古代ローマBBS 過去ログ21

[2099] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/29(Tue) 20:41

「西洋古代史研究」という南川高志氏が中心になって刊行されている雑誌が
あります。詳細は明日時間が取れれば書く予定。


[2098] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/29(Tue) 20:28

◎ゆ さんへ
僕は歴史学を専門に勉強していた訳ではないので、正確にはわかりませんが、
augustusさんが説明された事が史料批判の説明になっていると思います。
具体的には例えば
「カエサル伝記」というカエサル死後三十年に書かれたと言われる一次史料が現在
まで残っていたとします。そしてその作者は男性だったとします。そしてその中に
「カエサルは女たらしで、むやみに元老院議員を殺す。」という文章があったとし
ます。これらははたして事実でしょうか。「カエサルは女たらし」というのは、作
者がカエサルの行動を間近につぶさに見ていて書いたのか。またカエサルの側近か
ら聞いた話を書いたのか。街のいい加減な噂を基に書いたのか。または作者の妻を
カエサルに寝取られて腹立ち紛れで書いたのか。またある書き物を基に書いたのか
。何に基づいて書いたかを検討するのが史料批判だと思います。そして書かれた事
が事実なのか。事実とは確信できないまでも、八十パーセントくらいは事実かも知
れないということを検討する事だと思います。また「カエサルはむやみに元老院議
員を殺す。」というのもカエサルは本当に元老院議員を殺したのか。またどういう
理由で殺したのかを探っていって、当該の元老院議員が何かしたから殺したのか。
ただカエサルと政治的に対決したから殺したのか。何となく気まぐれな気分で殺し
たのか。カエサルより女にもてたから殺したのか。そういった事を検討していく事
だと思います。
史料のすべてが事実に基づいて書かれていれば史料批判は不要です。


[2097] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/29(Tue) 19:30

○高島賢治さん

>キリスト論論争史
きっと古代の異端の話もたくさん触れられているんでしょうね。ちょっと高いけど絶版になる前に買っておきたいような気がします。


[2096] Re: てくすと・くりてぃーく、ですね。 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/29(Tue) 19:28

○マッティアスさん

フォローありがとうございます。(自分がだいたい正しいことを言っていたようでほっとしています。)
ところで、マッティアスさんが何気なく作った例文ですが、いかにも本物らしいところが格好いいですね。やはり学生時代にちゃんと歴史を勉強した人は違うなあ。(^^)


[2095] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/29(Tue) 19:27

下記書籍が9月新刊予定。
●『ローマ サンタ・サビーナ教会木彫扉の研究』 中央公論美術出版 辻佐保子著
   写真:岡村崔 A4判上製函入 2分冊 本文520頁予価 \38,000+税
 初期キリスト教美術の遺品としてローマのサンタ・サビーナ教会の扉に五世紀よ
 り遺る、旧約・新約聖書諸場面を浮彫にした木彫パネルについて、その表現を他
 の多数の諸作例と比較し、根拠となる文献を探索した〔研究篇〕と、木彫パネル
 一点一点の写真を収録した〔図版篇〕の二分冊で刊行する。

下記書籍が出ました。
●『キリスト論論争史』 水垣渉・小高毅編 日本キリスト教団出版局 \8,800+税
 キリスト教信仰の中心がイエス・キリストにある以上、イエス・キリスト理解は
 常に問われ続けざるをえない。初代教会から現代に至るキリスト教二千年の歴史
 の中でキリスト論がいかに展開し、論争されてきたかを概観する。

下記書籍が9月新刊予定に変更。
●『ハギア・ソフィア大聖堂学術調査報告書』 中央公論美術出版
   日高健一郎・佐藤達生編 予価 \28,000+税 B4・266頁


[2094] てくすと・くりてぃーく、ですね。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/07/28(Mon) 21:40

ゆ さま& augustusさま:
史料(あるいは資料か?)批判って、懐かしい言葉ですね。学生時代以来です。
説明は、augustusさんので大体ばっちり、だと思います。
レポートとか論文を書くときに、大概、そのテーマについての研究史を書くのですが、
その際にこの史料批判といわれるものが、よく含まれてきますよね。
例えば、「エウセビウスはその著の中でしばしばヨセフスを引用し、神の栄光と
正義の実証としてのイェルサレム破壊を語るが、おそらくはその引用は大幅に
改竄されたものであり、ヨセフス本来のテクストにはなかったものだと考えられる」
なんてカンジの文章ですよね。例文かなり滅茶苦茶なのはおいておいて。
あとは古典につけられた註釈にも、結構それに類する物があります。


[2093] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/28(Mon) 17:01

○高島賢治さん

>西洋書体の歴史
ちょっと興味を惹きますね。でもローマに関係する部分は少ないんでしょうね、きっと。


○クラウディアさん、サラさん

ローマ関係も品切れ、絶版は多いですよね。対策としては、当分読めそうになくてもとりあえず買っておくぐらいしかないんでしょうね。(;_;)


○ゆ さん

はじめまして。
最初の書き込みのときは極々簡単で良いですから、自己紹介を書いたりすると感じがよくなります。

史料批判とは何かについてお知りになりたいとのことですが、良い本があります。セニョボス/ラングロア共著「歴史学研究入門」(校倉書房)です。
とりあえず簡単な話なら、「その史料は著者が書いた通りのものが伝わっているのですか?改変、写本のミスなどは無いですか?」、「それは本当に○○の著作ですか?贋作ではないですか?」、「著者の書いていることは事実を伝えていますか?勝手な思いこみ、偏見などはありませんか?」、「著者はどうやって情報を得ていますか?本人が見聞きしたものですか、それともかなり古い伝承からですか?」
こんな感じではないかと思うんですが、どなたかフォローがあれば助かります。


[2092] 無題 投稿者: 投稿日:2003/07/28(Mon) 12:56

教えて君で申し訳ないんですが

史料批判って具体的にいうとどういうことなんでしょう?

