古代ローマBBS 過去ログ26

[2599] サン・ドメニコ島 投稿者:クラウディア 投稿日:2004/01/06(Tue) 14:10

P.M.さん 

サン・ドメニコ島だったんですか!! 小ユリアの流刑地は。
海が綺麗ですね。地中海って、綺麗ですよね。洞窟といえば
青の洞窟はすごく綺麗だと思います。
ダービーは、実際の場所はあえて知っててサレルノ湾に
したのでしょうかね? 芸術家ならやりそうな気がするかも。


[2598] なんか最近小姑みたいだな・・・ 投稿者:P.M. 投稿日:2004/01/06(Tue) 12:39

■augustusさん
> P.M.さんの写真が消されて例の卓球のページに変わってしまったのは何故なんですか?
2ヶ月更新しないと消されてしまうのです(:_:)
で、消したところ(番号?)は随時埋められていくのでしょう。。。

■真奈美さん
> スエトニウスは毒殺説は触れてない
私の推測ですが、彼は99節に取り上げたユリアとの別れの場面のエピソードの方を語りたく、
毒殺説はあえて取り上げることを控えたのではないかでしょうか?
カッシウス・ディオの時代でも毒殺説が知られていることを考えるとこの風評が流布していた
ことはおそらく間違えないと思うのですが。
http://www.ukans.edu/history/index/europe/ancient_rome/L/Roman/Texts/Suetonius/12Caesars/Augu

stus*.html#99
http://www.ukans.edu/history/index/europe/ancient_rome/E/Roman/Texts/Suetonius/12Caesars/Augu

stus*.html#99

■高島賢治さん
> 下記書籍が1月16日刊行予定:『ローマ皇帝群像1 <西洋古典叢書第II期>』
おぉぉぉぉおおおおおおおおおおお! 第III期が2月から配本ということで出版日が未定だった
待望のこの書がいつ出るのかと思っていたらこんなに早く(*^o^*)
さて、どこで買おうか・・・。

■クラウディアさん
> トリメルス島
サレルノ湾に島はなかったような気がしたのでちょっと調べてみました。
現在のトレミィティ諸島の最大の島、サン・ドメニコ島がユリアの流刑地のようです。
(プーリア州ですのでギリシア側、すなわち、アドリア海にあります)。
http://www.gdmland.it/landscapes/storico/centricostieri.asp
サレルノ湾岸にはエメラルドの洞窟をはじめいくつかの洞窟がありますが、この島にも
洞窟が沢山あるようです。

トレミィティ諸島の大体の場所はこちらの下の方を参照してください。
http://www.japanitalytravel.com/tokusyu/top2.html

それにしてもこの画家、コロッセオに行ったことのない「コロッセオが滅びるとき、 ローマは滅びる。

ローマが滅びるとき世界は滅びる」という詩?を書いたベーデみたいな人なのでしょうか?
それとも知っていて敢えて描いた創作?

というわけで、カルタゴは存続させねばならぬ

http://www10.plala.or.jp/pm/


[2597] ああそうでした!間違えました! 投稿者:真奈美 投稿日:2004/01/06(Tue) 07:07

クラウディウスと頭においていたのに、なぜかウェスパシアヌスと書いてしまってました。 おかげで前にも書いたことをくりかえさせてしまってすみません。
 ところで、男色の気があるかないかの判断基準は時代で違いそうですね。私が思うに、ああいうバイが珍しくもない時代なら、少年時代にそういう相手にされた経験がある程度では、そのあと女よりも好んで自分から選んで手を出す側になってないなら「男色家」認定はしにくいという印象があります。現代ならば、「つきあいで」男遊びできるなら充分アブながられるでしょうけど。
 それはそうと、クラウディウスのほかにも、女色オンリーと太鼓判の人・・・いますか?いえ、こだわることでもないんですけどね。

品行方正よりもスキャンダルのほうが注目されるのは人情でしょうね。「悪女」の本は次々出るのに、「聖女」「貞女」はそうでもないし。そして前者にクレオパトラは定番。(アグリッピナもけっこう出ます)知名度をあげるためだけならば、リウィアも毒殺犯にしてみるほうがてっとりばやいかもしれません。だいたい、サラさんクラウディアさんがお勧めの本も、リウィアの悪名が有名だからこそ書かれ読まれるのでしょうから、悪女としての知名度さえ今ひとつの日本とは条件が違いますね、幸か不幸か。「この私、クラウディウス」はどのくらい読まれているのかわかりませんが。そりゃ、そのアンチテーゼであるマッシーさんの「アウグストゥス」が翻訳されたらそれにこしたことないです。

ネロがポピュラーになりやすいのは、悪事や醜聞がハデなうえに、名前が簡単であることも要因だと思います。「ルキウス・ドミティウス・アエノバルブス」ではこうはいかないかも。
「フランダースの犬」の主人公はスペル違うけど。芸術家志望ではありましたな。
「暴君で歌手志望?ジャイアンみたいな奴だな」
ーー「マジカル・ダイナマイト・ツアー」より。(うちきりでコミックスの続きも出ないとは白泉社め〜)


[2596] ウェスパシアヌス? 投稿者:マッティアス 投稿日:2004/01/05(Mon) 22:53

真奈美さん:
>男色の気ゼロ(と太鼓判つき)
> ウェスパシアヌスと・・・います?
いや。そこはクラウディウスでしょう!
試そうとした事すらないって、スエトニウスも言っていたし。
ウェスパシアヌスに関しては何も書いてないってことは、人並みに美少年奴隷とかとは
遊んでいたんだと思います(脂汗)。
カリグラとかとうまくやってたんですよ?あの人。根性(?)でそれくらいは。

カイザーさん;
「セスタス」のオクタヴィア様は確かに可愛いですよね。
でも、あの雑誌(ヤングアニマル)的にはやはり、色気過剰のアグリッピナ様でしょう。
ていうか、ローマファンの意見として、主人公達はどうでもイイってのが多いですね。

augustusさん:
え!アグリッピナ様は好きではないんですか?ショック!
でも、彼女はカエサル同様、好き嫌いはともかくとして捨て置けない人物ですね。
ふと思いましたが、高潔な人物よりスキャンダルとかあるほうが、本で取り上げて
もらいやすいので、知名度も高いですよね。ネロとか。
リウィアがあまり日本で人気も知名度もないのは、その辺りでしょう。


[2595] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2004/01/05(Mon) 22:02

○クラウディアさん

> 一応、その著者、専門分野はその武将です・・・
ええっ!?
自分の得意分野でおおぼけなのは恥ずかしいですね(^^)

> 東西問わず。今は素人でも、なかなか馬鹿にできませんぜ。
これは言えると思う。マニアックに勉強している人は結構多いですよね。

> ローマから追放されたユリアのいるサレルノ湾の洞窟
紹介ありがとうございます。なんか地味な絵ですね。


○真奈美さん

> ティベリウスとリウィアの不和は、お互いさぞ辛かったと思いますよ。
> 16しか年が違わず、双方健康で長生き、気位高くて自分からすり
> よったりしないような性格で。周りにも扱いにくい人々がたくさんいて。
ですよね。ティベリウスの性格は母親譲りだったんでしょうかねえ。
親子の情ってものもないわけではないだろうし、その中でのあの不和ですからねえ。気の毒です。

> 系図に、非業の死の人にXつけていくと、下のほうはXだらけ。
やってみたことはないけど、そういうふうになりそうだと想像はつきます。アウグストゥスが生きていたときはよかったんですけどねえ。

> 人の奥さん取った(で結婚までした)
>  アウグストゥス、カリグラ、ネロ、ドミティアヌス、・・・まだいそう。
うわっ。多いな、これは。

> 当初「きい」と「嘉助」だったのが、ある作家が、それは私の創作した名前だと
> 指摘したので、途中で史料にある名前に変えたということがありました。
指摘された脚本家も焦ったでしょうねえ。格好悪すぎ。

> 流刑というものはそれなりにロマンティックなものとして感じられるのでしょうね。
「流刑」の前に「シベリア」とつけると一気にロマンティック度が低下します。(^^)


○カイザーさん

> オクタヴィアという名前の人物はアントニウスの妻より、
> ネロの皇后の方が遙かに重要な人物なんだと、私の
> ローマ史観に多大な影響を与えた傑作だと思います。
この分の妥当性は「重要」という単語の意味をどうとらえるかによりますね。(^^)

> このマンガのオクタヴィア様、メチャクチャ可愛いんですよ!!
見たことは無いんですが、きっと私のオクタウィアのイメージと重なるんだと思います。清楚で、言動にも非の打ち所がない。でも、その分面白みも少ないかもしれないです。


○高島賢治さん

> 買い切り制を廃止しビジネス・チャンスを増やした方が
> 岩波にはトータルでプラスになると思うのですが。
賛成です。
頼むから傾かないでくれ > 岩波


○おっさんさん

> 美術のコンテの練習で、なぜかアグリッパ像が
> 多く描かれているようにも思われますが、
アグリッパの他にはダビデなんかも美術室にあったような気がします。
描きやすいのかなあ?


○IKさん

今年もよろしくお願いいたします。
トップページの日記は毎日楽しみにさせていただいています。「ローマの歴史」もそのうち再開してくださいね。(私が勢いを止めてしまったような気がしてならないです^^;)


○P.M.さん

> あの卓球のページが出てきてしまうというリンク切れ(?)を外すのは出来
> ているんですが(1行消すだけですからな)
不思議に思っているんですが、P.M.さんの写真が消されて例の卓球のページに変わってしまったのは何故なんですか?元のP.M.さんの写真が規約に違反した内容でもないでしょうしねえ。
一定期間更新がないと消されることになっているとかですかねえ。

> なかなか腰が上がりません(^o^;)
やっぱり今年の目標だ(^^)

> 言いたくなったことはありますが(^o^;)
ぐっと、我慢したんですね。大人だなあ。(^^)


[2594] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2004/01/05(Mon) 20:18

下記書籍が1月16日刊行予定に変更。情報を追加して再掲。
●『ローマ皇帝群像1 <西洋古典叢書第II期>』 京都大学学術出版会
 スパルティアヌス他 南川高志訳 予価 \3,000+税
 紀元117年即位のハドリアヌス帝から約170年にわたり、70人以上の皇帝たちの生
 涯が描かれる。皇帝の私生活にまつわる挿話(ゴシップ記述も含め)など、文学
 的要素を含んだおもしろく読める歴史書。制作に謎を秘めるもローマ帝国史の研
 究に重要な役割を果たす伝記集である。『1』は五賢帝時代の諸皇帝を扱う(3分
 冊)。本邦初訳  第II期 第29回配本。

●『デモステネス 弁論集3 <西洋古典叢書第II期>』 京都大学学術出版会
   第30回配本 2004年1月刊行予定

●『セクストス・エンペイリコス 学者たちへの論駁1 <西洋古典叢書第II期>』
  京都大学学術出版会 最終回配本 2004年1月刊行予定
(配本順が入れ替わってます。)


[2593] 注ありがとうございました 投稿者:真奈美 投稿日:2004/01/05(Mon) 18:01

P.M.さん。
悪評を決定つけた第一号といえばタキトゥス!という思い込みがあるので、実際に読んだときよりもそちらのほうが根強いままという弊害があるようです、あぶないあぶない。ディオって引用などはよくされるわりにいまだに翻訳は出てないですよね。  スエトニウスは毒殺説は触れてないようですが、これらにはどういう意味があるのだろう。


創作を史実と間違えるといえば、かつて大河ドラマ「おんな太閤記」で、秀吉の妹(のちに家康の正室におしつけられる)とその夫の名前が、当初「きい」と「嘉助」だったのが、ある作家が、それは私の創作した名前だと指摘したので、途中で史料にある名前に変えたということがありました。出世したのでもっともらしく変えたという作中設定をつけて。泉ピン子だったので、「旭」よりも「きい」のほうが合ってたのですけどね。

初めて接するときには、それがどの程度史実か虚構かといちいち区別しないものでしょうね、それが修正される機会があるかはその題材のポピュラーさにも大いにかかってる。
「追憶の〜」しか読んでいない人々は、オクタヴィアが美人なことを知らずに終わるのでしょうか、悔しい。
 しかし、最初の思い込みが強すぎると、その後事実に接してもそれが頭に残らないということがままあるものです、私自身上の例で示したように。
 だれでも初めてということはあるので、マニアには知ってることばかりの内容でも、レクチャーやバラエティ番組の意味はあると思います、ただそれがマチガイだらけとか偏りすぎとかではやはり困る。

「罪なくして配所の月を見ばや」が誰の言葉だったか忘れましたが、流刑というものはそれなりにロマンティックなものとして感じられるのでしょうね。いや、彼女たちの場合罪はあるんだけど、多少なりと。


[2592] トリメルス島はサレルノ湾にあるそうです 投稿者:クラウディア 投稿日:2004/01/05(Mon) 13:00

トリメルス島はサレルノ湾にあるそうです。
検索したらそう出てきました。イギリスのロマン主義の画家の
ジョセフ・ライト・ダービーがトリメルス島に流罪になった小ユリアを題材にして描いた「ローマから追放されたユリアのいるサレルノ湾の洞窟」という絵がありました。ただ、この絵のユリアは、
母親のユリアのことなのか小ユリアのことなのかは、はっきりしないそうです。それからサレルノ湾は絶景だそうです。



[2591] 全2巻本のケースの裏にでもサインをもらうように頼んじゃおうかな(謎) 投稿者:P.M. 投稿日:2004/01/05(Mon) 12:49

(古代ローマでは執政官が変わるだけで取り立てておめでたくないですが)
あけましておめでとうございます

■augustusさん
>> 結局のところ拙サイトの大掃除?は未着手です(^o^;)
> 今年の目標ですね。(^^)
あの卓球のページが出てきてしまうというリンク切れ(?)を外すのは出来
ているんですが(1行消すだけですからな)なかなか腰が上がりません(^o^;)

>> それについては我々が○×年前にやったことがありますが・・・
> 言われた方は冷や汗が出てきそうですね。
私は言われたことも言ったこともありません(言いたくなったことはありますが(^o^;))

■真奈美さん
> タキトゥス説での毒殺の話
風評を簡単に語った(『年代記』1.5)まででタキトゥスが独自に作り出したものではないですし、
リウィアの数々の殺害黒幕説には彼は否定的だったような気が私はします(アグリッパ・
ポストゥムスを除く)。
もちろん、リウィアに対してネガティブな印象を与える書き方を随所にしてはいますが。
アウちゃんの毒殺についての風評を克明に書いているのはカッシウス・ディオです
(『ローマ史』56.30。ディオはリウィアに対する風評を信じているような気がします)。

http://www.thelatinlibrary.com/tacitus/tac.ann1.shtml#5
http://www.perseus.tufts.edu/cgi-bin/ptext?doc=Perseus%3Atext%3A1999.02.0078&query=chapter%3D%235&layout=&loc=1.4

http://www.ukans.edu/history/index/europe/ancient_rome/E/Roman/Texts/Cassius_Dio/56*.html

■高島賢治さん
> 岩波書店よりセネカの散文作品の全集の新訳が数年内に出る予定。
おおぉぉぉぉぉおおおおおおお! こいつはすごい(*^o^*)

■クラウディアさん
> 翻訳ドットコム
私もほしいです(^o^)/

> 海外の書籍の翻訳決定の基準
結局のところその道の専門家がその気になっていることが基準ではないでしょうか?
たとえば、はなっから売れそうもない日本人には極めて特異な分野なのに、訳者P.M.
ではますます売れませんしね〜(^o^;)

というわけで、カルタゴは存続させねばならぬ

http://www10.plala.or.jp/pm/


[2590] 遅れましたが。。。 投稿者:IK 投稿日:2004/01/05(Mon) 10:13

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。


[2589] 無題 投稿者:おっさん 投稿日:2004/01/04(Sun) 21:26

美術のコンテの練習で、なぜかアグリッパ像が多く描かれているようにも思われますが、どうしてですか。


[2588] レス 投稿者:高島賢治 投稿日:2004/01/04(Sun) 21:04

◎クラウディアさんへ
岩波書店の問題点は少なくとも二つあります。一つは左翼的書籍出版の大幅縮小です。
昔はある程度売れていた左翼的書籍出版も世界情勢の変化により売れなくなっているは
ずです。経営資源の集中という当たり前の事が出来ていません。もう一つは岩波書店は
書店・取次店から返品を受け付けない事です。これは書店・取次店が買い切る事で、返
品がないというメリットがあるものの、返品できない事で多くの書店が岩波書店の書籍
を扱わないというデメリットもあります。買い切り制を廃止しビジネス・チャンスを増
やした方が岩波にはトータルでプラスになると思うのですが。そして現在、絶版が多い
のも、買い切り制の為、印刷部数が少ないのが影響していると思います。

◎カイザーさんへ
||この間見た時には、大江健三郎が自分を批判した人のことは絶対に忘れない執念深い人だというようなことが
こういう時は福田和也氏の事を批判した人の事を福田和也氏がどう書くかにより、どち
らがより執念深いか、どちらがより正しいか、どっちもどっちか判ります。
そしてもっと大きな事では大江健三郎氏は昔、戦後左翼思想の代表格だったので福田和
也氏としては「隠された動機」はあります。


[2587] セスタスなら私も好きです 投稿者:カイザー 投稿日:2004/01/04(Sun) 18:38

遅くなりましたが、本年もよろしくお願い致します。

「拳闘暗黒伝セスタス」は、オクタヴィアという名前の人物はアントニウスの妻より、ネロの皇后の方が遙かに重要な人物なんだと、私のローマ史観に多大な影響を与えた傑作だと思います。
このマンガのオクタヴィア様、メチャクチャ可愛いんですよ!!
歴史ファンのマンガの読み方と違うような気が、“少し”しますけど(笑)。

福田和也は、「SPA」で連載されている対談コラムをよく読んでいます。
この間見た時には、大江健三郎が自分を批判した人のことは絶対に忘れない執念深い人だというようなことが(というよりもっと露骨なエピソードがいっぱい)書いてあって、そうなんだと思ってました。

http://www1.odn.ne.jp/~aah01610/index.html


[2586] 部分的な共通点なら 投稿者:真奈美 投稿日:2004/01/04(Sun) 17:23

たとえば
身売り疑惑:アウグストゥスとドミティアヌス
人の奥さん取った(で結婚までした)
 アウグストゥス、カリグラ、ネロ、ドミティアヌス、・・・まだいそう。
男色の気ゼロ(と太鼓判つき)
 ウェスパシアヌスと・・・います?

