) 悪名高き皇帝たち[三]

ローマ人の物語 (19) 悪名高き皇帝たち[三]
塩野 七生(著)
新潮社 (2005-08)
¥ 420
ISBN:978-4101181691

「悪名高き皇帝たち」の第3分冊。第4代皇帝クラウディウスを扱っている。

クラウディウスは悪妻たち解放奴隷たちの言いなりになっていた皇帝というイメージもあるが、著者はオスティアの港湾工事や元老院議員の資格をガリア人にまで広げたことなどを高く評価し、解放奴隷の重用にも理解を示している。

クラウディウスの最大の弱点であろう悪妻の言いなりになりがちだった点はスエトニウスやタキトゥスなど古代の人と著者の意見は一致しているようだ。しかし、悪妻メッサリーナやアグリッピーナの醜聞についてはあまり詳しく書かれていない。アグリッピーナによるクラウディウスの毒殺についても極あっさりとした記述で済ませている。きっと著者はクラウディウスの悪妻たちについての有名すぎる逸話は書く気にならなかったのだろう。クラウディウスに興味を持ったなら、スエトニウスなど他の本も読んでみて欲しい。

投稿者 augustus : 2005年09月20日 21:04

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古代ローマ (ローマ帝国の歴史とコイン)
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