教授の説明がわからなくて…
よろしくおねがいします。


[2091] ○クラウディアさま 投稿者:サラ 投稿日:2003/07/28(Mon) 06:19

○クラウディアさま

いえいえ、お客さまにはレスの義務はないのに、ご丁寧にありがとうございます。
クラウディアさま美女ばなしも好みでした(笑)。武田信玄正室三条氏って、そんなに美女だったのですか。わたしは浅学の身で、諏訪御寮人の名前を知るくらいだったので(特に諏訪御寮人のファンというわけではありません。)
皇后陰麗華はけっこう「妻をめとらば」で有名なので存じておりましたが。そういえば、夫の光武帝って、ちょっとアウグストゥスに似てないでしょうか?あんまり武勇に秀でてないところが。他には、奥さんが賢妻ってところ(これだけ)。

わたしは図書館を利用することが多いため、また、好きな本は長く手元に置くため、気づきにくいのですが、絶版、品切れのサイクルは早くなっていますね。そういえば、タキトゥスの『年代記』だったか、ストニウス『皇帝伝』だったかも品切れ(絶版?)状態ときいたことが。まあ、別の出版社から新たに文庫化、つまり、事実上の再版というルートもあるみたいですが、結局、内容よりも売れるか否かが大事のようで(出版社だって商売だから理解できるのですが)。

洋書もお読みなのですね。
わたしも、リウィアやアグリッパの伝記を求めて、結局洋書に手を出しております。読むスピードは亀かかたつむりクラスですが(汗)。しかも、懸命に読んだあげくが、え、これってもう知ってるよ〜なんて、内容だったりして、ああ、悲しい。逆に知らないことを知ることもできますが、はたして、ちゃんと読み取っているのやら。
リウィアやアグリッパの伝記はともかく、アウグストゥスの小説の翻訳が出てくれないかなあは、年来の望みです。

過去ログのクラウディアさまの書き込みを拝見して、その博識に感嘆いたしました。
わたしのリアクションの程度が低くてお恥ずかしいです。
もし、わたしのサイトをおみかけになることがあり、お気持ちに沿えば、書き込みしていってくださいね。一応、ローマ史サイトのはしくれなので(あくまでも「お気持ちに沿えば」です。一方的に期待を押し付けているのではありませんので、迷惑とお感じにならないようお願いします。)。
クラウディアさまの書き込みには楽しませていただきました(笑)。


[2090] お久しぶりです 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/07/27(Sun) 15:59

サラさん

レスがおそくなってすみません。私の駄レスを好みと言っていただきありがとうございます。そうですね、日本の出版界は大御所作家に甘いような気がしますね。というか今の日本の出版界はかなり危ない気がします。どんどん質が低下してきているような・・・ 
名作・名著といわれる本でもかなりの作品が品切れという状態ですし。
特にフーケーの「水妖記」とかラクロの「危険な関係」なんて、
なんで品切れなの?と思います。特に「水妖記」なんて、ゲーテも「ドイツの真珠」と絶賛したほどの名作なんですけどね・・・ 
それから、いわゆるベストセラーといわれるものを読んで首をかしげたことも何度かありますね。なんだか今は、読み捨ての時代というような気がします。

P.M.さん

誤解なさっておられるようですが、べつに私は「オクタウィアヌスを成り上がり者として、名門貴族の中の何人かはマルケルスとアグリッパの葬儀に参列しなかった」という記述を、絶対に正しいと思っているわけではないです。ただその記述を載せていた洋書の著者は、
どうやら研究者らしいということを書きたかっただけなのですが・・・


[2089] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/26(Sat) 20:23

◎りのさんへ
「ローマ法が出来た時代のラテン語の格言を書く事になったのです。それで当時はど
の書体で書かれていたのか」と言う四月にされた質問ですが
下記の書籍があります。

『西洋書体の歴史―古典時代からルネサンスへ』スタン ナイト 高宮利行訳
        慶応義塾大学出版会  ¥6,500+税 2001/05

 カリグラフィーの実践家や愛好家、歴史学者、中世文学者、古書体学・書誌学研
 究家、デザイン・美術関係者に必携の書。西洋書体の変遷を各書体について見開
 き頁に、写本の一頁大・拡大・原寸の図版と解説で構成して紹介。


[2088] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/25(Fri) 10:45

下記書籍が出ました。
●『図説この「戦い」が世界史を変えた』 青春出版社 水村光男監修 \1,000+税
 本書は、世界史の動きに大きな変化をもたらした「戦い」を取り上げ、衝突にいた
 るまでの経緯、戦争の状況、その後の影響について、「図解」とあわせて詳述する
 ものです。ポエニ戦争・・・ローマvsカルタゴ、大激突の真相/アクティウムの海戦・
 ・・女王・クレオパトラが敗れた本当の理由/百年戦争・・絶対王政の足がかりを作っ
 たフランスとイギリスの戦い・・・・ほか世界史の大きな流れがまるごとわかる本!
 <監修者>1940年東京都生まれ。東京教育大学文学部史学科を経て、同大学院博士課
     程修了(東洋史学専攻)。東京都立日比谷高等学校教諭を経て、現在、私
     立攻玉社高等学校教諭、関東学院大学講師(非常勤)。


[2087] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/24(Thu) 13:59

下記書籍が出ました。
●『英雄よみがえる! 歴史パロディ 西洋篇』 学生社 Arisawa Ken著
                        \1,400+税
 読んでみてビックリ! わかりやすくて面白すぎ! インターネットで人気を集め
 た歴史パロディが本になった。ナポレオン、ジャンヌダルク、ケネディ、アレクサ
 ンダー大王が、今再び現在に生き返る。笑いと涙の歴史パロディー!


[2086] どうもみなさん 投稿者:プリニー 投稿日:2003/07/24(Thu) 01:12

私を覚えていてくださる方もいらしたのですね。
うれしい限りです。
仕事が忙しくて、ネットする時間がなかなかもてませんが、
また暇を見ては、拝見させていただきます。それでは。


[2085] RE: 投稿者:augusutus 投稿日:2003/07/23(Wed) 22:21

○P.M.さん

>あと、カッシウス・ロンギヌスに対するカエサルの思いって
>本当に塩野さんの考えるとおりなのだろうか?
どんなこと書いていらっしゃいましたかね。忘れちゃいました。(^^;)

>批判するのもかなり面倒なんです(^o^;)
しょっちゅう遅刻する生徒を叱るのも結構面倒だったりします。毎度毎度同じことの繰り返し。(;_;)
P.M.さんの気分もこんな感じでは?