ティベリウスとリウィアの不和は、お互いさぞ辛かったと思いますよ。16しか年が違わず、双方健康で長生き、気位高くて自分からすりよったりしないような性格で。周りにも扱いにくい人々がたくさんいて。 内憂外患のアウさんだったけど、その死後のほうがさらに大変だったなぁ・・・とつくづく思います。「年代記」など読みながら系図に、非業の死の人にXつけていくと、下のほうはXだらけ。ネロやアグリッピナが特に殺しまくってますからね。なまじ権力者に近い血だとかえって危ない、身内だからこそ敵か。その点、又いとこが告発されたことでティベリウスにくってかかった大アグリッピナはまだ真っ当でいられたということでしょうか。
 嫡出の人々がこんなふうに悲惨だから、「庶子」設定で幸せな夢の脳内妄想を抱きたくなります。


[2585] やはり専門分野以外には手を出さない方が・・・ 投稿者:クラウディア 投稿日:2004/01/04(Sun) 14:28

高島賢治さん

福田和也さんの経歴のご紹介ありがとうございます。
あの福田和也さんだったんですか!! 「悪の対話術」は雑誌で読んだことがあります。少しですが。辛口ブックレビューの「作家の値うち 飛鳥新社」はわりと面白くていいなと思ったんですけど。
バッサバッサと巷のベストセラーを切り捨てていって、痛快でした。
馴れ合いぬるま湯的な姿勢でいいことしか書かない現在の書評に
「物申す!!」という姿勢と現在の文壇に危機感を抱いているのには、
大いに共感を覚えたのですが。まさかあの福田和也さんだとは・・・
それから岩波書店は、目の付け所はいいと思うんですが(古今東西の名著はほぼ網羅してますよね。)絶版にするのが早すぎる気がします・・・ なんと「岩波文庫 完訳 千一夜物語(マルドリュス版)」も絶版になっているというではないですか。
こんな古典中の古典も入手不可とは・・・
やはり岩波書店は商売下手?
かなり現在の日本の出版界・文壇は層が薄くなってきていて危機的状況になっていっていると思うのですが・・・

augustusさん

それが、そのトンデモ日本史本、恐ろしいことに通史なんですよー。
しかも扱ってるのは超メジャーな戦国武将です。もうそれだけである程度の読者は見込めますよね。一応、その著者、専門分野はその武将です・・・ おそらく、あの○○先生や○○先生が書いてるんだからーと信用してしまう読者たちが確実にいるのでしょうね。
それから本当に福田和也さんのことでも思いましたが、専門じゃない分野はうかつに関わらない方がいいと思います、先生方。東西問わず。今は素人でも、なかなか馬鹿にできませんぜ。


[2584] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2004/01/04(Sun) 10:48

○真奈美さん

> よっぽど、アマゾンで星一つで書いてやろうかと思いましたよ、
やれやれえ(^^ 無責任モード)

> ところが、「これが悪妻の見本みたいな女だった」とくるんですよ。
ティベリウスとの親子関係はしっくりいっていなかったかもしれないけど、悪妻とは違いますよね。

> コモドゥスは、「サウンド・オブ・ミュージック」の
> トラップ大佐だそうですが、印象が結びつきません。
この2つの人物はものすごく違った印象ですよね。面白い。


○クラウディアさん

> ○○研究家などと付く人で、ひどい日本史の本を出してた人いましたから。
> よりにもよってその人、歴史小説での明らかな創作を史実として堂々と
> 書いていましたから。内容がその歴史小説からのパクリばっかり。
内容はその○○とは別分野なんですよね。それとも、通史?
自分の得意分野以外に手を出すのなら十分注意しないと、とんでもないドジを踏みますよね。

> 有名歴史小説家という肩書きに惑わされたのかしら。
そのうちローマ関係でも、吉村先生や塩野さんの本の事実とは異なる創作部分をそのまま引用する本が出てくるんでしょうねえ。


○おっさんさん

映画の内容の紹介ありがとうございます。
これは本当に「グラディエーター」に似ていますね。史実とはだいぶ違っていますから、お気をつけください。(^^)


○高島賢治さん

> 岩波書店よりセネカの散文作品の全集の新訳が数年内に出る予定。
おお。岩波、がんばれ。岩波、がんばれ!


○苦力さん

> 『グラディエーター』でマルクス・アウレリウス帝を演じた
> リチャード・ハリスが、『ローマ帝國の滅亡』でコンモドゥス役を
> 打診されたのだけれども、断ってきたので
コンモドゥスを断って、後年マルクス・アウレリウスをやるというのも面白い巡り合わせですね。


○マッティアスさん

> アグリッピナは熱く語ってしまいたくなる人です。抑えようと思っても、
> 短くなんて納められませんよ!(大好きv)
アグリッピーナは面白い人物ですよね。(私は「好き」ではないけど^^)
どのあたりが「大好き」ですか?

> 弓削達先生の「アグリッピーナ物語」もなかなか名作でしたね。
アグリッピーナの説明を書く前にちらっと読み直したんですが、異様にクラウディウスに似た「カリグラのコイン」が載っていました。銘文でチェックしたら、やはりクラウディウスでした。(^^)

> クラウディウスとアウグストゥスは病弱ってトコがかぶっているし(苦笑)。
いやなところで共通していますね。こういう部分的な共通点で結んでみると面白い組み合わせがありますよね。
ティベリウスとウェスパシアヌス(ケチ)
カエサルとエラガバルス(女好き)
ハドリアヌスとエラガバルス(男好き)
カエサルとドミティアヌス(^^;)
....



[2583] 「ローマ帝国の〜」では 投稿者:真奈美 投稿日:2004/01/04(Sun) 07:21

>しかし数十の犠牲者は黒煙となってローマの空に消えた。
  この点が後味悪くて嫌なんですよ。
 アレック・ギネスという名前は、「クロムウェル」でチャールズ1世を好演した人ですね。コモドゥスは、「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐だそうですが、印象が結びつきません。  去年の正月に大ヒンシュクをかった「歴史は繰り返す」で引用されてました。なんの説明もなくマルクス・アウレリウス&コモドゥス父子の場面が出てきて、知らない人ならばカエサル&アウグストゥスだと誤解しそうな使い方。

「翻訳ドットコム」欲しいですね。
「ローマ人〜」でもうけてる新潮社、「ハドリアヌス帝の回想」出した白水社、「この私、クラウディウス」のみすず書房、その他、マッシーさんの皇帝シリーズ出してくれ〜い!

「ライン河物語」で、「カエサルがローマにひきあげたあと、アグリッパ、ドルースス、ゲルマニクスなどローマの英雄たちが交代に遠征軍司令官としてこの地域を統治していた」と書いてある部分で、このドルススはティベリウスの弟と息子のどちらだろう?と思ったのですが、別の箇所で、「ライン河畔のすべての古い町をおなじく、マインツ建設もローマ人の手によるものである。 紀元前38年、ローマの英雄アグリッパがここにローマ軍の陣営を布いたのがはじまりである。つづいてドルースス(紀元前12−9年)がライン左岸に50の要塞を築いた」とあるので、弟のほうなんですね。


[2582] ああ、なるほど。 投稿者:マッティアス 投稿日:2004/01/03(Sat) 23:57

真奈美さん:
リウィアとメッサリナの混同ってちょっとありえね〜〜ッと思っていましたが、
どこで混同したかちょっとわかりました。
>アウグストゥスは3度目の妻リウィアと一生つれそった、と述べたあと。
皇帝の3度目の妻でエピソード満載っていえば、メッサリナで、ローマ史を
歴史のトンデモ話ばかり取り上げた本ばかりで読んでいたとか、そういう
カンジなんでしょうね。
クラウディウスとアウグストゥスは病弱ってトコがかぶっているし(苦笑)。

高島賢治さん:
> レス第二候補は「オクタヴィアは曙のようにボブ・サップだった。」でした。
augusutusさんの意見に賛成です。ステキv

augustusさん:
アグリッピナは熱く語ってしまいたくなる人です。抑えようと思っても、
短くなんて納められませんよ!(大好きv)
弓削達先生の「アグリッピーナ物語」もなかなか名作でしたね。

真奈美さんのバトンを受けて。
「拳闘暗黒伝セスタス」のアグリッピナはすごいです。ヒロインです。
巨乳で美人で色気たっぷりで、恐ろしい、こんな母親持ちたくないです。
ついでにネロが可愛いです。繊細で虚弱でちょっとアホなところが最高。


[2581] RE:映画 ローマ帝国の滅亡 の件 投稿者:苦力 投稿日:2004/01/03(Sat) 22:51

『グラディエーター』でマルクス・アウレリウス帝を演じたリチャード・ハリスが、『ローマ帝國の滅亡』でコンモドゥス役を打診されたのだけれども、断ってきたのでクリストファー・プラマーに変更したというのをどこかで読んだ覚えがあります。

http://imperium-onboard.cside.ne.jp/


[2580] 福田和也氏 投稿者:苦力 投稿日:2004/01/03(Sat) 22:43

福田和也氏といったら、森永卓郎と仲の悪い……というイメージが。

http://imperium-onboard.cside.ne.jp/


[2579] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2004/01/03(Sat) 19:40

●岩波書店よりセネカの散文作品の全集の新訳が数年内に出る予定。


[2578] レス 投稿者:高島賢治 投稿日:2004/01/03(Sat) 19:11

◎クラウディアさんへ
||「超・偉人伝」かなりひどい本みたいですね・・・<中略>その著者、どういう経歴の人なのか気になります。
著者、福田和也氏は保守派言論人として一定の地位を築きつつある人です。有名な保守派言論人を巧く引き込み、保守派言論人としての文章力に
は疑問符が付くものの、人間関係で地位を築きつつある人だというのが大まかな評価だそうです。雑誌とかにも頻繁に福田氏の名前は出てきます。


[2577] 映画 ローマ帝国の滅亡 の件 投稿者:おっさん 投稿日:2004/01/03(Sat) 19:03

映画 ローマ帝国の滅亡 については、ながくなって恐縮しますが、gооの映画解説をコピペします。 どうやら演出が多いようですが、事実との関連は皆さんにお願いします。カッコ内は俳優さんの名前です。

  あらすじ


ローマは、長い戦いを終わり、さらに版図を拡げたが、北方ゲルマン民族ババリアと東ペルシャはいまだローマに屈してはいなかった。そのころ皇帝アウレリウス(アレック・ギネス)は病にふせり、帝位の相続に頭を悩ましていた。子コモドゥス(クリストファー・プラマー)は帝国をまかせる器ではなく、アウレリウスは軍団指揮官リヴィウス(スティーブン・ボイド)に帝位を譲ることを決心した。しかし直後盲目の政治家クレアンデル(メル・ファーラー)の手で暗殺された。アウレリウスの意志は受けいれられず、コモドゥスが自ら帝位についた。幼なじみでもあるリヴィウスはコモドゥスに忠誠を誓った。しかしリヴィウスの才覚は、かえってコモドゥスの嫉妬をかった。一方アウレリウスの娘ルチラ(ソフィア・ローレン)はリヴィウスを愛しながらも祖国のために父の意志をついで、アルメニアに向かった。アルメニアは、ペルシャと友好を結ぶかけ橋になるのだ。ババリアは再び反抗を始め、戦闘がくり返された。しかしアウレリウスの相談役であった哲人ティモニデス(ジェームズ・メイスン)の説得でババリアもローマの前にひざまずいた。しかしそれもつかの間、重税にあえぐ東方民族の怒りは爆発し反乱軍が蜂起した。リヴィウスの率いるローマ北軍はユーフラテス川をはさんでペルシャ軍と対してこれを破り、ルチラを伴い凱旋した。しかしコモドゥスは捕虜を処刑し、さらにババリア人部落を襲って村人を虐殺した。この光景をまのあたりに見たルチラは、短剣をしのばせ、兄コモドゥスに迫った。がその時、老いた戦士ヴェルルス(アンソニー・クェイル)は、コモドゥスが自分の子であることを告白した。狂ったコモドゥスはヴェルルスを殺した。ルチラとリヴィウスは反逆の徒として処刑場に送られたが、コモドゥスはリヴィウスに自分との決闘の機会をあたえた。リヴィウスは、コモドゥスを倒し、ルチラを処刑台から助けた。しかし数十の犠牲者は黒煙となってローマの空に消えた。リヴィウスはコモドゥスの亡骸を抱き上げ、ルチラとともにその場を去っていった。


[2576] いいかげんな歴史本かなりありますね〜 投稿者:クラウディア 投稿日:2004/01/03(Sat) 16:49

真奈美さん

いいかげんな歴史本、かなりありますよね。
「超・偉人伝」かなりひどい本みたいですね・・・
リウィアとメッサリーナを混同するなんて致命的なミスですね・・・
その著者、どういう経歴の人なのか気になります。しかし、肩書きなんていうのもあまりあてにならない気がしますね・・・ ○○研究家などと付く人で、ひどい日本史の本を出してた人いましたから。
よりにもよってその人、歴史小説での明らかな創作を史実として堂々と書いていましたから。内容がその歴史小説からのパクリばっかり。
ちなみに私が読んだその日本史の本は、ハッタリや俗説も交えて面白おかしくというコンセプトではない感じで、
真面目な歴史本というコンセプトのようだったので。そのトンデモ日本史本の著者も、有名歴史小説家という肩書きに惑わされたのかしら。ただただあきれ返るばかりでした。あまりにも低レベルな内容で。有名な歴史家や研究者の人でも、素人でも首をかしげたくなるような奇説を連発する方達がいらっしゃいますね。本当によくこんなの本にできるなというような歴史本が日本の出版界では、けっこう粗製乱造されてますね。それから私にはどうも日本の出版社の、海外の書籍の翻訳決定の基準がわかりません。古代ローマ関係に限らず。
「復刊ドットコム」があるのなら「翻訳ドットコム」というのがあってもいいような気がしますね。復刊ドットコムのように、ある程度の人数が翻訳を希望したら、その本の翻訳を出版社に交渉持ちかけてみると。出版社にとってもいいんじゃないですかね、売れるかどうかわからないような翻訳本出版するくらいなら。