>私が履修していた授業で「本にするので・・・」とあからさまに
>言っていた教授もいたです(^o^;)
正直な教授ですね。(って正直なら良いのかという問題もあるでしょうが^^)


○AKIRA.Mさん

>何度か御尊顔を拝し奉りました。」なんて...。 
コインとプリマ・ポルタのアウグストゥスが何度か出ていましたね。

>「ネロ」の名が読めたのはなんとなくうれしかったです。
あれは良いコインでしたね。状態も良く銘文がはっきり読みとれる。ネロの肖像もあまり摩耗していなかったですね。

>金貨鍛造の映像も良かったです。
そうですね。ちゃんと打刻していたので良かったと私も思います。


○真奈美さん

>「文明の道」の「ローマ」、「アンコール放送」とやらは8月ですが、
>ふつうの再放送は今夜ですな。
えっ?8月が再放送だと思っていました。
お陰で半分だけ見直すことができました。ありがとうございます。

見直しでわかったのですが、周りにたくさんのデナリウス銀貨があった金貨はアナスタシウス帝のものでした。(周りのデナリウス銀貨とはだいぶ時代が違いますね。^^)


○高島賢治さん

>法律用語の根源がわかる一冊。
これ興味深いですね。ぜひ買いたいと思います。


○プリニーさん

ユリアヌスさんのところの常連さんだったんですか。それなら、いろいろお詳しいのもよくわかります。今後ともいろいろ教えてくださると助かります。


[2084] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/23(Wed) 19:32

下記書籍が出ました。
●『法律ラテン 演習で学ぶローマ法の基礎解説』 佐藤信夫 国際語学社
                          \3,300+税
 法科大学院(ロースクール)の教科書として必要不可欠な内容が説明された基礎
 法学の重要資料と、ラテン語の文法を掲載。将来の司法試験の準備をするのに必
 読の参考書。ローマ法の基礎解説、演習問題から法律用語の根源を探る。
 ラテン語という法律文化が法律と、どのように関わっているかについて詳しく説
 明し、法律用語としてのラテン語を解説した教科書。各項目ごとに演習問題を収
 録。法律用語の根源がわかる一冊。
 <著者>1945年東京生まれ。UCLA大学院博士課程修了。現在、山梨学院大学法学部
    教授、中央大学法学部講師、法文化学会理事等。著書に「アルメニア語文
    法」「古代法解釈」ほか。


[2083] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/23(Wed) 17:10

下記書籍が当初予定題名『古代ローマの旅人』から改題して出ました。
●『ローマ人が歩いた地中海 人類史上初のツアー旅行体験記』 光文社
   トニー・ペロテット著 仁木めぐみ訳 \2,900+税
 環境産業がローマ時代に誕生したことは、あまり知られていない。世界最古の
 観光ガイドブックとともに、ローマ人が歩いた道を踏破する。
 近隣諸国をすべてその領土とした古代ローマ帝国。ローマ軍の英雄、カエサル
 ・アグリッパは帝国領土内をくまなく測量させ、あらゆる船の船長に海図を提
 出させ、完璧な地図を製作させた。しかもその地図には、地中海の各名所の詳
 細な注釈が付いていた。これこそ世界最古の観光ガイドブックだ。こうして観
 光旅行の歴史は始まった・・・。著者はマンハッタンのニューヨーク市立図書
 館でこの地図に出会い、ついに古代の旅行ブームを再現する決心をする。妊娠
 3ヶ月の恋人を伴って、現代も大にぎわいの地中海観光に出発だ!遺跡のなか
 を古代ローマ人と共に歩いているような気分になりつつ、喧噪の現代地中海を
 著者と旅しているような気分にもなる、まったく新しい紀行本。古代ローマ史
 、ギリシャ神話などが好きな人はもちろん、バックパッカーからジェットセッ
 ターまですべての旅行好きにお勧め。
 【高島の蛇足コメント】
   初め掴んだ訳者名は「越智めぐみ」だったが、「仁木めぐみ」と変更され
   ている。


[2082] ○プリニーさま 投稿者:サラ 投稿日:2003/07/23(Wed) 06:10

○プリニーさま

まあ、懐かしいお名前…。
リウィアにお寄せいただいた文章は、今も大切にうちのサイト内にアップしておりますよ。
その節は、ありがとうございました。


[2081] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/22(Tue) 21:38

下記書籍が9月10日刊行予定。
●『教会暦 祝祭日の歴史と現在』 教文館 K.H.ビーリッツ
                 予価 \3,500+税


[2080] 再放送 投稿者:真奈美 投稿日:2003/07/22(Tue) 18:59

「文明の道」の「ローマ」、「アンコール放送」とやらは8月ですが、ふつうの再放送は今夜ですな。

ブリニーさん
お久しぶりです。えーっと、「30万セステルティウスってどのくらいの値段?」の疑問に答えて下さったのでしたか?


[2079] NHK 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2003/07/22(Tue) 00:33

augustusさん
「陛下、ミイラの少女とともに何度か御尊顔を拝し奉りました。」なんて...。 でもあの2人以外 他のローマ人は出ませんでしたね。
少々帝政初期から3世紀ごろのスペイン金山の枯渇、インドへの金貨流出で衰退したとする話の持って生き方が乱暴な気もしましたが画像は良かったし。金貨、銀貨のアップも有って、「ネロ」の名が読めたのはなんとなくうれしかったです。(このサイトで読み方を知っていたおかげでしょう。)金貨鍛造の映像も良かったです。見てるとき幼稚園の息子が他のVTRを見たがるし、ぶつかってくるので辺境警備の軍団兵とゲルマン人の気分でしのぎ、なんとか見終えました。気の散ること。(息子は野蛮人にはしたくありませんが野生の声も理解できる方が良いとは思います。)
ではまた見直して見ましょう。
失礼します。


[2078] 『文明の道』、私も観ました(^o^)/ 投稿者:P.M. 投稿日:2003/07/22(Tue) 00:12

協力者として本村先生と南川先生の名前がありましたが、どの部分にどの程度関わっているのか
ちょっと気になりました。。。

■augustusさん
> 学者の方たちが沈黙している以上、抗議する人は大切です。
最近、抗議?するのも馬鹿馬鹿しく思うようになってきました(^o^;)
そう言いつつ、最近の某2chでのやりとりから〜
「デキウス・ブルータスって誰?」
塩野さんがデキムス・ブルートゥスをデキウスと書かれているのには呆れ果ててしまいます。
シェークスピアの『ジュリアス・シーザー』を散々こきおろしておきながら彼の名前をそこから
とっているのだから・・・。あと、カッシウス・ロンギヌスに対するカエサルの思いって
本当に塩野さんの考えるとおりなのだろうか?かりにも彼はBC41年の予定執政官っすよ。
・・・というように、書かないことによって「???」な結論を出されている部分も多く、
批判するのもかなり面倒なんです(^o^;)

> 大学のテキスト
理系だとそれをそのまま訳本として出したりするのがままあったりしますが(^o^;)
私が履修していた授業で「本にするので・・・」とあからさまに言っていた教授もいたです(^o^;)
古代ローマ関係の本では、、、あとがきから推察する限り弓削達先生の『ローマ帝国の没落』が
グレーですが。。。

■マッティアスさん
> ドミティの別荘跡を一般人締め出しで独り占めなんて、ひど〜い!!
ヴァチカンの敷地で一番酷い?と私が思っているのは、古代ローマ遺跡関係ではなく実は
ブラマンテとラファエロのロッジアです。。。
どうして一般公開しないんだ〜ヽ(`⌒´メ)ノ
もっとも一番最悪?なのは、軍関係の施設にある古代ローマの遺跡っす、、、(-_-)

> 噴水とかあれ、ベルニーニなんですよね?
そうなんです(;_;)

> ニグリヌスは97年9月1日からの2ヶ月間、執政官を務めており、どうやらちゃんと首都に戻っていたようです。
お゛っ?!新しい碑文でも発見されたのでしょうか?
小プリニウスの書簡集の良く引用されるこれに関わる部分からの推察であればかなり飛躍した
解釈だと私は思います。
あと、年齢を根拠とするのは、当時のネルウァ帝が欲していたものから考えるとあまり説得力
がない説だと私は思います。

> でも、一般的にはニグリヌス有力者説のほうが根強い
否定派は有名どころだとサイム卿ぐらいではないでしょうか。。。もちろんその論文を読んだ
ことがないのでその論拠はわかりませんが(^o^;)

> わかりやすく征服路線に切替えたのがトラヤヌスらしいです。
トライアヌスに限らず、パルティアを目指した人達って防衛よりも征服が主だと思うのですが
どうですかね?(昨日の『文明の道』を観てますますその感を強くした)

■クラウディアさん
> マルケルスの葬式に名門貴族の何人かが参列しなかった
ちょっと誤解されてしまった向きがありますが、私が言いたいことは「仮に古代ローマ時代の
資料でそのようなことが書かれてあったとしても私には信じ難い」ということです。
いくらクラウディウス氏では異色のもともと平民の一家であったにしても、名門中の名門の葬
儀にあえて出ないというのは信じ難いということです。
まして、単に「弔辞をおくるのがアウグストゥスだから葬儀に出ない」という理由が成立する
ということが私には信じ難い。

■高島賢治さん
> モンテ・カッシーノ
麓にあるローマ遺跡と博物館(アウちゃんの胸像もあり)も素晴らしいですよ〜ん♪

■AKIRA.Mさん
> Newton の9月号で都市ローマの特集(NEWTON SPECIAL)
おぉぉぉぉぉおおおおおおおお! これは買わねば!!

■プリニーさん
おお゛っ?!
あの今はなき(?)古代ローマ老舗サイト『ローマ帝国のお部屋』で常連だったプリニーさんですか?

ではでは

http://www10.plala.or.jp/pm/


[2077] augustus 投稿者:RE: 投稿日:2003/07/21(Mon) 18:30

○プリニーさん

お詳しいですね。ひょっとしたらローマ史を専門に勉強されたことがある方ですか?(あるいは現にローマの何かを研究しているとか。)

>>スペインで重要なのはむしろ銀山で…
>して、その根拠は?(笑)
笑われてしまった。
デナリウス銀貨が流通していた頃は、これが流通している貨幣の中心だったと何かで読んだように思います。(なんという本であったか思い出せなくて申しわけありません。^^;)
スペインの銀山を支配できなかったとしたら、大量のデナリウス銀貨を発行することもできず違った歴史になっていたのではないでしょうか。
と言うわけで記憶があやふやですから根拠は示せません。m(_ _)m

>スペイン南西の銀山・銅山は2世紀末に放棄されてますが、
>これはムーア人の侵入によるとする説もあるようです。
2世紀末というとセプティミウス・セウェルスの頃ですか?一時的な混乱はあっても、スペインの鉱山を放棄せざるを得ないほど弱体化していたでしょうか。

>「本位」という概念にこだわるならば、ローマの場合は
>「銅本位制」になるのでは?
本位という概念にはこだわらない方が良かったようですね。アス銅貨が流通していた時代に限定しても1アスの重さが一定だったわけでないですしね。
と言うわけで最初の「ローマは銀本位制」という発言は時代による違いは無視しているし、本位制と言う言葉を不適当な場面で使っているし、暴言の2乗でした。重ねてお詫びします。

>ローマン・ポンドつまりリブラ
これは重さでしたよね。こちらが先にあって、アスの重さが決められたような気がします。

>なお、最高価格令では、確かにデナリウスが単位となって
>いますが、これは、インフレでもはやこの時期には銅貨が
>意味を失っていたからで、
ディオクレティアヌス帝はなかなかのインフレファイターで、この最高価格令の他に294年ころから貨幣のリフォームをやっていますね。それでもうまくいかなかったから最高価格令を出したんでしょうけどがんばっていたのは確かだと思います。
時代は古くなりますが、セプティミウス・セウェルス帝の頃の通貨の闇市への規制を記録したパピルスには罰金の金額をデナリウスで記録したものがありました。

>あるいは、そもそも「本位」という概念はそぐわないのか、
これが当たりかなと考えています。プリニーさんのご指摘で勉強させていただきました。


[2076] 無題 投稿者:プリニー 投稿日:2003/07/21(Mon) 14:49


>スペインで重要なのはむしろ銀山で…
して、その根拠は?(笑)

>しかも精錬に必要な木材がなくなったのが…
スペイン南西の銀山・銅山は2世紀末に放棄されてますが、
これはムーア人の侵入によるとする説もあるようです。
一方、スペイン北西の金山は3世紀末に放棄されており、
こちらの原因ははっきりしないらしいです。

>帝政の少なくともはじめの頃までは銀貨が基本だった
>のではないでしょうか。
「本位」という概念にこだわるならば、ローマの場合は
「銅本位制」になるのでは?
ローマン・ポンドつまりリブラにせよ、セステルティウス
にせよ、デナリウスにせよ、アウレウスにせよ、いずれも
その基準はアスだったわけですから。

>ソリドゥス金貨発行以降の話…
その通りです。テオドシウス法典なんかでは、
なんと「金塊」で納税する旨を定めています。

なお、最高価格令では、確かにデナリウスが単位となって
いますが、これは、インフレでもはやこの時期には銅貨が
意味を失っていたからで、日常では銀貨(しかしこれも悪貨)
が使用されていました。
つまり、生活レヴェルでは銀、公的レヴェルでは金が基本
だったわけですよね?
さて、そうなると、帝政後期は、銀本位か、金本位か、
あるいは、そもそも「本位」という概念はそぐわないのか、
判断に悩むところです。

>再放送は8月8日深夜です。
情報、ありがとうございました。是非、見てみます。


[2075] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/21(Mon) 11:37

○サラさん

お久しぶりです。

>ローマ・コンテンツ、というより、リウィアとオクタのコンテンツも
>復活させたのですよ。
ローマへのご帰還おめでとうございます。(^^)/
ローマから撤退するとお聞きしたときはとても寂しく思ったんですよ。今後ともローマファンの仲間としてよろしくお願いいたします。