[2575] 実はファンが多そうな 投稿者:真奈美 投稿日:2004/01/03(Sat) 15:01

アグリッピナ。まえにここで紹介した岩波新書リクエスト復刊の「ライン河物語」の笹本駿二さんも中々思いいれがあるかんじです。なおこの本ではラインゆかりの人物としてほかにユリアヌスも大きく出ています。
 「セスタス」で活躍してることだし、それまで縁のなかった読者が関心を持ったりしないですかね。
「セスタス」の注は、マッティアスさんにパスです。(私はちらっとしか見てないですから)

塩野さんの「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」等は、たぶん多くの少女マンガ家に影響を与えていると思います。しかし塩野さんのほうでは少女マンガをばかにしてるのがシャクにさわります。 チェーザレと違って、カエサルが少女マンガで主役をはることはなさそうですが。

リウィアの話が出たついでに、去年から怒っている「超・偉人伝」のこと。「カエサル」の章しか読んでいませんけどね。当時は離婚再婚何度もしたものだけどアウグストゥスは3度目の妻リウィアと一生つれそった、と述べたあと。「よほどいい女房だったんだな」のあとで、もし、「そりゃもう、身重の人妻だったのを別れさせて結婚したくらいだから」と続けば問題ないですよ。ところが、「これが悪妻の見本みたいな女だった」とくるんですよ。しかし、もしもこのあと、タキトゥス説での毒殺の話がくるならば  ま だ 理解できます。 それを、「夜な夜な売春宿で〜」−−−メッサリーナと混ぜるんじゃねぇっ!! 敵にも、不貞と攻撃される余地は与えなかった人でしょう、それをよりにもよって。 こういう本はハッタリや俗説も交えて面白おかしく書くものだとしても、明らかに別の人の話まで混同するのは許容範囲超えてる。北政所ねねに吉田御殿をくっつけるようなレベルの間違いです。(ほかにもモンクはありますけどね、クレオパトラをオクタが相手にしなかったことがさもだらしないように扱ってることとか。)
新潮社、こんな駄本を出すくらいならマッシーさんでも訳出せい。(まじめな話、塩野さんを啓蒙書としてではなく歴史ミーハーで読んでいる読者にはウケる!太鼓判押します。)
よっぽど、アマゾンで星一つで書いてやろうかと思いましたよ、でも1章しか読んでないことがブレーキになってます。いくらなんでもこれでは。でもあの2行だけはスミ塗りにしてやりたいです。

映画「ローマ帝国の滅亡」、私の頭の中では「グラディエーター」とごっちゃになっています。エンターテインメントとしてのまとまりは後者のほうがよかったと思います。
どちらもコモドゥスの姉ルキラがヒロイン設定ですが、実際には先に死んでいたのでしょう?


[2574] ページ更新 投稿者:augustus 投稿日:2004/01/03(Sat) 10:29

超有名人の登場です。(^^)

「ローマコイン」のクラウディウスの項目にアグリッピーナを追加しました。
さらっと書いたつもりが、クラウディウスより長くなってしまいました。(^^;)


[2573] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2004/01/03(Sat) 10:27

○サラさん

> 別の本では、病気がちのだんなのために、薬草ハーブの栽培にも手を染めていて、
> そのことが、敵対する一派から「毒害者リウィア」と中傷される種になったのでは、
> とありました。
なんとなく中世の魔女と似た感じですね。

> というわけで、リウィアさま悪女説は否定されねばならぬ(笑)!
よっ。がんばれっ。(^^


○クラウディアさん

> Augustusさんもいっしょに「Livia」読みませんか? サラさんもおっしゃっていますが、
> リウィアに関しては稀に見る良質な伝記だと思いますよ。最新の研究成果が見られるし。
読みたいような気はするんですが....。(既に大量の未読が^^;)

> これから先もアウグストゥスの伝記の日本出版は可能性が薄い気がします・・・
なぜ、ハドリアヌスに負けなきゃならないのか不思議だなあ。


○高島賢治さん

> レス第二候補は「オクタヴィアは曙のようにボブ・サップだった。」でした。
んー。こっちの方が良いなあ。(^^)


○真奈美さん

> 塩野さん便乗でもいい!出せ!
その通りですね。ローマ本出すなら、塩野さんと出版時期を合わせてお客さんを呼び込むのも悪くない。

> なお、塩野さんの本を原作として宝塚でチェーザレを取り上げたとき、
そういうのがあったんですか。格好良さそうな気がしますね。


○ゆめさん

気楽なネタも多いですから、遠慮なく横レスして下さいね。
今年もよろしくおねがいいたします。


○おっさん

いらっしゃいませ。「おっさん」と呼ぶべきか、「おっさんさん」と呼ぶべきか難しいハンドル名ですね。

> 映画 ローマ帝国の滅亡 を見て
誰が出ている映画ですか?
時代考証が正しいかどうかわからないので、あまり鵜呑みにしないようにした方が良いかもしれません。気楽に読める本でモンタネッリの「ロ−マの歴史」というのがあります。絶版品切れになる前にぜひどうぞ。


[2572] 映画 ローマ帝国の滅亡 を見て 投稿者:おっさん 投稿日:2004/01/02(Fri) 19:40

 静岡に住んでいるおっさんといいます。 高校生のころ、世界史を選択しませんでしたので、いまさら勉強のため、時間のある正月に映画で勉強してます。
 


[2571] 無題 投稿者:ゆめ 投稿日:2004/01/02(Fri) 17:28

明けましておめでとうございます。

元日、2日と何もしないでテレビを見て過ごしてしまいました。
博識な皆様の書き込みをいつも楽しく拝読させていただいております。
今年もよろしくお願い申し上げます。


[2570] 謹賀新年 投稿者:真奈美 投稿日:2004/01/02(Fri) 16:49

翻訳されないかな〜 という関連で口を出します、
Allan Massieの小説「アウグストゥス」の(独訳)巻末に、フィーリプ・ファンデンベルクの小説「ポンペイの男」、同「アントニー」巻末にRobin Maxwell の「女王の私生児」、Anne Bernetの「私、ポンティウス・ピラトゥス」という小説の広告が載ってます。「ポンペイ〜」は著者からしてそもそもドイツ語、「女王の〜」は著者名からして英語(エリザベス1世の子の話)、「ピラト」はやはり英語でしょうか。 これだけ見ても、読んでみたくなる未邦訳の本はあれこれあるのですね。せめてマッシーさんの、あと「カエサル」と「ティベリウス」は独訳でがんばるぞ〜!カリグラやネロの本もあるのですが、そこまではちょっとね。

塩野さん便乗でもいい!出せ!

(しかしドイツ人って、歴史エンターテインメントの分野ではたいして豊かではなさそうに見えるんだけど、上記のような本はどういう読まれ方をしてるんだか気になります。イタリア人はどうでしょう?)
そういえば(?)塩野さんは、自分と管轄の重なる外国で出た小説は読んでいるんでしょうか。イタリアでも出てるという「花冠のマドンナ」なんてハナで笑ってるんだろうか。

 注:「花冠のマドンナ」さいとうちほ作 ルネサンス期を背景にしたグランドロマン、美しく勇ましいヒロインと二人の男という王道少女漫画。善玉の王子よりも悪役チェーザレのほうがかっこいいと多くの読者が思った。 作品数が多いだけに玉石混交のさいとうちほ作品の中の「玉」。小学館文庫4巻
なお、塩野さんの本を原作として宝塚でチェーザレを取り上げたとき、その舞台をもとにさいとうちほがマンガ化した短編もあるので、この二人の作家も無縁ではない。


[2569] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2004/01/02(Fri) 15:08

あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。

◎augustusさんへ
||>「オクタヴィアは曙のように太かった。」なんてレスを
||でも、私はここまでは思いつきませんでしたよ。

レス第二候補は「オクタヴィアは曙のようにボブ・サップだった。」でした。


[2568] 紀元でした・・・ 投稿者:クラウディア 投稿日:2004/01/02(Fri) 15:06

すみません、小ユリアがトリメルス島に流罪になっていた期間は
紀元八年から紀元二八年でした。

Augustusさん

本当に海外はいいですよね〜。古代ローマファンから見たら宝の宝庫ですよ。伝記だの小説だの。日本ではアウグストゥスの伝記でさえありませんからね。
古代ローマ史上超重要人物だというのに・・・
なぜか日本でハドリアヌスの伝記は出てるのに。リウィアの伝記なんて、夢のまた夢・・・ これから先もアウグストゥスの伝記の
日本出版は可能性が薄い気がします・・・ 翻訳物でもいいから出してくれーという感じです。絶対売れると思うんですけど・・・
Augustusさんもいっしょに「Livia」読みませんか? サラさんもおっしゃっていますが、リウィアに関しては稀に見る良質な伝記だと思いますよ。最新の研究成果が見られるし。
確かに実は私も、ユリアの奴隷を自分の奴隷としてその後、彼らを
解放奴隷にしてあげることがユリアへの支援というのが、いまひとつピンときません。しかし、それだけ当時の主人と奴隷との絆が強かったということなんでしょうかね?  支援に対する考え方も、当時の古代ローマと現代とでは違っていたんでしょうかね?

サラさん

やはりリウィアが好きなサラさんはしっかりチェック済みでしたか。
そういえば確か「Livia」でも、リウィアが薬草にとても興味を持っていたため、そこから毒殺魔の悪女リウィアなどという説が研究者の間に生まれてしまったのではないか?とかいうようなことが書いてあったような・・・ とにかくどっちにしてもリウィアが気の毒ですよね。
リウィア悪女説が
当時から生れたものにしろ、後世から生れたものにしろ。
またその両方にしろ。
病気がちなアウグストゥスのために薬草栽培していたのなら、すごいいい奥さんじゃないですか!! アウグストゥスの嫡長孫のガイウスとリウィアの孫のリウィア・ユリアは婚約していたんですか。
それではリウィアがガイウスを毒殺したなんて、
確かに著しく根拠が薄いですね。



[2567] あけましておめでとうございます 投稿者:サラ 投稿日:2004/01/02(Fri) 13:09

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

わたしをおびきよせるのは、少女まんがかリウィアの話題・・・、ってわけで。

○クラウディアさま

「Livia First Lady of Imperial Roma」by Anthony Barrettをお読みなんですね!
あれはいい本です。おっしゃるとおり貴重な情報満載のうえ、それらがリウィアの悪女説に対する静かな否定となっていて。

>それから自然を愛し、薬草を使った治療法にも、とても興味があったようです。

別の本では、病気がちのだんなのために、薬草ハーブの栽培にも手を染めていて、そのことが、敵対する一派から「毒害者リウィア」と中傷される種になったのでは、とありました。

他にも、アウグストゥスの嫡長孫ガイウスと、ドルススの娘(要するにリウィアの孫)リウィア・ユリアの婚約の件にふれ、リウィアがアウグストゥスの孫ガイウスを毒害する根拠は著しく薄いとも。

というわけで、リウィアさま悪女説は否定されねばならぬ(笑)!


[2566] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2004/01/02(Fri) 11:31

○クラウディアさん

> 私、新しくリウィアの伝記
> 「Livia  Anthony Barrett」を読んでいました。
日本語ではリウィアの伝記なんてありませんよね。クラウディアさん、翻訳しませんか?

> リウィアはユリアがパンダタリア島〜レッジョへ流罪になっていた時に、
> ユリアの奴隷だったティアススとその母のユリアを自分の奴隷にして、
> 自分が「ユリア・アウグスタ」の称号を授かってから、彼らを解放奴隷に
> したそうです。こういう形でリウィアはユリアを支援したそうです。
「あとのことは心配しないで」ということでしょうか。これがユリアの支援になっているというのがいまひとつピンときません。(^^;)


[2565] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2004/01/02(Fri) 11:23

○P.M.さん

> 結局のところ拙サイトの大掃除?は未着手です(^o^;)
今年の目標ですね。(^^)

> それについては我々が○×年前にやったことがありますが・・・
言われた方は冷や汗が出てきそうですね。


○真奈美さん

> 「帝王となった〜」、
> なろうとしていると疑われたのが命取りになったということを考えれば
> もっと言葉を慎重に選んでもらいたいものです。
これは誠に仰るとおり。ローマの専門家でもないし、ローマが好きなわけでもないからこのあたりがいい加減になっているんでしょうねえ。

> それに、アポロって賢そうなかんじしないです。
私はアポロには割と賢そうなイメージを持っています。(なぜだろう^^)
マルスはバカっぽいけど...


○高島賢治さん

> 僕も同じように思ったんです。
あははは、仲間がいた。(^^

>「オクタヴィアは曙のように太かった。」なんてレスを
でも、私はここまでは思いつきませんでしたよ。


○マッティアスさん

> そうか。マッチョでイケメンは、あくまでルックス的には馬鹿に
> する要素がないと思っていたのですが、上司とかだったらバカに
> されるかもしれないんですね。
いやいやルックスだけであれば特にバカにされる要素ではないんです。ルックスが良いのに中身が空っぽだとバカにされるわけです。
「見かけは実力ありそうだけど、バカなんだよね。」みたいな感じ。


○AKIRA.Mさん

> 今「迷走する帝国」と「ローマ皇帝歴代誌」を読みつつありますが。
> しつこい風邪でとどこうってました。読み終えたら話に加わりたいと思ってます。
読了を待つことはありませんよ。私などは前者の方は手もつけておりませんから。(^^)


[2564] あけましておめでとうございます。 投稿者:augustus 投稿日:2004/01/02(Fri) 11:23

あけましておめでとうございます。
昨年中は当掲示板にたくさん書き込みをいただきありがとうございました。本年も楽しくローマのお話ができればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


[2563] あけましておめでとうございます 投稿者:クラウディア 投稿日:2004/01/02(Fri) 11:07

今年もよろしくお願いします。私、新しくリウィアの伝記
「Livia  Anthony Barrett」を読んでいました。
いろいろリウィアについての貴重な情報が満載です。かなり内容が濃いです。本当に苦労して読んだかいがありました。

リウィアについて興味深いことをいろいろ知ることができました。
リウィアの母親はアルフィディアという名前だそうです。
それからリウィアの前夫のティベリウス・ネロは日和見主義者と書かれていました。それからリウィアは宝石が好きだったらしいですよ。
特に真珠が好きだったそうです。それから自然を愛し、薬草を使った治療法にも、とても興味があったようです。
リウィアとオクタウィアとの薬草の処方についてのやり取りが残っているらしいです。それからリウィアはピチェニウムのワインを好んで飲んだそうです。それから最も興味深い事実も知りました。
リウィアはユリアがパンダタリア島〜レッジョへ流罪になっていた時に、ユリアの奴隷だったティアススとその母のユリアを自分の奴隷にして、自分が「ユリア・アウグスタ」の称号を授かってから、彼らを解放奴隷にしたそうです。こういう形でリウィアはユリアを支援したそうです。このことを記した碑文がレッジョで発見されたそうです。それから小ユリアが、紀元前八年にトリメルス島に流罪になってから彼女が紀元前二八年に流刑地で死ぬまで、リウィアは金銭的に
彼女を援助していたそうです。いい話ですね。小ユリアにはエミリウス・パウルスとの間にエミリア・レピダという娘がいたそうです。
この伝記は、リウィア悪女説を否定している内容のようで良かったです。




[2562] 謹賀新年2004 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2004/01/02(Fri) 00:53

皆様あけましておめでとうございます。
今年も宜しくいろんな話をみせてください。
今「迷走する帝国」と「ローマ皇帝歴代誌」を読みつつありますが。しつこい風邪でとどこうってました。
読み終えたら話に加わりたいと思ってます。
ではまた。


[2561] あけましておめでとうございます。 投稿者:マッティアス 投稿日:2004/01/01(Thu) 00:58

紅白の結果に首を傾げつつ(てか、今年ぱっとしないですね)、曙もサップにあっさり
負けたなあ、と言ってるうちに2004年ですね。
今年もよろしくお願い致します。

augustusさん:
そうか。マッチョでイケメンは、あくまでルックス的には馬鹿にする要素がないと
思っていたのですが、上司とかだったらバカにされるかもしれないんですね。
てことはケイン・コスギのルックスも、やっぱりバカにされちゃうのか(笑)。