>クレオパトラ論争、ツボでしたわ〜。
はい、あれは面白かった。ちなみに某人気投票でクレオパトラに10票ほど入れたのは(以下自粛^^;)。


○高島賢治さん

>放送大学の一般市販用印刷教材。
と言うことは、来年度放送大学でそういう講座を開くということなんですね、きっと。


○プリニーさん

いらっしゃいませ。管理人のaugustusです。今後ともよろしくおねがいいたします。

>NHK、面白かったですか?
>私は見逃してしまいました。残念です。
えっと、再放送は8月8日深夜です。ぜひ御覧ください。

>ローマの衰退の始まりを3世紀に見るならば、やはり
>スペインの鉱山の動向は無視できないようです。
NHKではある金鉱山を紹介していて、その金山の枯渇をローマ帝国衰退の大きな原因であるとしていたんです。
でも、スペインで重要なのはむしろ銀山で、しかも精錬に必要な木材がなくなったのが銀がとれなくなった主原因であるというふうに私は思っています。

>ローマの衰退の始まりを3世紀に見るならば、やはり
>スペインの鉱山の動向は無視できないようです。
というわけなので、プリニーさんのこのご意見には全面的に賛成です。

>銀本位というのは、ちょっと賛成しかねるのですが…。
「ローマは銀本位制」と書いたのは暴言でした。(^^;)
ローマで貨幣らしい貨幣が作られはじめたBC280年くらいから西ローマ帝国滅亡あたりまでの長い期間を一言で済まそうとしたのがそもそも誤りのもとで、「アウグストゥスの時代から帝政末期まで中身が一緒くたになっていた感じもしますが、...」などとNHKさんを批判していたのと同一人物が書いたとはとても思えないような発言でありました。謹んでお詫び申し上げます。(^^;)
最初期は銅貨が基本だったと言えると思います。第2次ポエニ戦争の頃からデナリウス銀貨が作られるようになり、アウグストゥス帝のときからアウレウス金貨が臨時でなく発行されるようになります。かなり後の時代まで金額を記述する単位にセステルティウスが多く使われていますが、これは金額の基準が銅であったときの名残なのかなと想像しています(小プリニウスの書簡にもセステルティウス単位の記述がありますよね)。もちろんデナリウス単位での記述も多く、兵士の給与なども銀貨で払っていたようですから、帝政の少なくともはじめの頃までは銀貨が基本だったのではないでしょうか。
ところが財政支出の増大やスペインから銀が産出しなくなったことなどから、銀貨の質はどんどん低下していき、とても銀が基本とは言えない状況になります。もちろんインフレも進行します。
もうデナリウス銀貨など流通していなかったはずなのに、ディオクレティアヌス帝の最高価格令はデナリウス単位で記述されているのが興味深いです。きっと気分は銀本位だったんでしょう。(^^)
コンスタンティヌス1世はソリドゥス金貨を初めて発行しましたが、この頃は銀貨は非常に影が薄いです。プリニーさんが「納税は金が単位となっていました。」というのはどの時代のことでしょうか。きっとソリドゥス金貨発行以降の話ではないかと想像するのですが。含まれる貴金属の重さが基準になっていて貨幣でなくて装飾品などで納めても良かったように聞いたこともあるんですが、共和政のごく古い時代の「銅と秤によって」の状態に戻ったような感じがして面白いですよね。

>はじめてお邪魔して、いきなり議論をふっかけるようで、
>すみません。
いえいえ、こちらこそいい加減な発言で申しわけありません。今後とも「これは言い過ぎだ!」とか「違うだろ!」というのを見つけましたらご指摘お願いいたします。(掲示板だけでなく、他のページにおいても「違うよ」というメールをいただいて修正しているところはいろいろあったりします。^^;)


[2074] はじめまして 投稿者:プリニー 投稿日:2003/07/21(Mon) 04:18

お初です。プリニーと申します。

NHK、面白かったですか?
私は見逃してしまいました。残念です。

ちなみに、いわゆる「3世紀の危機」の経済危機の原因
として、最近では、スペインの鉱山の放棄が大きかった、
と主張されるようになっています。
ローマの衰退の始まりを3世紀に見るならば、やはり
スペインの鉱山の動向は無視できないようです。

それと、ローマでは帝政後期になっても、納税は金が単位と
なっていました。それを考えると、銀本位というのは、
ちょっと賛成しかねるのですが…。

はじめてお邪魔して、いきなり議論をふっかけるようで、
すみません。


[2073] 追加の感想 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/20(Sun) 22:57

ローマ帝国衰退のあたりは説明が強引な感じはありましたね。スペインで金が産出しなくなったり、贅沢して金がインドに流出したのが衰退の原因というふうに言いたかったように聞こえましたが、ローマは銀本位と言って良いと思うんで私は不賛成です。
395年に東西分裂したとか、476年に西ローマ帝国が滅亡したとかいうのは教科書にそうかいてあるから仕方がないでしょうが、西ローマ帝国が滅亡してもローマが歴史の表舞台から姿を消したわけではないように私は思います。
東西分裂のあたりからローマ軍が内部分裂して反乱も頻発するようになったようにも聞こえましたが、軍人皇帝時代のことを無視していますね。


[2072] NHK 文明の道 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/20(Sun) 22:06

とりあえず感想です。

「古代ローマ」管理人としましては、ローマコインがたくさん出てきたのが嬉しいですね。コインをちゃんと打刻で作っていたのもGoodです。
アウグストゥスの時代から帝政末期まで中身が一緒くたになっていた感じもしますが、1時間の番組ではいたしかたないでしょう。
ビデオにとっておけば見直して確認したいところも何カ所かあるんですが、ついうっかり。再放送のときはぜひ忘れずにビデオに撮りたいと思います。

登場した主なコインは
アウグストゥスのアウレウス金貨、ネロのアウレウス金貨、ホノリウスかアルカディウス以降(テオドシウス2世あたり?)のソリドゥス金貨(まわりにデナリウス銀貨らしきもの多数)、金貨の打刻シーンもあり。肖像がはっきりわからなかった金貨もありましたね(誰のだろう)。


[2069] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/20(Sun) 14:00

下記書籍が平成16年3月刊行予定。
●『古代地中海世界の歴史』 放送大学教育振興会 
              本村凌二〈放送大学客員教授・東京大学教授〉
 【高島の蛇足コメント】
  放送大学の一般市販用印刷教材。レベルの高い内容を盛り込みながらコンパ
  クトに分かりやすく説明。予価は三千円前後と思われる。


[2068] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/19(Sat) 16:04

下記書籍が8月22日新刊予定。情報を付加して再掲。
●『饗宴のはじまり 西洋古典の世界から』 岩波書店 中務哲郎
             四六版・208頁 予価 \2,800+税
 ギリシア・ラテンの古典世界に材をとった随筆。今、西洋古典を読む意義と魅
 力を紹介。
 【高島の蛇足コメント】
   西洋古典文学研究家・京都大学教授・中務哲郎氏の待望の著作。どちらか
   というと地味な題名の著作が多いが、日本における西洋古典文学研究家と
   して屈指の研究家と思われる。

下記書籍が8月25日新刊予定。
●『100問100答 世界の歴史・ヨーロッパ 』
  河出書房新社 歴史教育者協議会編 予価 \2,800+税
 トロイの木馬はどこまで本当か? 他教科書が教えてくれない世界史のキーワ
 ードを解説。


[2067] ご無沙汰しております 投稿者:サラ 投稿日:2003/07/19(Sat) 07:37

お久しぶりです。デラあらためサラです。
貴サイト、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。…って、定型文だわ。
かつての『ローマ帝国のお部屋』のような賑わいですね(笑)。

ローマ系サイトからは遠ざかっていたのですが、サイト運営はあの後も続けていました。ローマ・コンテンツ、というより、リウィアとオクタのコンテンツも復活させたのですよ。
実は久しぶりに「リウィア」で検索をかけたらこちらの過去ログがひっかりまて。ええ、クラウディアさまと真奈美さまの書き込みです。そこからたどって他の過去ログも拝見して、楽しませていただきました。クレオパトラ論争、ツボでしたわ〜。

では、ますますのご発展を!(宣伝ではないので、うちのURLは入力しないでおきます、あしからず。)

○クラウディアさま

今もご覧になってるでしょうか?
クラウディアさまの書き込みはものすごく好みです。しかも博識でいらっしゃる。とても楽しく拝見いたしました。
具体的には、「カエサルって、もし暗殺されなかったらクレオパトラの事、どうするつもりだったんでしょう」とか、「○尾○美○の「クレオパトラ」での、彼の描かれ方は、あまりにもひどくて許しがたいと思いました」とか。
後者については、わたしは「○尾○美○の「クレオパトラ」を斬る!」を書いたくらい、腹をたてております。塩野さんのカエサルラブより悪辣なラブラブ・パトラのえこひいきだらけ。こんな脳内妄想が自腹をきった自費出版ではなく、れっきとした商業小説として流通してしまうところに、大御所に甘い出版界の質の低下、日本の読者の教養のなさを痛感します(おおげさ)。アレについては山ほど文句がありますが、他サイトの掲示板なのでここまでにしておきます(汗)。
前者は、カエサリオンこそカエサルの正当な後継者で、オクタウィアヌスはその権利を盗んだのだ、という、クレオパトラ作家連中の言いがかりを粉砕するためにも、興味深いイフです。

古いのですが、

>それからクレオパトラ小説が、ローマファンから見ると、文句言いたくなりがちなのは、>どちらかというと悪女のクレオパトラを、無理に正当化して描くからではないでしょうか? 変に正当化しないで 悪女なら悪女として描いた方がかえって魅力的になるのではと。

無理やり正当化という点は同感です。
それプラス、「ローマは男性社会だから悪」、「男性社会が否定してきた女性は正しい」、「クレオパトラは女性である」だから「クレオパトラは正しい」の図式に無理やりあてはめるくせに、同じく女性であるオクタウィアやリウィアを蔑んで描写する様に鼻白む思いがします。


[2066] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/18(Fri) 23:10

○AKIRA.Mさん

ホメロスは全くもって未読だったりします。古典古代ファンとしては恥ずかしいことなのでしょうが、まあ、ギリシャだから良いことにしています。(^^;)


○高島賢治さん

>クレオパトラという記号 歴史、ポリティクス、表象
クレオパトラをねたにして近現代を眺めてみようという企画なんですね。面白そうだけど、後回しかな、私は。


○苦力さん

いらっしゃいませ。こちらこそ、詳しくご紹介いただきありがとうございました。数少ないローマサイト仲間ですから、仲良く発展できれば良いですね。

>どういう訳かこのBBSに何度書き込んでも書けなかったのですよ。
んー、それが原因に心当たりが無いんですよ。
やばい言葉を含む書き込み、やばい言葉を含むページへのリンク、弾いているのはそれくらいなので、どう考えても苦力さんの書き込みに引っかかるとは思えないんです。とっても不思議です。


[2065] リンク貼りありがとうございました。 投稿者:苦力 投稿日:2003/07/18(Fri) 21:00

 こちらの掲示板には『お初』であります。
私、グレコローマン・ゲームコレクターの苦力と申します。
以後よしなに……。

 augustusさん、リンク貼って頂きありがとうございました。どういう訳かこのBBSに何度書き込んでも書けなかったのですよ。
挨拶が遅れてスミマセンでした。

http://imperium-onboard.cside.ne.jp/


[2064] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/18(Fri) 13:41

下記書籍が出ました。
●『クレオパトラという記号 歴史、ポリティクス、表象』
 メアリー・ヘイマー著 正岡和恵・橋本恵訳 ありな書房 \4,500+税
 エジプト女王クレオパトラを巡るファンタジーの連鎖を追い、絵画、演劇、映画
 などその時代における表象生成のメカニズムを探り、文化的象徴とエロティシズ
 ムの狭間に召喚される、クレオパトラ・イメージの真層を視覚化する。
 <著者>ハーヴァード大学デュ・ボイス研究所特別研究員等を経て、現在フリーラ
    ンスで著作活動を続けている。


[2063] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/17(Thu) 21:21

下記書籍が8月6日新刊予定。情報を付加して再掲。
●『教会会議の歴史 ニカイア会議から第二バチカン公会議まで』
   教文館 N.P.タナー著 野谷啓二訳 予価 \2,000+税
 教会会議とは何か。キリスト教の歴史の中で、重要な教義や教会の規律、また教会
 の大事な方針などは、会議で決定され、それが教会の 歴史を定めて来た。本書は、
 ニカイア会議から古代・中世の諸会議を経て、近代のトリエント、第一・第二バチ
 カン公会議までの歴史を辿り、それらの会議で何が決定されて来たかを、わかりや
 すく説明する。教会の歴史を理解する上での必読書である。


[2062] イーリアス 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2003/07/16(Wed) 21:32

呉茂一さんの「イーリアス」は文庫で読んだことがあります。
最初は詩文で書かれているために違和感もありましたがそのうち雰囲気が伝わってくるような気がすることも有りました。
 NHKスペシシャルも忘れずに見ましょう。