真奈美さん:
アントニウスは最初っからオクタウィアヌスに思い入れがなく、ただの継承の
ライバルというか、横槍くらいにしか思ってなかったという想定でした。
多少は始めに愛情があれば、そういうのも理解できますよ。
ちなみに、その前のカキコにあったリンク先を確認しましたが、多分、リコッティの
本のと同じです。リコッティの本では、横顔だったので確実ではないですが。


[2560] 悩んだけどやはり書いてしまおう 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/31(Wed) 16:38

「マッチョでイケメン」の表現、アントニウスに似合いますね。
>いくらきれいでもムカつく相手にそっくりな配偶者は。

あの小説ですと、さんざんムカつくことをされていても未練たらたらなんです。まるで、浮気しまくって離婚届けつきつけて出ていった妻になんとかよりを戻そうと悪あがきしてる男のよーです、あのアントニウス。


年末といえばベートーヴェン。この人の最後の言葉の「友よ拍手を、喜劇は終わった」はアウさんの言葉の真似だとききましたが、それについて正確な説明をした本はないでしょうか。


[2559] レス 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/31(Wed) 15:30

◎P.M.さん augustusさんへ
||>> オクタヴィアは曙のように美しかった。
||> 元横綱を思い出してしまいました。

僕も同じように思ったんです。「オクタヴィアは曙のように太かった。」なんてレスを
入れようと思ったんですが、色々考えて止めたんです。

◎マッティアスさんへ
||過去形にしないでください(笑)。ミッチョンとはもう呼ばれないかも知れませんが、
||芳本美代子は今でもサスペンスとか、ドラマに出てますよ〜(^-^

「36へぇー」です。まだ出てるんですか。そういや昨日、天知真理がテレビに出て
いた。キューピーみたいになっていた。


[2558] やはり 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/31(Wed) 14:51

> オクタヴィアは曙のように美しかった。
元横綱を思い出してしまいました。

私も日本語にしながら、そういう連想されるだろうな〜と思ってましたよ。「曙の女神のように」くらい書いておけば安全なんでしょうけどね。  確かに、「黄昏」や月よりは「あけぼの」のほうが彼女には合ってます。太陽ほどぎらついてもいないし。その弟がアポロというわけでもないですな。華やかさにはやはり欠けるので。(それに、アポロって賢そうなかんじしないです。)

「帝王となった〜」、
なろうとしていると疑われたのが命取りになったということを考えればもっと言葉を慎重に選んでもらいたいものです。「事実上」とでもついているなら問題ないのに。

そういえば(?)「その時歴史が動いた」で去年ルビコンをやったきり、3月15日はまだですね。なにも塩野さんと限ることないのに。


[2557] 今日はコンモドゥス帝の命日ですな 投稿者:P.M. 投稿日:2003/12/31(Wed) 12:22

自宅の大掃除がようやく終わり、結局のところ拙サイトの大掃除?は未着手です(^o^;)

■augustusさん
>> オクタヴィアは曙のように美しかった。
> 元横綱を思い出してしまいました。
ぎゃはははははははははははははははははははははははは(^◇^)
大爆笑させていただきました(*^o^*)

■クラウディアさん
> 「迷走する帝国」
私は未読です。。。。。が、クラウディアさんのコメントや2chでの書き込みを見る限り
当初の予定どおり、読まないほうが身のためかなと思い始めています(^o^;)

■いおりんさん
> 古代ローマは、多くの先行研究がある分、卒論レベルでの扱いは難しいと思います。
「先行研究」というのは意識する必要があるとは思いますが、それに振りまわれ過ぎても
いけないと思います。結局のところ”結果的に”先行研究と同じ手法(論理立て)と結論
になっても良いのではないでしょうか?
あの南川高志先生ですら後日(既に自分の卒論を圧倒する内容の著作が存在していたこと
を知り)自分の卒論の存在価値に意味を見出せなくなったとおっしゃているぐらいですから。
卒論で求められているのは、文系、理系を問わず「オリジナリティ」よりも「『起承転結』
の組み上げ方」だと思うのです。
「オリジナリティ」の話で思うことは、古代ローマが含まれる英語等の欧米語の論文誌や
学会の目次を見るにつけ、日本人の研究者の名前がほとんど見受けられないことです。
そもそも投稿そのものをされないのか、それとも・・・。
理系の分野だと主して予稿などで査読がない(特に登壇者数がやたらと多い)学会で
「それについては我々が○×年前にやったことがありますが・・・」と前置きして意見
する場合がままありますが、そうであっても研究室の外の不特定多数の場で意見を交わす
ということに大きな意味があると思います。

■greenさん
はじめまして
> 「ハドリアヌス帝は賢帝だったのか」
私もその内容に非常に興味があります。

■高島賢治さん
> NHKスペシャルで古代ローマ帝国に焦点をあてた番組を三回シリーズで放送
おぉぉぉぉおおおお! こいつは素晴らしい(*^o^*)
私の想像では各回の監修は、

 第一回 青柳正規(遺跡だから(^o^)/)
 第二回 本村凌二(ポンペイの落書き、荒廃といえばこの人をおいて、、、(^o^;))
 第三回 島田誠 (ウィドランダ遺跡についての日本の先駆者といえばこの人ですからな〜(*^o^*))

と関東勢ですが、どうですかな?

■真奈美さん
> クリスマス
ルカ伝で夜に羊達が放牧されていたことから、「春から夏にかけての暖かい日だ」(この当
時のユダヤの地域では冬の夜に羊達は小屋に入れられていた)としている人もいるようですね。

> 「東方からはるばる、幼子キリストを拝みに訪ねてきた、星占いの三博士に、その姿を見せたことだと

する解釈もある」
エピファンニアについて私はこちらの説しか知りませんでした(^o^;)

そういうことで カルタゴは存続させねばならない

http://www10.plala.or.jp/pm/


[2556] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/31(Wed) 11:36

○真奈美さん

> かの悪名高い(と私はしたい)「古代エジプトなるほど事典」にも、
> 「帝王となったシーザー」と書いてありましたよ。
帝王というのが「皇帝や王」を意味するなら誤りですが、「絶対的支配者」と読むなら特に変ではないですね。

> 見てくれでまずナメられる悔しさはあんたみたいに
> 武ばった見目の男にはわかるめぇよ
ぜいたくな悩みだなあ。(^^

>「追憶の〜」は、オクタは性格悪い美少年、
やっていることは確かに天真爛漫とは言えないでしょうが、あの立場で成功するには必要なことですよね。

> オクタヴィアは曙のように美しかった。
元横綱を思い出してしまいました。

> 一人称の語りでは、ほんとはそれが真実なのか疑いの余地が
> あるはずなんですよね。特に、実在事件の出てくる歴史小説では。
小説であれば、一人称でも三人称でも著者の思うがままに書いて良いと思います。事実に基づいて書くこともあるでしょうが、創作と割り切って楽しむものなのだろうと思っています。(あまりに登場人物のイメージを壊すようなものなら楽しめないでしょうが。^^)
事実に基づくなら、見てきたわけでもないのに一人称は使えませんよね。(^^)


○高島賢治さん

> 下記に早稲田大学地中海研究所のWEB版「地中海研究所紀要 第1号」が
> あります。
こういうものがWEB上で読めるようになったんですね。素晴らしい!
少し前にIKさんがご自身のサイトで、専門家によるWEBへの情報発信の少なさを憂えていらっしゃったんですが、これから変わっていくと良いですね。


○サラさん

> わたしは、「弟ほどの美貌に恵まれていない」箇所を、
> クレオパトラの言い分
それなら自然ですね。姉弟を両方悪く言うのもよくわかる。


○マッティアスさん

> アントニウスは自分のルックスには自信あったでしょうね。マッチョで
> イケメン。なんていうか、多分、一番セックスアピールがある上に、
> 同性にバカにされる要素がないカンジですよね。
友達ならバカにする要素はないですね。でも、上司や同僚だったら陰でバカにするかもしれないです。(^^)



[2555] 一人称の語り 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/31(Wed) 07:12

作者が神の立場である三人称と違って、一人称の語りでは、ほんとはそれが真実なのか疑いの余地があるはずなんですよね。特に、実在事件の出てくる歴史小説では。記述のマッシーさん読んで強くそう感じました。こんなふうに言ってるけど本心隠してるかも、とか、言ってない部分があるかも、とか。
 「アウグストゥス」は美形の多い話ですが、いちばん美貌が強調されていたのはマルケルスに見えます。「アントニー」では、まわりの女たちで最も美しくそして誠実であったのは明らかにオクタヴィアでした。(史実なんでしょうけど) 外側での語り手(アントニウスの秘書)もオクタヴィアにいちばん好意を持ってるし。

 主人公の語ることに対して、おいおいとつっこむ読者とそうでない読者といますからね。(予備知識なしで初めて接するときには、いちいち史実と虚構の区別なんてしませんけどね)いえ、三人称であっても、違うだろ?と思ってしまうことはあります。敢えて変更した部分を受け入れられるかどうかは作者の力量と読者との相性。 


[2554] 所感さまざま。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/12/31(Wed) 00:34

高島賢治さん:
>芳本美代子がクレオパトラ役を演じる「ミッチョン・クレオパトラ」なんて作ったら
>面白そう。(註釈 昔、芳本美代子、愛称ミッチョンというタレントがいた。)
過去形にしないでください(笑)。ミッチョンとはもう呼ばれないかも知れませんが、
芳本美代子は今でもサスペンスとか、ドラマに出てますよ〜(^-^;

真奈美さん:
リンク先はまだチェックしていませんが、多分肖像はそれで間違い無いと
思います。えらい、似てますよね。私はヤダなあ。いくらきれいでもムカつく
相手にそっくりな配偶者は。
アントニウスは自分のルックスには自信あったでしょうね。マッチョでイケメン。
なんていうか、多分、一番セックスアピールがある上に、同性にバカにされる
要素がないカンジですよね。これでもうちっと理性的だったらなあ。

サラさん:
客観的評価なんてできませんよ。恋敵が相手では。相手を必要以上にイケてると
思い込むか、そんなにイケてた?と下に評価してムカつくか、が一般的な反応でしょう。
そもそも、あの小説では、多分最初にオクタウィアを見たときはカエサルに
夢中で、女性はカエサル絡みかよっぽど悪目立ちしてた人しか覚えてないカンジ
だった気がします。ので、単に印象に残ってないから、(男性であったがために)
美貌のインパクトの強い弟ほど美しかった記憶がないのでは?と思います。
「追憶のクレオパトラ」は、訳のセンスの関係でしょうか、オクタウィアヌスが
年齢の割りに子供っぽい口調の為、小生意気な美少年風でしたね。
個人的にはあれはあれで、かなり好きですけど。


[2553] 横レス失礼します 投稿者:サラ 投稿日:2003/12/30(Tue) 20:59

横レス失礼します

>「追憶の〜」は、オクタは性格悪い美少年、姉は「弟ほどの美貌に恵まれていない」。

わたしは、「弟ほどの美貌に恵まれていない」箇所を、クレオパトラの言い分(しかも、アントとオクタヴィアとの結婚話を聞いた時の)なので、客観的評価ではない、と読んだのですが、どーなのでしょう?


[2552] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/30(Tue) 19:24

下記に早稲田大学地中海研究所のWEB版「地中海研究所紀要 第1号」があります。
http://www.waseda.jp/prj-med_inst/bulletin.html

「アウグストゥスの姦通法における殺害権の性格とその法の立法目的 金賢」
「ローマ世界のねじれ現象 −教師と医師の実態をめぐって− 小林雅夫」
「エリー・フォールの『古代美術』誕生
          −妻に宛てたギリシア・イタリア便り− 篠塚千恵子」
「地中海アザラシとギリシャ人 引地正俊」
「ゲミレル島遺跡(トルコ、リキア地方)と周辺のビザンティン銘文 益田朋幸」


[2551] 美人姉弟 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/30(Tue) 11:16

容姿の話ついでに。
http://www.xiangs.com/Rome/Roman-people/

http://www.xiangs.com/
下のがトップページで、ここの「ユリウス・カエサル」の中の「人々の肖像」は上のです。ここに載っている、「少年時代のアウグストゥス」と、下のほうのオクタヴィアはもろにそっくりです。
まえにマッティアスさんが言及したらした、「古代ローマの饗宴」に載ってた肖像とはこれとは別のものでしょうか。
 ところで、フィクション(小説やマンガ)ではこの姉弟の両方を美しく描いたものが意外にないことに気づきました。里中版ではオクタはキレイだけど姉はわりに地味、黒田版はオクタヴィアは美人でも・・・。「追憶の〜」は、オクタは性格悪い美少年、姉は「弟ほどの美貌に恵まれていない」。 アラン・マッシーさんのでは両方美しいんですけどね。「オクタヴィアは曙のように美しかった。弟と似ていることは当惑させることであり魅惑的だった」これがアントニウス視点のコメントであるあたりが意味深。
 有名人の顔見て好き勝手言うのは楽しいです。


[2550] 容姿の話 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/29(Mon) 11:19

今月出た新選組マンガ「風光る」の新刊に、土方→近藤でこんなセリフがありました。「見てくれでまずナメられる悔しさはあんたみたいに武ばった見目の男にはわかるめぇよ」
オクタヴィアヌス→アグリッパでもこんな内容のこと言ってたに違いないです。己の容姿に対しては複雑な感情があったことでしょう。アグは意識したことなさそう、でももしかすると、若い華やかなユリアを嫁にするにあたってはちょっと考えてしまったかも。女の子が生まれるならば父方に似てほしいと強く思ったりして。 アントニウスは自信満々の感じ。ドルススは屈託なさそう。カエサルは・・頭髪は気になるけどおおむね満足かな〜。


[2549] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/28(Sun) 20:12

下記番組がNHK・BS2で来年1月25日22:45〜24:00放映予定。
「BSセレクション トレッキング・エッセイ紀行
 紺碧(こんぺき)に浮かぶ古代の大自然を求めて ギリシャ・クレタ島」

 2004年8月にアテネオリンピックが開催されるギリシャ。エーゲ海に浮かぶク
 レタ島はギリシャ最南端にして最大の島。東西250キロ程度、日本の四国ぐらい
 の大きさのこの島は、2000メートル級の山々がそびえるという意外な顔を持ち
 、ヨーロッパ中の人々がトレッキングに訪れている。
 そんなクレタ島でトレッキングに挑むのは、作家の真保裕一さん。小説「ホワイト
 アウト」では厳しい雪山の大自然の中、絶体絶命になりながらも生きのびようとす
 る男の孤軍奮闘を描き、映画化もされている。
 今回のトレッキングは、クレタ島最高峰のイーディ山(2456メートル)を登頂して
 島を見下ろす1日目。ヨーロッパ最長の渓谷サマリア渓谷を下りきる2日目、エー
 ゲ海を見ながら海岸を東へ向かう3日目、クレタ島標高第2位のパクネス山(2453
 メートル)を登頂する4日目、とバラエティに富んだスケジュール。
 番組では、真保さんの生の声はもちろん、特別に書き下ろすエッセイを挿入し、真
 保さんが肌で感じたクレタ島の魅力を、たっぷりと伝える。
 真保さんは自分の足で歩いたクレタ島の大自然に何を感じたのだろうか?
http://www.nhk.or.jp/bs/guide/g_cultu_bs2_n.html


[2548] ありがちなまちがいですが 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/28(Sun) 07:08

>「ローマ皇帝シーザー」・・・・・・・
かの悪名高い(と私はしたい)「古代エジプトなるほど事典」にも、「帝王となったシーザー」と書いてありましたよ。もっともあの本の場合、そのあと暗殺者の名前を間違えていたほうが重罪なんですが。

この悪趣味な紹介でのせられる客もいるんでしょうか。ともかく動員すればもう一つの実写版も日本公開に結びつくのかな。


[2547] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/27(Sat) 21:15

○高島賢治さん

> 古代法解釈 ハンムラピ法典楔形文字原文の翻訳
ちょっと興味ありますが、手を出すにはお値段が高すぎですね。(^^;


[2546] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/27(Sat) 15:44

映画「ミッション・クレオパトラ」の記事です。
映画のコンセプトがあらぬ所にあるようです。
「ローマ皇帝シーザー」・・・・・・・
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200312/gt2003122703.html


[2545] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/26(Fri) 19:33

下記書籍が来年1月下旬刊行予定。
●『古代法解釈 ハンムラピ法典楔形文字原文の翻訳』 慶応義塾大学出版会
   佐藤信夫(山梨学院大法学部教授)著 A5・912頁 予価 \22,000+税
 「目には目を、歯には歯を」で知られる世界最古の法典、ハンムラピ法典の楔形
 文字原文からの全翻訳と解釈を収録。法典が刻まれた石柱の全282条と全文・
 後文の訳と解釈を楔形文字の図版とともに掲載。石柱のレリーフに描かれた「王
 笏」の意味についても図説し、解説する。


[2544] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/25(Thu) 20:02

◎augustusさんへ

||> 映画「ミッション・クレオパトラ」の情報が下記にあります。
||面白そうですね。でも、札幌での上映予定が無さそうで残念です。

芳本美代子がクレオパトラ役を演じる「ミッチョン・クレオパトラ」なんて作ったら
面白そう。(註釈 昔、芳本美代子、愛称ミッチョンというタレントがいた。)
そのうちビデオが出るかも知れませんので、映画観れない場合はそちらに期待。


[2543] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/25(Thu) 18:46

○高島賢治さん

> 映画「ミッション・クレオパトラ」の情報が下記にあります。
面白そうですね。でも、札幌での上映予定が無さそうで残念です。


○真奈美さん

> 三世紀末までは、キリストの降誕を冬至とは無関係に、1月6日に祝っていた
知りませんでした。さらに、東方教会では今でも1月6日だったとは、とっても意外です。

> 生誕劇ではアウさんの名前が響くので感慨があります。
なるほど。戸口調査のことで名前が出てくるんですね。



[2542] クリスマス関連で引用 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/24(Wed) 13:05

「誰も知らないクリスマス」という本から。

「三世紀末までは、キリストの降誕を冬至とは無関係に、1月6日に祝っていた」「1月6日は、もともとキリストが洗礼を受けた日とされていた」「神学では、キリストが救い主としてこの世に公に現れることを「公現」と呼んでいる。赤ん坊としてこの世に生まれた日ではなく、「公現」の日をもって、キリストの誕生日とみなそうというわけである。そしてその「公現」を、キリストが洗礼を受けた時点と解釈し1月6日としたのである。」「東方からはるばる、幼子キリストを拝みに訪ねてきた、星占いの三博士に、その姿を見せたことだとする解釈もある」
 「キリストの誕生日が12月25日に移動したのは、4世紀前半らしい。336年12月25日にはキリストの降誕祭がローマで行われた記録がある。移動した理由は、東方教会で行われていた、キリストの洗礼と誕生の祝いを、別々の日にするのがねらいだったようだが、12月25日が選ばれたことにも背景がある。 当時ローマ帝国では、太陽を崇拝するミトラス教が普及しており、その主祭日が、冬至に当たる12月25日であった。またローマには、冬至に大焚火をして、弱った太陽を励ます行事が行われてもいた。こうした太陽の祭りと、キリストを世の光、太陽とみなす解釈が合致するとして、この日に誕生日が移された。しかも当時のコンスタンティヌス大帝は、異教のなかの価値ある要素をキリスト教にとりこむことによって、宗教的融合を見出そうと努めたらしい。」「以来キリストの降誕は、ギリシア正教を中心とする東方教会系は1月6日に、他の国々では12月25日に祝う習慣となって今日に至っている」

私はコンスタンティヌスに対して愛を感じてはいませんが、この点では現代日本人にも影響が大きいと言えますな。
生誕劇ではアウさんの名前が響くので感慨があります。


[2541] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/24(Wed) 10:35

映画「ミッション・クレオパトラ」の情報が下記にあります。
http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/cinema/film/031213cleopatra.html
http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/cinema/menu-tp3-et.html


[2540] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/22(Mon) 20:48

下記書籍が出ました。
●『ビリティスの歌』 水声社 ピエール・ルイス著 沓掛良彦訳  \6,000+税
 架空の女性詩人ビリティスの歌で綴る、彼女の自伝という体裁をとった愛欲と悦
 楽の生涯を描いた、ルイスの代表作。ルイス・ピエールの古代世界への志向と東
 方的ギリシア世界への憧憬から生まれた146歌の散文詩、エロティスムに包ま
 れた大人の官能詩集。
 <沓掛良彦>1941年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。現在東京外国語大
      学教授。文学博士。西洋古典文学専攻。「ホメーロスの諸神讃歌」「
      愛の女神」など。
 【高島の蛇足コメント】
   ピエール・ルイスは1870〜1925年。フランスの詩人、小説家。中学時代にジ
   ッドと学友で、バレリーとも親交を結び、ルコント・ド・リールに目をかけ
   られ、マラルメの火曜会の一員にもなった。早くから古代ギリシアの文学に
   親しみ、処女詩集「アスタルテ」を1893年に刊行の後、ギリシア古典風の散
   文詩集「ビリティスの歌」を1894年に発表して好評を博した。しかし古代ギ
   リシアの翻訳と称する偽作とされている。

下記書籍が来年1月30日刊行予定。
●『ケルト巡り』 NHK出版  河合隼雄 予価 \1,500+税
 ひとのこころを見続けてきた著者がケルト文化の本質を求めイギリス・アイルラ
 ンドを巡礼。ケルトの世界観に日本を癒すヒントを探る。


[2539] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/21(Sun) 11:35

○苦力さん

> 私がポンペイの落書きについて思うことは、高尚な知識階級とは
> 縁の無さそうな一般大衆の識字率の高さです。
確かにあの落書きは知識階級のものとは思いにくいものが多くありますよね。

> せめて『爛熟』と言ってくれたら良かったのに……
> と思わずにはいられません。
これだとだいぶ感じが変わりますね。


○AKIRA.Mさん

> 昨日出先でレンガ積みの鉄道施設にスプレー落書きがあったのを
> 見て上手い下手でなく「治安の悪化」とか「公共物毀損」と言う
> 言葉が浮かびました。
いまのところ日本では地下鉄に大きく落書きされるようなことにはなっていませんが、昨今の治安の悪化を考えると、そう遠くない未来の現実かもしれませんね。心配です。


○高島賢治さん

> 京都大学学術出版会の西洋古典叢書第III期全22冊が
> 2004年2月15日より刊行開始予定。情報を追加して再掲。
いつも情報ありがとうございます。これだけ並ぶと壮観ですね。現物にお目にかかるのが楽しみです。


[2538] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/20(Sat) 15:32

京都大学学術出版会の西洋古典叢書第III期全22冊が2004年2月15日より
刊行開始予定。情報を追加して再掲。
<ギリシア篇>
◎アテナイオス 食卓の賢人たち5 柳沼重剛訳
 博識な客人たちが、料理をはじめ、文学、音楽、自然科学、医学、語学、その他公
 私の生活における風習など、極めて広範な領域にわたって、その蘊蓄を披露した宴
 会もいよいよ大詰めを迎える。本書では、一夫一婦、一夫多妻、遊女、少年愛、宴
 会での遊戯・歌などさまざまな話題に触れられる。巻末に全一五巻・5冊の人名、
 地名索引を付す。(全5冊)
◎アリストテレス 動物部分論・動物運動論・動物進行論 坂下浩司訳
 全著作の約五分の一を占め、一個別科学であるにとどまらず、哲学全体の性格を規
 定するほど重要な生物学著作群は、近年海外でも再評価されており、それらの研究
 成果を反映した新訳を提供する。四原因説など哲学的性格の濃い『動物部分論』、
 倫理学・天文学ともリンクして、現代の倫理学、科学哲学でも論究される『動物運
 動論』などを収録。
◎アルビノス他 プラトン哲学入門 久保徹他訳
 古代においても読者の心をとらえて放さなかったプラトン哲学について、古代後期
 のプラトニストたちによって書かれた手引き書。アルビノス、アルキヌス、アプレ
 イウス、ディオゲネス・ラエルティオス、オリュンピオドロス、無名氏(2―5世
 紀)などの入手しがたい解説書をここに一書にまとめる。現代人とは異なるさまざ
 まな読み方があって興味深い。
◎エウセビオス コンスタンティヌスの生涯 秦剛平訳
 護教の書や聖書注釈などの著作を遺したエウセビオスは、『年代記』や『教会史』
 の作者として名高いが、ここに訳出される『コンスタンティヌスの生涯』は、キリ
 スト教を国教と公認し、新都をビュザンティウム(コンスタンティノポリス)に置
 くという大胆な改革をおこなったことで知られるローマ皇帝の生涯を詳細に記した
 重要な作品である。本邦初訳。
◎ガレノス ヒッポクラテスとプラトンの学説1 内山勝利・木原志乃訳
 本書は、ヒッポクラテス、プラトンの医学理論の単なる解説書ではない。最も注目
 すべきは理論と実験との統合、哲学と科学のせめぎあいであろう。ガレノスみずか
 らがおこなった解剖実験の成果に基づいて心身論を展開しながら、生命システムの
 全体的な有機的連関に目を向ける。古代医学の本質を知るための貴重な一書。本邦
 初訳。(全2冊)
◎クイントス・スミュルナイオス ホメロス後日譚 森岡紀子訳
 ホメロス『イリアス』の終わった時点より歌い始めた一四巻の英雄叙事詩。アマゾ
 ン族ペンテシレイアの戦いと死、エチオピア人メムノンの戦いと死、アキレウスの
 死とその武具をめぐる争い、争いに敗れたアイアスの狂気と死、木馬の建造、神官
 ラオコンが大蛇に襲われる次第等々、ホメロスにはないトロイア戦争の出来事を一
 続きに物語る。
◎クセノポン ソクラテス言行録 内山勝利訳
 『ソクラテスの思い出』を中心とする一連の「ソクラテス書」は、健全な良識家ク
 セノポンの目に映った理想的人物としてのソクラテスを描き出している。哲学者プ
 ラトンの対話篇中のソクラテス像との相違が、かえってその歴史的実像に深い陰影
 を与えている点でも興味深い。他に『饗宴』『家政論』『ソクラテスの弁明』を収
 録する。
◎クセノポン キュロスの教育 松本仁助訳
 理想的君主と仰がれたペルシア帝国の始祖キュロスの生涯について語りながら、あ
 るべき政治と教育を論じた大作である。きわめて洗練された文体で書かれ、しかも
 小説的な潤色を加えており、先駆的な歴史小説と目される。プラトンの教育論と比
 較してみると趣はかなり異なるが、モラリスト・クセノポンの一面をかいま見せる
 。本邦初訳。
◎クリュシッポス 初期ストア派断片集4 中川純男・山口義久訳
 失われたストア派の創始者たちの思想を、後代の著作家による引用を系統別に整理
 編纂したH・アルニムの『初期ストア派断片集』をもとに、最新の研究をも踏まえ
 ながら再現する。本書はストア派第三代学頭で、学派の思想形成に最も貢献したク
 リュシッポスの倫理学関係の断片のうち、倫理の基礎理論を扱う前半部を収録する
 。本邦初訳。(全5冊)
◎クリュシッポス 初期ストア派断片集5 中川純男・山口義久訳
 本書はクリュシッポスの倫理学関係の断片のうち、「適正なはたらき(義務)」と
 いうストア派的概念を中心にした行為論、ストア派の理想的人物像である知者のさ
 まざまな特徴、具体的な生き方の指針に関する記述を収録する。あわせて、彼の弟
 子たち、後継者たちの思想断片を収め、ここに初期ストア派の断片資料集は完結す
 る。本邦初訳。(全5冊)
◎セクストス・エンペイリコス 学者たちへの論駁2 金山弥平・金山万里子訳
 論理学者たちへの論駁を中心に、真理認識、論理、言語に関わる問題を取り上げ、
 懐疑主義の立場から判断保留(エポケー)を勧める。真理の基準、証明等々、懐疑
 論自体の意義は言うにおよばず、批判対象となる論敵についての報告は、原著作の
 散逸したソクラテス以前の哲学者、ストア派、エピクロス派の認識論、論理学に関
 する重要資料でもある。本邦初訳。(全3冊)
◎ディオニュシオス/デメトリオス 修辞学論集 木曽明子・戸高和弘・渡辺浩司訳
 前29年頃ローマで活動を始めたハリカルナッソスのディオニュシオスは、古代ギ
 リシア文芸の精髄を抽出、分析することによって、後世の文芸批評への道を開いた
 。ホメロスからアッティカ弁論までを論じた修辞学者としてのディオニュシオスの
 著作をまとめた。本邦初訳。文芸批評の重要な著作のひとつであるデメトリオス『
 文体論』も併録する。
◎テオクリトス テオクリトス詩集 古澤ゆう子訳
 ヘレニズム時代の抒情詩人テオクリトスの名のもとに伝わる30余りの詩「エイデ
 ュリオン」と24のエピグラムを全訳する。「エイデュリオン」とは小さな絵の意
 味であるが、現存する牧歌の中で最古のもので、後代の作品はほとんどこれに範を
 とる。酒神バッコスの讃歌等のほか、市井の人々の生活を描く小戯曲など興味深い
 。本邦初訳。
◎デモステネス 弁論集1 加来彰俊他訳
 議会演説をすべて収めるが、事実上はデモステネスの政治思想を述べたものであり
 、『オリュントス情勢について』『ピリッポス弾劾』『講和について』など、古来
 デモステネスの代表作と見なされるものが多い。前4世紀の波瀾万丈の時代を生き
 抜きアテナイの政治政策、対マケドニアを中心とする外交に深く関わった彼の激烈
 迫真の弁論である。(全7冊)
◎デモステネス 弁論集2 北嶋美雪・木曽明子訳
 前336年デモステネスに栄冠を授けるべしという提言がなされたが、アイスキネ
 スは彼の全公共生活を攻撃してそれに反対した。これに対するデモステネスの弁明
 演説が、古代の生んだ最も完璧な弁論作品『冠について』である。この弁論によっ
 てアイスキネスはアテナイ退去を余儀なくされる。他に公訴弁論『使節義務不履行
 について』を収める。(全7冊)
◎ピロストラトス エクプラシス集 川上譲訳
 原題は『エイコネス』。絵や彫刻を言葉で記述するエクプラシスという技法は早く
 から用いられるが、後の叙事詩にも多用され、修辞学上の技法となり美学理論とも
 結びついていく。ティティアーノ等の画家は、逆に本書から実際の絵を描いた。祖
 父、孫二人のピロストラトスの手になる作品を訳出し、本書の記述に基づく絵を多
 数収録する。本邦初訳。
◎プラトン ピレボス 山田道夫訳
 プラトンの後期著作『ピレボス』は「快楽」の諸類型を分析して、快楽の間に真実
 なものと虚偽なものとの階梯が存在することを明らかにする。快楽論の外枠として
 、一と多を論じる方法論、存在を四分類する存在論等を含んでおり、快楽論との対
 応・関連如何が問題となる難しいテキストでもある。最新の研究成果も取り入れた
 新訳を提供する。
◎プルタルコス モラリア11 三浦要訳
 プルタルコスの哲学的著作グループのうち、ソクラテス以前の哲学者、ストア派な
 ど、多くの哲学者たちによる自然研究を主題別に摘要した学説誌『哲学者たちの自
 然学説誌』を収める。これらの原著作の多くは失われたために、本書によって復元
 されうる。特にソクラテス以前の哲学者についてはその根本資料として重要である
 。本邦初訳。(全14冊)
◎ポリュビオス 歴史1 城江良和訳
 前2世紀ポリュビオスは、どうして半世紀ほどの間にローマが地中海の覇者となる
 ことができたのかという問いに答えるべく、自身の見聞に基づいた『歴史』を著わ
 した。政体循環論で名高い本書は、王政、貴族政、民主政の混合政制を実現した点
 にローマの興隆の原因があると説く。この思想は遠く近代政治学にまで影響を及ぼ
 した。(全4冊)
<ラテン篇>
◎ウェルギリウス 牧歌/農耕詩 小川正廣訳
 ラテン文学を代表する詩人ウェルギリウスが、ギリシアの優美な言語と精神文化を
 吸収し、錬磨して作り上げたラテン詩の最高峰。本詩集はそれぞれテオクリトス、
 ヘシオドスに範をとりながら、自然や農業の記述の中に哲学的、社会的、歴史的な
 問題を神話の装いのもとに巧みに織り込んでいる。近代西洋文学にも大きな影響を
 与えた。
◎クインティリアヌス 弁論家の教育1 森谷宇一他訳
 ローマの勅任弁論術教師であったクインティリアヌスが遺した『弁論家の教育』一
 二巻は、弁論の技術的指南書にとどまらず、理想的「人間」を作り上げるための体
 系的な教育の書である。ギリシア、ローマの弁論術を整理、統合し、弁論家の教育
 における古典的教養(フーマニタース)の重要性をあらためて説いている。本邦初
 完訳。(全3冊)
◎スパルティアヌス他 ローマ皇帝群像2 南川高志・桑山由文・井上文則訳
 「ヒストリア・アウグスタ」の名で伝わる本書は、古代末期に書かれた伝記集で、
 約170年にわたってローマ帝国に君臨した皇帝、皇帝僭称者の生涯を記録する。
 皇帝の私生活にまつわる挿話など、おもしろく読める歴史書であり、ローマ帝国史
 の研究にとって重要な史料でもある。『2』はコンモドゥス帝以降の諸皇帝を扱う
 。本邦初訳(全3冊)
http://www.kyoto-up.gr.jp/body/sirizu/sir_1pre3.html