[2061] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/15(Tue) 21:51

○高島賢治さん

> 「NHKスペシャル 文明の道 興亡のユーラシア
>   第4集 地中海帝国ローマ・東方への夢」
もうすぐですね。(わくわく)
残念ながら当サイトのコインが登場する予定はありません。(だって、アウグストゥスの金貨なんて高いものはもっていないんだもん. ;_;)

そのかわりというわけではありませんが、10月にディスカバリーチャンネルで当サイトのクロディウス・アルビヌスのコインが登場予定です。(10月というのはイギリスの話で日本での放送予定はよくわかりません。)


○真奈美さん

>美貌、タカビシャ、インラン、親不孝、無宗教、周囲の破壊、死んだ男の多さ、
>男を愛さなかった、それでも憎まれない、有名、寝てみたい
なかなか面白い基準ですね。この基準なら確かにかぐや姫の得点は高そうだ。(^^)


[2060] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/15(Tue) 17:37

◎真奈美さんへ
1960に書いているとおり7月25日新刊予定です。


[2059] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/15(Tue) 17:29

下記書籍が8月6日新刊予定。
●『イーリアス 下』 平凡社 ホメーロス著 呉茂一訳 予価 \1,800+税
 伝説的名訳、後半の佳境に入ってさらに流麗。第十三書から最後まで。呉茂一年
 譜(水谷編)とホメーロス翻訳小史(沓掛)を付す。全二巻。

下記書籍が7月下旬新刊予定。
●『遙かなるアイルランド』 斎藤優男 星雲社 予価 \1,600+税
 ケルト民族繁栄期の鉄器時代を支えた新石器・青銅器時代。アイルランド先史を
 把握するに不可欠なこのふたつの時代について紹介。


[2058] 「悪女大全」 投稿者:真奈美 投稿日:2003/07/15(Tue) 13:19

の話が出ていたのでまたこれに戻ってしまって恐縮ですが。
(この本では、(男のつくった)「規格からはみ出た女」を「悪女」と、留保つきで呼んでいるようで、普通に知識があれば、これが悪女?と首をかしげてしまう人選です。敢えてやってるんでしょうが。)
最近思い出したこと。かつて「FRAU」でやってた「悪女」特集のとき、平安時代の悪女の採点表がありました。あがっていたのは、和泉式部、小野小町、かぐや姫。項目は、美貌、タカビシャ、インラン、親不孝、無宗教、周囲の破壊、死んだ男の多さ、男を愛さなかった、それでも憎まれない、有名、寝てみたい  でした。この結果、和泉式部はけっこう悪女度は低く、最高はかぐや姫ということになりました。−−おヒマな方、おなじみのメンバーでやってみてください、クレオパトラとかアグリッピナとか。

来月の新刊に「我が名はネロ」の2巻ということは、今月1巻なのですか?


[2057] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/14(Mon) 20:03

下記書籍が出ました。
●『聖ベネディクトゥス 危機に立つ教師』 坂口昂吉 南窓社 \2,200+税
 ローマ帝国崩壊の嵐の中で決然と立って解答を提供したベネディクトゥス。沈みゆ
 く世に灯火をかかげ、健全な常識と生きた信仰により、神と隣人を愛し続けたベネ
 ディクトゥスの生涯と教えを描く。
 【高島の蛇足コメント】
 聖ベネディクトゥス(別名 ヌルシアのベネディクトゥス)は480頃〜550頃
  、キリスト教の聖人。西欧における修道院制度の始祖。ベネディクト会の創始者
 。イタリアのウンブリア地方の Nursia で貴族の家に生まれる。若くして山中で修
 行、のちローマ南方モンテ・カッシーノに修道院を開き、諸規則を定めた。その規
 則はベネディクト会と西欧における修道院生活の基礎となる。彼はベネディクト会
 の守護聖人であり、1964年からはヨーロッパの守護聖人でもある。
 五百年ころ法律を学ぶためにローマに赴いたが、この古都の退廃に衝撃を受けて隠
 修士となり、最初はアフィレ、次いでスビアコの洞窟で修行した。また彼のもとに
 集まった修道士のために付近に十二の修道院を建ててその指導に当たった。五二九
 年ころモンテ・カッシノ (モンテ・カッシノ修道院) に移り、以後ここを離れず、
 晩年の五三四年以後, 彼の唯一の著作〈ベネディクトゥス会則〉を執筆した。

●7月20日にNHKテレビで21:00〜21:52に下記番組が放映予定。
 再掲しておきます。
「NHKスペシャル 文明の道 興亡のユーラシア
  第4集 地中海帝国ローマ・東方への夢」
 エジプトを支配下に入れたローマ皇帝アウグストゥスは、地中海をインド洋につ
 なげ、海路東方を目指そうとしていました。巨大な物流システムで異民族をも巻
 き込んだという海洋国家ローマの実態を多彩なCG再現と考古学上の新発見で描き
 ます。
 【高島の蛇足コメント】ユーラシア大陸の立体模型を作るなど、かなり力が入っ
           ている。監修は誰がされるのでしょうか。テレビ放送開始
           50周年記念で「2003年テレビ新時代」事業の一環と
           して制作。


[2056] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/13(Sun) 13:39

○マッティアスさん

>でも、一般的にはニグリヌス有力者説のほうが根強いとも、著者は言って
>いました。
了解です。著者はその中であえて異論を唱えているわけですね。
もしニグリヌスが皇帝になっていたら、「老人が老人を養子にして政権を委譲する。」のが何代か続いて、今頃 adoptive emperors でなく、old emperors と呼ばれていたりして。


○カイザーさん

いらっしゃいませ。今後ともよろしくお願いいたします。

>銅貨(状態も悪いです)だったら、大して価値がないから数百円でも
>購入出来たんでしょうか?
ビザンツの銅貨で状態の悪いものであれば数百円でもおかしくないと思います。
コインの値段は、「希少性」、「人気」、「状態」で決まると思うのですが、銅貨でも帝政前期のセステルティウス銅貨なんかは状態が良いととっても高い値段がつきます。
金貨は人気もあり希少性も高いのでやはり高価です。

>そもそも、素人の私ではこのコインが本物かどうかも分からない(笑)。
偽物が横行しているのも確かなようです。だから信用できるところから買うのが大切になってきます。


[2055] 金貨はメチャクチャ高そうですね 投稿者:カイザー 投稿日:2003/07/12(Sat) 13:18

初めてカキコさせて頂きます。
先日は、弊サイトへリンクして頂き、ありがとうございます。

実は私も、昔にネットオークションで200円だか300円だかで購
入したローマ(ビザンツ時代)のコイン(銅貨)持ってます。
一枚は、TI(後は読めない)と刻印されているので、おそらくはテ
ィベリウス2世か3世なのかなと思ってます。
もう一枚はコンスタンティヌス4世とか5世だと購入した方が主張し
ておられましたが、刻印が全く読めないのでよく分かりません。
どちらのコインも、皇帝の絵と字は潰れまくってます。