[2537] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/20(Sat) 12:11

下記書籍が出ています。
●『ローマと地中海世界の展開 増補改訂版』 晃洋書房 浅香正監修 \2,850+税
 新たに、論考「ピテクーサイのフェニキア人」<繁松泰成>を加えた、2001年
 刊の増補改訂版。


[2534] Re[2533]: 落書きと民度 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2003/12/19(Fri) 22:55

> >「荒廃」というのがよくわかりません。(^^)
> >例えば卑猥な落書きだったら現代の日本だって決して少ないとは思えないし...。
>
>  地下道や便所の落書きに芸術性や文学性を求めるようなものかもしれませんね。アートしているのも見かけはしますけど。


古代の落書きは割りとこっそり控えめで結構資料として役立つものが多いようですが、
現代日本の建造物に見るスプレーによる大きな落書きは本来の景観を汚すようなのが多くて感心しません。
アートするならもっとやり方がありそう。
昨日出先でレンガ積みの鉄道施設にスプレー落書きがあったのを見て上手い下手でなく
「治安の悪化」とか「公共物毀損」と言う言葉が浮かびました。


[2533] 落書きと民度 投稿者:苦力 投稿日:2003/12/19(Fri) 21:48

>「荒廃」というのがよくわかりません。(^^)
>例えば卑猥な落書きだったら現代の日本だって決して少ないとは思えないし...。

 地下道や便所の落書きに芸術性や文学性を求めるようなものかもしれませんね。アートしているのも見かけはしますけど。
 私がポンペイの落書きについて思うことは、高尚な知識階級とは縁の無さそうな一般大衆の識字率の高さです。ということは背景として教育に投資できるほどの経済力の高さが推察されます。

 せめて『爛熟』と言ってくれたら良かったのに……と思わずにはいられません。

http://imperium-onboard.cside.ne.jp/


[2532] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/19(Fri) 14:46

下記書籍が来年1月21日刊行予定。
●『聖書解釈としての詩歌と修辞
  シリア教父エフライムとギリシア教父クリュソストモス』
   教文館 武藤慎一 予価 \6,825+税
 典礼のための賛歌や聖書注解など、多くの著作を残したシリアのエフライム(30
 6頃−378)と、透徹した説教と聖書注解で知られたヨアンネス・クリュソストモ
 ス(347頃−407)。ローマ帝国とペルシア帝国に挟まれ、独自の「東洋的」キリ
 スト教を展開していた地域で活動した両者の解釈学を比較考察し、シリア教父と
 ギリシア教父の解釈学の特徴を明らかにする。

下記書籍が出ました。情報を追加して再掲。
●『ギリシア・ローマの奇人たち 風変わりな哲学入門』 紀伊國屋書店
  ロジェ・ポル・ドロワ、ジャン・フィリップ・ド・トナック著 中山元訳
   \1,800+税
 ソクラテス、プラトンをはじめとする古代の賢者たちの、ユニークかつときには
 滑稽で奇行じみた振る舞いのオンパレードな43のエピソードを紹介。人間的な
 哲学本来の姿を描き読者を哲学の道へと誘う楽しい入門書であり古代哲学奇人列
 伝。
 <ドロワ>フランスの哲学者。国立科学研究センター研究員。『ル・モンド』紙の
     書評担当を務める。
 <トナック>フランスの小説家。ジャーナリストとしても活躍。

下記書籍が出ました。再掲。
●『ビザンツ帝国史』 文庫クセジュ ポール・ルメルル著 西村六郎訳 \951+税
 現在のイスタンブールを首都とした帝国が、東のローマとして誕生してから陥
 落するまで、キリスト教徒と異民族の文明の衝突を活写。


[2531] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/18(Thu) 22:21

○クラウディアさん

> 安楽な生活ばかりを求め、そのくせ権利意識ばかり高かった
えーと。可能であれば私もこのように生きたいと思うのですが、諸般の事情で不可能となっております。(^^)

> 八年間の間、決定的な現状打開策を見つけられなかったのでは
> 弁護のしようがない」などと、厳しい見方をガリエヌスに対して
> しておられるようです
さてと。
ササン朝とガリア帝国に挟まれていた彼にどんな決定的な現状打開策があったでしょうね。
いっそ、ポストゥムスを共治帝にしてしまうとか?
でも、息子を殺した相手を共治帝にはしたくないでしょうねえ。


○マッティアスさん

> 女史の規準はカエサルですから。
ですね。カエサルと比べられる多くの皇帝たちは気の毒です。


○いおりんさん

お久しぶりです。卒論の締め切り間近で大変ですね。

> かつ、あまりに突飛な論展開にならないよう、多くの
> 論文を読み込む必要があります。
こちらだけでも大変そうですよね。

> もう一回論文を書けるなら
こういうことができるようなまとまった時間というのは貴重ですよね。学生の持つ一番大事な特権かもしれません。


○greenさん

いらっしゃいませ。
「ハドリアヌス帝は賢帝だったのか」というテーマ。面白そうですね。どんな発表だったのか興味があります。

> 古代ローマ好きの私にはたまりません!
当サイトではこういうお客様を最も歓迎しております。今後ともよろしくお願いいたします。

> 発表資料の中でコインも扱っていました。
と、いおりんさんが書かれていますが、コインはどのように扱われているんですか。こちらの方もとっても気になります。(^^)


○高島賢治さん

> ましてや先生の陰謀でクリスマスの日が締め切りなんて。
あははは。
深読みしすぎですよ。きっと。
私の予想では「御用納め」までに片づけたいだけではないかと。(^^)

> NHKは来年、NHKスペシャルで古代ローマ帝国に焦点を
> あてた番組を三回シリーズで放送する。
おお。素晴らしい。楽しみですね。

> 第二回はイタリアのポンペイ遺跡に残る落書き等から市民生
> 活の荒廃ぶりを探る。
「荒廃」というのがよくわかりません。(^^)
例えば卑猥な落書きだったら現代の日本だって決して少ないとは思えないし...。


[2530] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/18(Thu) 19:52

下記書籍が出ました。
●『フィローストラト』 国文社 ジョヴァンニ・ボッカッチョ 岡三郎訳
               \4,200+税
 トロイアの若き王子トロイオロの恋と失恋の二重の悲嘆の物語。チョーサー、シ
 ェイクスピアに継承されてゆくボッカッチョの名作。待望の本邦初訳。現存する
 『フィローストラト』の写本は数多く、当時本書がいかに名声を博したかを証明
 している。チョーサーはボッカッチョの「語り」を増幅させ名作『トロイルス』
 を書き、やがてシェイクスピアが問題作『トロイラスとクレシダ』を上演、さら
 にドライデンが改訂版を世に問うた。


[2529] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/18(Thu) 19:39

下記書籍が出ました。
●『廃墟論』 青土社 クリストファー・ウッドワード著 森夏樹訳 \3,200+税
 荒れはてたローマのコロセウム、廃墟の博物館、そして核がもたらす黙示録的廃
 墟まで。古今の芸術家・文学者は、廃墟からいかに多くのインスピレーションを
 さずかってきたかを論じる。
 <著者>ケンブリッジ大学で美術史を学ぶ。現在、イングランドのホーバン美術館
    のディレクター。美術史家。ヨーロッパの建築案内を数冊手がけている。


[2528] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/18(Thu) 18:33

下記が新聞に載っていました。
============================================================================
NHKは来年、NHKスペシャルで古代ローマ帝国に焦点をあてた番組を三回シリ
ーズで放送する。<各52分、日程未定>ローマの他、北アフリカや英国の遺跡を取
材。広大な領土の他民族帝国の実像を描く。第一回はチュニジアにあるドゥッガの
都市遺跡やエル・ジェムの円形闘技場、アルジェリアのティムガッド遺跡等を紹介
。周辺領土民にローマ並みの生活を保証し、一方で兵役等を強いたアメとムチの統
治政策に光を当てる。第二回はイタリアのポンペイ遺跡に残る落書き等から市民生
活の荒廃ぶりを探る。第三回は英国イングランド地方を訪ね、帝国の防衛線・ハド
リアヌスの長城の遺跡で発掘された兵士らの手紙<木簡>から、軍隊内部の矛盾を指
摘。帝国衰退の道筋をたどる。一方、NHKハイビジョンでは、初代皇帝アウグス
トゥス、帝国再建に力を注いだハドリアヌス帝の足跡をたどる。<二回、各百十分>
============================================================================
【高島の蛇足コメント】NHKスペシャル第三回目は南川高志先生の得意分野。


[2527] レス 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/18(Thu) 16:31

◎いおりんさんへ
覚えております。確か、キムタクの元カノでしたよね。
卒論の提出が間近で大変そうですね。ましてや先生の陰謀でクリスマスの日が締め切
りなんて。「多くの先行研究がある分、卒論レベルでの扱いは難しいと思います。い
かに先行研究に振り回されずに自分の論を展開するかに留意しなければならないから
です。かつ、あまりに突飛な論展開にならないよう、多くの論文を読み込む必要があ
ります。」というのは確かにその通りなんでしょうね。同じテーマで先行研究があれ
ば、触れないと勉強不足と突っ込まれそうだし、聞くところによれば時々ある研究発
表会で口頭発表して先生方にだめ出しされて修正したりする事もあるのだとか。
そういや南川高志先生でも自分の論文を誰かに読んでもらって参考にするらしいので
、みんな苦労しているのだと思います。

◎greenさんへ
はじめまして。「ハドリアヌス帝は賢帝だったのか」を発表された方ですね。
数多くの歴代ローマ皇帝の中で少ない賢帝だったと言われているハドリアヌス帝を検
証するのは面白そうですね。


[2526] はじめまして☆ 投稿者:green 投稿日:2003/12/18(Thu) 15:09

初めまして。いおりんさんの後輩です。先程ゼミで発表を行ってきました。
素敵なHPですね!古代ローマ好きの私にはたまりません!これからちょくちょく見させていただきます。よろしくお願いします。


[2525] ご無沙汰しております 投稿者:いおりん 投稿日:2003/12/18(Thu) 14:44

たいへんお久しぶりですが、みなさま、覚えておいででしょうか。私は今、卒論の提出が12月25日に迫り、忙しい毎日を送っております。パソコンのよく使うキーが、クリアーな色になってきています。
今日、大学のヨーロッパ史ゼミで、後輩の発表を聞きました。
彼女は「ハドリアヌス帝は賢帝だったのか」というテーマだそうです。発表資料の中でコインも扱っていました。
古代ローマは、多くの先行研究がある分、卒論レベルでの扱いは難しいと思います。いかに先行研究に振り回されずに自分の論を展開するかに留意しなければならないからです。かつ、あまりに突飛な論展開にならないよう、多くの論文を読み込む必要があります。
しかし、非常に興味をそそられる分野だと思います。
私も、もう一回論文を書けるなら、扱ってみたいなぁ。

寒くなって参りました。
季節柄、ご自愛下さい。


[2524] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/17(Wed) 19:36

下記書籍が出ました。
●『スポーツ学のルーツ 古代ギリシア・ローマのスポーツ思想』 明和出版
 高橋幸一(山形大学教授) \5,000+税
 古代ギリシア・ローマのスポーツ思想、スポーツの起源と古代のスポーツ、古代
 と現代のスポーツの三部構成で、これまで三十年間に発表した論文をまとめたも
 の。スポーツのルーツを模索する。
 人文・社会・自然の三系列からなるスポーツ科学の原形!
 スポーツ栄養学・スポーツ哲学・スポーツ教育学・スポーツ医学は,すでに古代
 ギリシア・ローマにおいて学問的に考察されるようになった。また,現代スポー
 ツ界で問題になっているスポーツ倫理やドーピングのなどの問題についても盛ん
 に論議されている。長年にわたって古代ギリシア・ローマのスポーツ思想や身体
 観・健康観を研究し,斯界の第一人者と評価されている著者の主要論文をこの一
 冊に集大成した。
 <はじめに>
 本書は『スポーツ学のルーツ』と名づけられた。しかし,ここに載せられた論文
 等は,ここ三十年ほどの間に発表したものを集成したものである。『スポーツ学
 のルーツ』としたのは,次の理由からである。古代ギリシア・ローマにおいて,
 初めてスポーツ「栄養学」,スポーツ「哲学,教育学」,スポーツ「医学」が学
 問的に考察されるようになった。筆者の原著論文はこれらの分野,特にプラトン
 が多い。また,近代オリンピックのルーツは古代オリンピックであり,しかも,
 1970年代までは,スポーツ,アマチュア,プロフェッショナルのルーツもギリシ
 アであるというのが定説となっていた。このことが反省されて,特に1970年代以
 降には,新たなスポーツのルーツが模索されている。
 本書の構成は,次の通りである。
 第I部古代ギリシア・ローマのスポーツ思想
 約2500年前から,古代ギリシアでは,「体育」「文芸・音楽」に関して真面目に
 考えられていた。健康や強壮・強健(エウエクシア)とは何か,「体育」は,人
 間が善く生きるためにどのような役割を果たすのか,体育教師,トレーナー,コ
 ーチはどのような知識を持つべきかということは,今日的な課題でもあろう。ま
 た,人間は自分の力だけでなにごとも成し遂げることができるのであろうか。こ
 れらのことが,ここでは明らかにされる。スポーツ思想を最初に取り上げたのは
 ,筆者の専門分野だからである。
 第II部 スポーツの起源と古代のスポーツ
 スポーツの起源論や古代ギリシア・ローマを含む古代世界のスポーツに関して原
 著論文を発表することは,外国の百五十年以上にも及ぶ伝統的なレベルが高いの
 で,非常に困難である。したがって,ここでは,外国の研究論文を紹介している
 。今後の研究者が情報を得やすいように,多くの「文献」を上げている。
 第III部 古代と現代のスポーツ
 ここでは,スポーツの「攻撃性」は,人間の本質的特性であること,近代のアマ
 チュアリズムという理想が古代オリンピックに誤って反映させられたこと,スポ
 ーツ科学とは何かが明らかにされている。
 <目次>
 序 章《1》 体操術《2》健康,強壮・強健《3》 古代世界におけるスポーツ
 《4》 スポーツ学(科学)
 第I部 古代ギリシア・ローマのスポーツ思想
 1. プラトンの『法律』にみる体操術
  I―体操術《1》軍事的体操術 《2》祭典における運動競技
  II―教育と遊戯《1》教育における体操術《2》遊戯
 2. プラトンの『国家』にみる体操術
  I―セーリュンブリアのヘロディコス II―体操術と勇気
 3. プラトンの『法律』にみる身体修練
  I―人間的な善とただの勇気 II―節度と勇気
 4. プラトンの『法律』にみる競技者
  I―競技者 II―最も重大な競技の競技者 III―神と競技者
 5. プラトンの「体操術」にみる身体と魂 I―体操術と身体 II―体操術と魂
 6. プラトンの『法律』にみる遊戯と教育
  I―遊戯 II―音楽術 III―体操術
 7. アリストテレスにみる身体修練と強制食事
  I―身体修練 II―強制食事による中庸
 8. アリストテレスにみる体操術とトレーニング術
  I―体操術 II―トレーニング術
 9. ガレノスにみる体操術
  I―体操術《1》医術的体操術《2》競技的体操術《3》運動指導術
  II―身体運動《1》身体修練《2》身体運動の分類《3》運動効果
  《4》最善の運動《5》運動するさいの手順
 10.古代ギリシアにおけるよい「からだ」と悪い「からだ」の判断基準
  T―ヒッポクラテス II― プラトン III― アリストテレス
  IV―ガレノス V―芸術における競技の理想像
 11.古典体育の再生―メルクリアリス
  I―メルクリアリスの生涯 II―メルクリアリスの体操術
  《1》著書『体操術』《2》体操術《3》身体修練
  《4》運動するための一般的諸原則《5》運動効果
 第II部 スポーツの起源と古代のスポーツ
 1. スポーツの起源論 T―Ueberhorstの論文
  《1》旧西ドイツにおけるU. Popplow とC. Diemの起源論
  《2》旧西ドイツにおけるF. Eppensteinerの起源論
  《3》旧東ドイツにおけるG. Lukas とW. Eichelの起源論
  II―D. Sansoneの起源論 III―Th. Ulfの起源論
  IV―格闘スポーツ(combat sport)の起源論
 2. クリストフ・ウルフの自然民族におけるスポーツ
  1.スポーツと遊戯の起源論 2.スポーツ種目の描写
  3.自然民族におけるスポーツ分析の観点 4.スポーツと文化の関連
 3. 古代ギリシア・ローマのスポーツ研究動向
  T―古代ギリシアのスポーツ研究《1》資料集,文献解題《2》研究動向
  II―古代ローマのスポーツ研究《1》エトルリア《2》ローマ
 4. 古代世界におけるスポーツ
  T―エジプト II―メソポタミア III―クレテ,ミュケーナイ,ホメロス
  IV―オリュンピア祭典競技
 5. F.シュタルケの馬術論  《1》現代と古代に共通した馬調教の基本概念
  《2》アメン・ヘテプII世の戦車馬調教《3》上級調教テキスト
  《4》基本的な調教《5》空間期駈歩踏歩変換とそのための準備調教
  《6》8の字における連続左右回転《7》UASANNA-調教
  《8》テキストの歴史的,文化史的意義
 6. ギリシア叙事詩のスポーツ T―スポーツ倫理 II―スポーツ種目
 7. 対談:古代ギリシアの武術と格闘技
  《1》ギリシアの武術と格闘技《2》全裸で競技するギリシア人《3》ホメロス時
  代の戦争と競技《4》決闘としての槍術試合《5》戦争の主力は騎兵隊から重装
  歩兵へ《6》重装歩兵市民の台頭と競技訓練《7》軍事訓練中心のエフェービア
  の制度《8》ギリシアの武術師範と武術について《9》乗馬術と馬術教師《10》
  騎馬戦と剣突型・斬撃型の剣技《11》フェンシングと棒術の競技《12》棒術を
  めぐるターミノロジーの問題《13》ホプロマキアとローマの剣闘技との相違《
  14》ギリシアと近隣諸国のボクシング《15》ピュグメーといわれたギリシアの
  ボクシング《16》ギリシアのボクシングの特色《17》ギリシアのレスリングは
  立ち技だけ《18》レスリング競技と競技法《19》泥地で立ち技も寝技もするパ
  ンクラティオン
 8. 古代ギリシアの競技者トレーニング T―競技と競技者 II―トレーニング施設
 9. 岸野の古代体育・スポーツ史研究
 第III部 古代と現代のスポーツ
 1. スポーツの語源
 2. 古代と近代のスポーツルール T―動物と自然民族 II―古代ギリシア
  III―古代ローマ IV―近代
 3. 現代と古代のコミュニケーション
  T―古代ギリシアと現代の競技《1》ギリシア《2》現代
  II―攻撃行動《1》ギリシア《2》現 代
  III―古代ローマの死闘と現代のハンティング《1》死闘《2》ハンティング
 4. Gardinerの功罪 T―E. N. Gadinerの功績 II―アマチュアリズム
  III―Gardinerの事実誤認
 5. 近代の超克 ―オリンピックとアマチュアリズム
  T―イギリスにおけるアマとプロ II―近代オリンピックの発生とアマチュア
  規程の「確立」 III―アマチュア・オリンピックの崩壊 IV―アンフェアプレイ
 6. ドイツ語圏における初期のスポーツ科学
  T名称問題 II体育運動の科学,体育学,スポーツ科学 IIIスポーツ科学理論
  《1》人間学《2》批判的合理主義《3》批判的社会理論
  《4》マルクス-レーニン主義の科学理論
 7. ヨーロッパ近代体育の身体論
  《1》合理主義的・分析的見解《2》生の哲学《3》国家社会主義
  《4》心身の調和《5》弁証法的唯物論《6》人間学


[2523] 塩野さんは…。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/12/17(Wed) 18:11

☆クラウディアさま☆
>塩野さんは、塩野さんの中の「理想のローマ皇帝像」を基準にして、
>三世紀の皇帝達を評価したのかな?と思いました。塩野さんはかなり
>三世紀以前の優れたローマ皇帝達にこだわっているようなので。
それが塩野さんの基本スタイルなんだと思いますよ。
他の皇帝とか政治家についても、もともと厳しいというか、強引な解釈や
批判は多かったじゃないですか?女史の規準はカエサルですから。
でもまあ、基本姿勢というか観点が定まってると、書く側としてはやりやすい
のではないかなあ、と思います。

そういえば以前、ガリアヌスの容貌について、「トルコ系」だと発言した件で、
いろいろ書き込みがありましたが。
以前読んだ本に、エトルスクはアジア系だと言われている、と書かれていたのと、
エトルリア時代の彫像などはたしかにアジアっぽいなあ、というのがあったくらいで、
深いイミはありませんし、トルコ系と限定した憶えも無いのですが。
あくまでイメージの話です。
ちなみに、トルコ系の人々がいまのトルコ付近に定住したのはイスラム時代に
入ってからですが、アッティラ王率いるフン族とかハンガリーはアジア系ですよね。
いまのトルコ人ですら、同じくトルコ系であったはずの中央アジアの人々とは
かなり容貌が異なっていますよね。


[2522] 塩野さんの見方に反対の部分です 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/12/17(Wed) 17:47

「迷走する帝国」の中での塩野さんの見方について、私が反対だと思った部分です。塩野さんは結局「ガリエヌスは精一杯努力をしたなどと、ガリエヌスを弁護する研究者達もいるが、確かに彼は席の暖まる暇もないほど奔走したが、八年間の間、決定的な現状打開策を見つけられなかったのでは弁護のしようがない」などと、厳しい見方をガリエヌスに対してしておられるようです。しかし、塩野さんは一体何を基準に、誰と比較して、こういう評価をしておられるのだろう?と疑問に思いました。それに決定的な現状打開策を見つけられず、ローマの治安を回復させられなかったガリエヌスの責任を問うというのなら、
ガリエヌスに非協力的だった当時の元老院議員達の責任も問われるべきではないのか?と思いました。 安楽な生活ばかりを求め、そのくせ権利意識ばかり高かった当時の元老院議員達の・・・ 塩野さんは、ガリエヌスが元老院議員達を軍務から締め出したのは、彼らがガリエヌスに協力しないのをガリエヌスが怒ったからと、実際問題として、当時の元老院議員達が戦力にならなくなっていたからだとしていましたが、私もそうだと思います。
塩野さんは、塩野さんの中の「理想のローマ皇帝像」を基準にして、
三世紀の皇帝達を評価したのかな?と思いました。塩野さんはかなり
三世紀以前の優れたローマ皇帝達にこだわっているようなので。
そういえば塩野さんは、三世紀の皇帝達に対しては特に誰かに思い入れなどがない感じを受けました。塩野さんの、三世紀の皇帝達に対する見方を表している表現がありました。三世紀のローマ皇帝達の彫像を見ての塩野さんの感想です。「この時代の上層階級出身の皇帝達の顔を見ると、上品だが弱々しい感じがし、下層階級からなりあがった
皇帝達の顔は、猛々しくも武張っているだけである」

augustusさん

そうですね。ウァレリアヌスを失ったガリエヌスの精神的な打撃と、
実際問題としての打撃はとても大きかっただろうと思います。オデナトゥスを優遇したのも、父のウァレリアヌスの代わりに、彼に東方の守りを担当して欲しい意図があったようですし。


[2521] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/17(Wed) 16:59

○P.M.さん

>>> parturient montes, nascetur ridiculus mus.
>> 印刷や画面のサンプルテキストとして、これがよく使われているようです。
>何でまた?(^o^;)
たぶん、
1.アルファベットが適当に含まれている
2.読めないので内容に注意が向かず、デザイン等に意識が集中する
でも、P.M.さんなら2番目は成立しませんね。(^^

> イタリア語ではDC(Dopo Christo)
> って”紀元後”じゃん(^o^;)
> 紀元前はAC"Ante Christo"だった
BC(Before Christ)に対して紀元後はAC(After Christ)にしてくれれば統一がとれて美しかったですね。でも、イタリアの博物館ではACが紀元前か紀元後かわからなくなって大混乱(^^


○クラウディアさん

> アウレリアヌスに負けた後の態度も、潔くないと思うし。
> ゼノビアのなんとなく小賢しい感じも嫌だし。
かっこよく死を選ぶよりも現代風かも(^^

> 父のウァレリアヌスが虜囚になってしまった時に救援に行かなかったのも、
> 薄情だからではなく「助けたくても助けに行けなかったのだろう」としていて
未読ですが、私も「助けたくても助けに行けなかったのだろう」に賛成です。父帝を見捨てて得することなど何もなかっただろうと想像します。


○真奈美さん

> 「世界遺産」、10分ずれてる。きっとフセインのせいですね、
残念でした。何かの事件に備えて前後に余裕をもって録画しなきゃだめだったんですね。


○高島賢治さん

> 石の比較文化誌
めずらしいテーマですね。(ローマにも関係しそうだ。)


[2520] あっやっぱり 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/16(Tue) 19:47

「世界遺産」、10分ずれてる。きっとフセインのせいですね、フン。そりゃ捕まったのはいいけど。
来週はドイツのクヴェトリンブルクなのでしっかり取ります。ニームの水道橋はいつでしょう、待ち構えてるんですが。


[2519] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/16(Tue) 19:21

下記書籍が来年1月20日刊行予定。
●『石の比較文化誌』 国書刊行会 石塚正英他 予価 \3,000+税
 人類にとって「石」とは何か。縄文土偶からヨーロッパの街並みまで様々な地域・
 領域の「石造文化」を比較研究し検証した論文集。


[2518] 訂正 投稿者:P.M. 投稿日:2003/12/16(Tue) 17:24

イタリア語ではDC(Dopo Christo)
って”紀元後”じゃん(^o^;)
紀元前はAC"Ante Christo"だった


[2517] bデオは取れたろうか 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/16(Tue) 15:36

先日の「世界遺産」、あれはもう私は寝てる時間なのでタイマー録画です。フセインのせいで時間がずれてたりしないでしょうか。まだ見てません。

まえに言及した英国の作家Allan Massieの小説「Augustus」の、姉妹編である「Antony」(の独訳)を読破しました。本人の語りと、それを筆記している秘書のコメント、一人称の二重構成です。「アウグストゥス」との食い違いもありますが、合わせ読むほうがやはり楽しいです。
「彼は完全な調和を求めていた。はっきり言って、オクタヴィアヌスが彼の信頼を乱用してひどい仕打ちをしたと思うと毎回怒り狂った。−−新たな協約があるといつもそうだった。しかし彼は相変わらずオクタヴィアヌスのもとに戻るのだった。」 これ、まるで悪女に翻弄される男のようですな。


[2516] 「迷走する帝国」読みました 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/12/16(Tue) 13:12

お久しぶりです。「ローマ人の物語12 迷走する帝国」を読みました。感想としては、塩野さんの見方に賛成の部分と反対の部分がありました。やはり、塩野さんも、ガリエヌス殺害にはクラウディウス・ゴティクスとアウレリアヌスも関係していたという見方で良かったです。
それからゼノビアに対しても、塩野さんは厳しい感じの見方をなさっていたのが良かったです。「越えてはならない一線を越えた」と、
ゼノビアを評しておられました。それから女性が権力を握ると暴走しやすいというようなことも書いておられました。
私も、やはりゼノビアの火事場泥棒のようなやり方には感心できませんね・・・ アウレリアヌスに負けた後の態度も、潔くないと思うし。ゼノビアのなんとなく小賢しい感じも嫌だし。
それから夫のオデナトゥスの方が、ガリエヌスにとっては付き合いやすい相手だった感じがするというのも同感です。塩野さんは、オデナトゥスをかなり評価してらっしゃいました。このパルミラ人はローマ人の「信義」を持っているとか。それからガリエヌスをギボンのように怠惰と書いていなかったし、父のウァレリアヌスが虜囚になってしまった時に救援に行かなかったのも、薄情だからではなく「助けたくても助けに行けなかったのだろう」としていて、これも私にとってはうれしい見方でした。そういえばウァレリアヌスからガリエヌスに宛てた手紙が出ていました。内容はどうってことない業務連絡のような感じでしたが、印象的な部分があったんですよ。ウァレリアヌスが最初の書き出しに「父から息子へ」と書いているんです。それから次に「いや、皇帝からもう一人の皇帝へ」と書き直しているんです。これもどうってことない書き出しなのかもしれませんが、この二人の親子関係を象徴している気がしました。「きっと二人は仲のいい親子だったんじゃないかな〜」とか「ガリエヌスは結果的に父のウァレリアヌスを見捨てることになってしまったけど、ガリエヌスにとっては苦渋の選択だったんじゃないかな〜」とか妄想してしまいました。(笑) それからこの巻を読んで、「やはりプロブスっていい人だったんだな〜」と「この時代は、皇帝が善良で真面目なだけでは生き残れない、皇帝は常に戦争に勝ち続けなければいけない本当に厳しい時代だったんだな」と思いました。


[2515] 訂正 投稿者:P.M. 投稿日:2003/12/16(Tue) 12:21

イタリア語ではDC(Dopo Christo)
って”紀元後”じゃん(^o^;)
紀元前はAC"Ante Christo"だった


[2514] vita brevis, ars longa. 投稿者:P.M. 投稿日:2003/12/15(Mon) 22:11

↑私の一番好きな言葉の一つです。

先日、京都の地下鉄に乗っていたら「次は○×、京都ギリシア・ローマ美術館はこちらで降りてください」という
車内放送に覚醒し、同行者に「おいおい」と呼び止められなければ仕事そっちのけでそのまま直行しているところ
でした(^^ゞ 
「都×里」の抹茶パフェも食べ損ねて散々の出張でした、、、チッ、(-_-) ← ってお前は何しに京都に行ったんだ!(^o^;)

■augustusさん
>> parturient montes, nascetur ridiculus mus.
> 印刷や画面のサンプルテキストとして、これがよく使われているようです。
何でまた?(^o^;)

> B,Dをまちがえると言うのは原因は何なんでしょうねえ。
訳者はイタリア語のやりすぎで、紀元前は英語ではBC(Before Christ)ですがイタリア語ではDC(Dopo Christo)と
なるので、BとDの区別がつかなくなったんですよ、きっと・・・、って100%なさそう(^o^;)

■真奈美さん
> 「寝物語で聞き出す価値あり」
私はスウェトニウスの『皇帝伝』の内容を肯定的に読むことが多く、そうするとこういう仮定も可能かと・・・。

> 「次回の「世界遺産」は「ハドリアヌスの防壁」
情報をどうもありがとうございます(^o^)/
見逃すことなく堪能できました。寸評?はJulieさんのところにカキカキさせていただきました。

■マッティアスさん
> P.M.さんのところにあったティトゥスとウェスパシアヌスの裸体像
現在、拙サイトでは余所ではあまりアップされていない遺跡画像を中心に取り上げようと検討中ですが、
ローマの『ドミティアヌスの音楽堂』も取り上げる予定です(って、例のごとく画像アップのみですが(^o^;))

というわけで、カルタゴは存続させねばならぬ

http://www10.plala.or.jp/pm/


[2513] 無題 投稿者:ゆめ 投稿日:2003/12/15(Mon) 20:40

今日はネロの誕生日ですね。
太ってからのネロが睡眠時無呼吸症だとしたら、口をかぱっと開けていびきをかきながら寝ていたのでしょうか。

マッティアスさま
>どこまで写実的に肖像が作られていたのか、スウェトニウスを読んでいると疑問になってきますね。

皇帝本人の意向も反映しているようですね。ハゲを気にして育毛の本まで書いていたドミティアヌスはフサフサ頭の像しかないそうですから。

以前「はげ頭考」 という本を読んだことがあります。はっきりとは憶えていませんが、それによるとラテン系の男性はいずれ殆んどが禿げるので気にしない人が多く、中国人は殆んど禿がいないのですごく目立つ存在になるとか。日本人はその中間なので中途半端に気になると書いてありました…確率の数字も書いてあったようですが忘れてしまいました^^;


[2512] レス 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/14(Sun) 21:06

◎augustusさんへ
||7年後にまた同趣旨の書き込みをしなくても良い状況であることを願っております。(^^)

今年の秋、岩波は復刊数が少なかったんです。何となく元気がなくなってきているよう
な岩波。実は『キケロー選集』が完結するかハラハラ
していたんですが。完結した時はほっとしたものです。最近流行の債権放棄を銀行が岩波についても行ってくれたら良いのに。


[2511] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/14(Sun) 20:01

下記書籍が来年2月4日刊行予定。
●『アウグスティヌス伝 上』 教文館 P.ブラウン 予価 \3,000+税
●『アウグスティヌス 新装版』 教文館 H.チャドウィック 予価 \1,700+税


[2510] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/14(Sun) 12:03

○マッティアスさん

> あまり食べなくても睡眠中の呼吸による代謝がなくなり、
> 太ってしまうそうです。
なるほど、そうなりますね。勉強になりました。
ローマ系の掲示板で睡眠時無呼吸症候群について学べるとは思いませんでした。(^^)

> よく言われる、全身像(特に神の格好をしたタイプなんか)は、以前に
> 造ったものを首だけ挿げ替えたりする、というのが多いのかなあ、
私は具体例を挙げられませんが、よく聞くケースですよね。すげ替えられた方は、なんとなく可哀想な感じですね。

> 胸像はわりにどれもリアル。
そうか、そうか。胸像はわざわざ古いものを再利用しないで、最初から作ってしまう。全身像は大変なので古いものの再利用という感じですかね。


○高島賢治さん

> この情報はこのニフティーの会議室で7年前にも書き込みが
> あったのと同一でした。でもどうなっているのでしょうか。
> この出版計画。岩波書店で厳しいならば京都大学学術出版会の
> 西洋古典叢書から出れば嬉しいのですが。
7年後にまた同趣旨の書き込みをしなくても良い状況であることを願っております。(^^)


○真奈美さん

> 姉か妹かはわからないことがけっこうありますが、
翻訳者は sister って単語を見たとき、どうやって姉か妹か決めているんでしょうね。小説なんかだと文脈を読みとるしかないだろうけど、実在の人物のときはちゃんと調べるのが普通になっているんでしょうか。(調べない人が例外であって欲しいです。)


[2509] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/12(Fri) 20:26

下記書籍が出ました。
●『マビノギオン ケルト神話物語』 
  シャーロット・ゲスト 井辻朱美訳 原書房 \3,200+税
 マビノギと呼ばれる四編の作品をふくむ、吟遊詩人によって語り伝えられてきた
 中世ウェールズのケルト幻想物語集。アーサー王物語の原点ともいうべき作品を
 おさめる。アラン・リーの美しい挿絵と格調高い翻訳による決定版。
 <著者>1812〜1895年。中世ロマンスの研究家。第九代リンゼイ伯の娘としてイン
    グランドに生まれる。ウェールズ語から典雅な英語に翻訳した「マビノギ
    オン」でケルト・ブームをおこした。


[2508] 兄〜〜? 投稿者:真奈美 投稿日:2003/12/12(Fri) 20:00

姉か妹かはわからないことがけっこうありますが、ドミとティトゥスの順番が逆ってひどすぎますね。
そういえば、アラン・マッシー(読み方不明ですが、女子高で、「まっしー」の名で親しまれていた世界史の先生がいたのでこれにしておきます)の小説「アウグストゥス」で気がかりな箇所、オクタヴィアがオクタへの手紙でアグのことを、「自分より年上の娘婿なんてへんね」と書いている。−−これは、1.妹だと設定している 2.アグの年齢をけっこう年上にしている  でも、同じ作家の「アントニウス」では、アグリッパとマエケナスを「(オクタと)同年輩の友人たち」と書いていることからすると、1と見るのが妥当のようです。−−やだな。一読者としてはこのへん無視しますが。もしも私が翻訳者だったらどうするでしょう。著者に頼んで、「たいして歳のかわらない」くらいに、「姉」設定に変えさせてほしいものです。清水義範の「訳者あとがき」という短編では、「主人公の妻が尊大すぎて感情移入できなかった。そこで、彼女が死ぬ結末に変えておいた。こうしても原作の味わいは損なわれないと思う」なんてありました(もちろんギャグですよ)。こんなのに比べればまだ無理のない変更だと思います。
「姉」で読んだほうが違和感ないんですが。


[2507] レス 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/12(Fri) 15:08

◎DSSSMさんへ
||リーウィウスも訳が欲しい〜(こっちは値段がどうだろうと買う)。

下記の書き込みを僕が今年一月頃してます。鈴木一州先生の訳は「1〜5巻」の部分
は完成していると思われます。
============================================================================
先日、鈴木一州先生が研究代表者になっておられる1992年3月発行の学術雑誌に
下記の記述を見ました。

 『ティトウス・リーウィウス「ローマ史建設以来の歴史」1〜5巻(訳註・解題)』
    岩波書店 鈴木一州 1992年6月出版予定

この情報はこのニフティーの会議室で7年前にも書き込みがあったのと同一でした。
でもどうなっているのでしょうか。この出版計画。岩波書店で厳しいならば京都大学
学術出版会の西洋古典叢書から出れば嬉しいのですが。

ティトウス・リーウィウス「ローマ史建設以来の歴史」については南川高志先生の
下記の解説があります。
「大カトー以来発展してきたローマ人のラテン語による歴史叙述は、帝政の初期に活
躍したリウィウス (前59〜後17) で一つの頂点に達したと一般にいわれる。『ローマ
建国以来の歴史』一四二巻は、建都に始まり彼自身の時代である前九年の出来事に至
るまでのローマの発展を、見事な文章で描いた作品である。1〜10巻、21〜45巻のみが
現存するだけであるが、断片や後世の作家の引用、そして古代に作られた「要約」か
ら全体の内容をおおよそ知ることができる。最初の3巻について、鈴木一州氏の訳注
が公刊されている (『神戸大学教養部紀要』所収) が、今日残された35巻全部の訳出
が望まれる。「要約」については米田利浩氏の全訳が公刊されている (北海道教育大
学『史流』所収)。」
============================================================================




[2506] ウィテッリウス 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/12/12(Fri) 11:21

☆augustusさま☆
>彫像の体型
ウィテリウスのあれは胸像、だと思うんですけど。胸像はわりにどれもリアル。
でも、P.M.さんのところにあったティトゥスとウェスパシアヌスの裸体像とか…。
あとは、クラウディウスとかアウグストゥスですが、あんなに丈夫そうな体つき
ではなかったような気がします。
なので、よく言われる、全身像(特に神の格好をしたタイプなんか)は、以前に造ったものを
首だけ挿げ替えたりする、というのが多いのかなあ、なんて思ってました。

>サトゥラエ
さすがにボミティアヌスはなかったですが、全般的に兄と弟、姉と妹が間違ってるのが
おおかったですね。
ドミティアヌスはしょっちゅう、ティトゥスの兄と書かれていました。

>睡眠時無呼吸症
確かに、太っている人がなることが多いのですが、いったんこれにかかってしまうと、
今度は太ったからやせたい、と思っても、あまり食べなくても睡眠中の呼吸による
代謝がなくなり、太ってしまうそうです。良い例が横綱・大乃国です。
彼は、太りすぎでダメ、みたいなことをよく言われたのですが、実際には
食餌制限をしたにも関わらず逆に太り続け、検査したところ、睡眠時無呼吸症
であることがわかったんですよね。


[2505] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/11(Thu) 21:45

○DSSSMさん

> 誰か(子ども?)に聞かれた時にも答える事が出来ます
こういうことを聞いてくれる誰かってなかなかいないですよね。(;_;)
もし、学校でこんなこと聞かれたら、10分くらい説明し続けそう。(^^;)


○マッティアスさん

B,Dをまちがえると言うのは原因は何なんでしょうねえ。耳で聞くのなら聞き間違いも多そうだけど、本の翻訳だから違いますよねえ。
ドミティアヌスはボミティアヌスになっているんでしょうか。(^^)

> やっぱり基本的に彫像の体型は決まってるんでしょうか?
興味深いテーマですよね。
http://www.imperiumromanum.com/personen/kaiser/vitellius_01.jpg
なんていう太そうな方もいらっしゃるようですが...(^^)。

> ストレス性の代謝不良とか、睡眠時無呼吸症候群では
> なかろうか、などと
太った人が睡眠時無呼吸症候群になりやすいという話は聞きますが、睡眠時無呼吸症候群の人が太りやすいということはあるのでしょうか?


[2504] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/11(Thu) 20:09

下記書籍が12月下旬刊行予定。情報を追加して再掲。
●『ギリシア文法(改訳新版)』 文庫クセジュ シャルル・ギロー著 有田潤訳
  予価 \951+税
 複雑な系譜を代表する古典期のアッティカ方言を中心に、ギリシア文法を体系的
 に詳解。

下記書籍が復刊されています。
●『古代キリスト教思想家の世界 教父学序説』 創文社 小高毅  \2,500+税

 古代キリスト教思想家を、聖書・伝承・哲学・異端・神学・司牧との関わりのう
 ちに概観し、進行と愛に生きたその姿を描く。
 <目次>教父とは/教父と聖書/教父と伝承/教父と哲学/教父と異端/教父と神
    学/教父と司牧/教父:信仰の人

下記書籍が出ました。
●『クラシカル・アクティング 西洋古典戯曲の演技術』
   マルコルム・モリソン著 三輪えり花訳 而立書房 \2,000+税
 ソフォクレス、シェークスピア、モリエール、イプセン、チェーホフ…。古典劇
 をどう理解し、演ずるのか。西洋古典劇をより身近なものにする、平易にして簡
 潔なガイド。現役俳優・演劇を学ぶ人必携の一冊。

下記書籍が来年刊行予定。
●『キリスト教における殉教研究』 創文社 佐藤吉昭


[2503] う〜。納得できないカモ。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/12/11(Thu) 11:04

こちらへのカキコはもしかしたらちょっとお久しぶりです。
いま、のろのろとユウェナリスの「サトゥラエ」を読んでいます。
恐ろしいほど、誤植が多い(笑)。
漢字の変換ミスが一番多いのですが、何章目だったか、本文と注を見る限り、
あからさまにBとDを逆にして人名や地名が訳されてるんですよね。
ネロ時代の名将コルドゥローって誰?ってカンジで(笑)。
一般書店でも入手できる本で、これはちょっと。しかも安くないし。
ていうか、思ったより面白くないんですよね(汗)。毒はあるけど。
↑別にドミティアヌスが悪く言われてるから、イヤな訳ではなく。
これより、慶応大学言語文化研究所で出しているマルティアリスを一般の歴史ファンでも
読めるように販売したほうがいいんじゃないかなあ、と思ってしまいました。

☆augustusさま☆
ネロが太ったのは、美食もあるけれども、ストレス性の代謝不良とか、睡眠時無呼吸
症候群ではなかろうか、などと無駄な考えに走ってしまいます(笑)。
塩野さんは遺伝とか言ってましたっけ?記憶が曖昧です。

ユリウス・クラウディウスはわりかし美男美女の家系ですが、どこまで写実的に
肖像が作られていたのか、スウェトニウスを読んでいると疑問になってきますね。
クラウディウスの像って全然太ってないと思うんですけど。
やっぱり基本的に彫像の体型は決まってるんでしょうか?


[2502] 御礼 投稿者:DSSSM 投稿日:2003/12/11(Thu) 08:48

父達よ、新たに加わった者達よ

 augustusさん

 なるほど、ありがとうございました。これで、誰か(子ども?)に聞かれた時にも答える事が出来ます(^_^;

 なお、カルタゴは滅ぼさねばならない!
                    DEVS SIVE SVBSTANTIA SIVE MATVRA

http://cwaweb.bai.ne.jp/~dsssm/


[2501] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/12/10(Wed) 21:57

○ゆめさん

> 30歳でぶくぶく太った
> 晩年では悲しいです(~_~;) あれは食べ過ぎのあごですね。
ですね。よほど美味しいものを食べていたんでしょう。(^^)
ネロの蒸留水みたいなものばかりならカロリーは無さそうなんですがねえ。


○DSSSMさん

> リーウィウスも訳が欲しい〜(こっちは値段がどうだろうと買う)。
同じく。(^^)
だれか出版してくれー。

> DIVIF
神の息子。神格化されたカエサルの息子なので、このように称します。F は FILIVS ですね。

>「IMΓ・X」と書いてあるように見えます。
インペラトル10回。紀元前15年に10回目のインペラトルの歓呼を受け、紀元前12年に11回目を受けています。だから、その間に発行されたコインだと思います。

> で、おみやげでコインのレプリカを売ってまして、喜んで買ってきました。
> アレクサンドロスの10ドラクマ銀貨が500円、アウグストゥスの金貨が300円
おっ。安いじゃありませんか。たくさんの人が興味を持つといいですねえ。

> 予告のところでトロイ戦争を扱った「TROY」という映画が出てきまして、
> 結構すごそうな。
面白そうですね。


○真奈美さん

> 時代の風潮とか画家の作風とかが写実性に欠けるということもあるので
確かに写実的でなくて様式化しているとあまり美しくは見えない傾向がありそうですね。


○高島賢治さん

> 『世界歴史の旅 ビザンティン』 山川出版社
これ、魅力を感じます。



[2500] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/12/10(Wed) 17:14

下記書籍が12月刊行予定に変更。情報を追加して再掲。
●『世界歴史の旅 ビザンティン』 山川出版社 益田朋幸・編 A5・160頁
  予価 \2,500+税
 ギリシア,トルコを中心に東地中海世界に栄えた中世キリスト教国家ビザンティ
 ン帝国。各地に残る正教の聖堂を訪ね,壁画の細部に至るまで美術史的に紹介す
 る。

下記書籍が出ました。情報を追加して再掲。
●『ローマ サンタ・サビーナ教会木彫扉の研究』 中央公論美術出版 辻佐保子著
   写真:岡村崔 A4判上製函入 2分冊 本文504頁 モノクロ口絵44頁、
   挿図350点 \38,000+税
 初期キリスト教美術の遺品として現在まで遺るローマのサンタ・サビーナ教会の
 扉に五世紀より遺る、旧約・新約聖書諸場面を浮彫にした木彫パネル18点の木
 彫扉パネル一点一点について、末期・初期にわたるその表現を他の多数の諸作例
 と比較し、根拠となる文献を探索した〔研究篇〕と、木彫パネル一点一点の写真
 を収録した〔図版篇〕の二分冊で刊行する。

下記書籍が12月下旬刊行予定。
●『ギリシア文法(改訳新版)』 文庫クセジュ シャルル・ギロー著 有田潤訳
  予価 \951+税


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