そもそも、素人の私ではこのコインが本物かどうかも分からない(笑)。
銅貨(状態も悪いです)だったら、大して価値がないから数百円でも
購入出来たんでしょうか?

http://www1.odn.ne.jp/~aah01610/index.html


[2054] 補足。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/07/11(Fri) 23:59

トラヤヌスが選ばれるのに、さらに大きく作用したと思われるのが、属州の
有力家系の婚姻関係だったりするそうです。いくつかの属州(地方)貴族同士や
ローマの有力者の間に出来上がっていたコネクションからすると、トラヤヌスは
直接的・間接的に様々なところとつながりがあり、貴族的コネクションのほぼ
中心に位置していた、というのがかなりアドバンテージだったそうです。

でも、一般的にはニグリヌス有力者説のほうが根強いとも、著者は言っていました。
ニグリヌスは97年9月1日からの2ヶ月間、執政官を務めており、どうやら
ちゃんと首都に戻っていたようです。
当時50代半ば〜60歳くらいだったとすれば、トラヤヌス即位後に経歴が
なかったとしても、おかしくはないですよね。老齢で死んだか、隠居したかで。

積読になっていた文庫版「ユダヤ戦記」の後書きを読みつつ、秦剛平先生も、
かなり面白い人だなあ、と思いました。戦いの女神をストーカー呼ばわりしたり、
(ローマ人から見た)ユダヤ人を、排他的な宗教を創始したモーセを英雄視する
「アホな民族」などと表現したり、なかなか読みやすいです。
弓削先生のドリームと、本村俊二先生のはっちゃけっぷりを融合させたカンジ。


[2053] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/11(Fri) 21:36

○クラウディアさん

続報ありがとうございます。あとは参列しなかった貴族がどんな家柄でどんな経歴をたどったかがわかると嬉しいですね。


○マッティアスさん

「ニグリヌスにチャンスは無かった説」と言うわけで南川先生説と真っ向から対立しますね。どちらが真実なのか大変興味深いです。

>わかりやすく征服路線に切替えたのがトラヤヌスらしいです。
確かにわかりやすいですね。うまくいってさえいれば支持率も上がりますよね。


○AKIRA.Mさん

>8月27日の火星大接近に合わせたのでしょうか。
面白い考えですね。でも、考えすぎのような気が....(^^)

>それとも塩野さんの2003年度]U巻にぶつけるつもりでしょうか。
こちらならあるかもしれませんね。


○高島賢治さん

Newton の詳細な情報ありがとうございます。楽しみですね。


○うたたんさん

たぶん未訳ではないでしょうか。
ところで、大学のテキストとして使われるのでしょうか。だとしたら、担当の先生がわざわざ訳のないものを探してきたのかもしれませんね。


[2052] 伺いたいことが・・・ 投稿者:うたたん 投稿日:2003/07/10(Thu) 23:45

こんばんは
突然ですが、J.A Shelton著 As the Romans Did の日本語訳は出版されていたりしないのでしょうか・・・
英文はどうも難解で・・・
ご存知でしたらよろしくお願いします  


[2051] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/10(Thu) 13:18

◎AKIRA.Mさんへ
情報ありがとうございます。ニュートンのホームページでは7月26日発売予定にな
ってました。
●『Newton 2003年9月号』
 史上最高の都市ローマは、 いかにして築かれたのか
 ローマ帝国の本拠地 2000年の歴史
 かつて、史上まれにみる大帝国を地中海地域一帯に築き上げた都市ローマ。NEWTON
 は、当時世界最大・最強とうたわれたこの帝国の本拠地がどのようにして築かれた
 のかを、いくつかのエポックに分けて探ることとした。注目したのはローマが建国
 された紀元前八世紀ごろから、最盛期を迎えた二世紀ごろまで。その発展のようす
 を、具体的なイラストで再現したいと考えた。伝説によると、ローマは「ロムルス
 」を筆頭とする数千人のラテン民族が、「七つの丘」の一つに住みついたことから
 はじまったという。実は、ローマ建国の年とされる紀元前七五三年当時、この場所
 には集落があったことが明らかになっている。その後、およそ九世紀という長い時
 間ののちに、ローマ帝国は当時世界最大・最強の都市国家へと姿をかえた。その間
 にローマ人がつくりだした水道や街道、そしてさまざまな大理石の建築物は、都市
 ローマの名を史上最高とまでいわしめたのである。九月号のNEWTON SPECIALでは、
 この九世紀の間のできごとを歴史パノラマとして紹介する。ローマ帝国の隆盛とあ
 わせ、その本拠地である都市ローマはどのように発展していったのか? 是非、お
 楽しみいただきたい。
 【協力】青柳正規 東京大学大学院人文社会系研究科教授
     伊藤重剛 熊本大学工学部助教授
     河辺泰宏 愛知淑徳大学現代社会学部教授
     本村凌二 東京大学大学院総合文化研究科教授
     渡辺道治 九州東海大学工学部教授            他
 ◇建国当時のローマは人口数千人、まわりは湿地帯に囲まれていた。
 ◇木や泥でつくられたローマ初期のユピテル神殿とは?
 ◇都市を囲う城壁が誕生。守りをかためることから強国ローマへの道ははじまった。
 ◇ローマ帝国拡大の為、敵国へ向かう軍隊が通る道としてローマ街道が作られていく。
 ◇六四年のネロの大火は都市の高密化が原因だった?
 ◇五万人を収容できたコロッセオは、ことなる四つの様式の柱で飾られていた。
 ◇ローマが拡大する度につくられた凱旋門は四百以上
 ◇パンテオンは、ことなる六層の材料でつくられた。
 ◇当時の最先端技術が使われていたカラカッラ浴場には、温水、ぬるま湯、冷水、
  サウナ室があった。
 ◇最盛期の本拠地ローマは人口約百万人。豪華な大理石の建築物が街を飾っていた。
 ◎建国当時のローマは小さな村にすぎなかった
 ローマは紀元前七五三年、軍神マルスの子「ロムルス」によって、現在のローマ市
 中心部にある「七つの丘」周辺地域に建国されたといわれている。建国当時のロー
 マは、丘のまわりに集落をかまえる小さな村にすぎなかった。地中海世界に何百と
 出現した都市国家の中ではさほど高い技術をもっていなかったローマは、やがて他
 国の文化や技術を取り入れて豪華絢爛な都市へと発展していくのである。
 木と土とわらでできた家に住んでいた
 ローマの北側および南側には、高度な土木・建築技術をもつエトルリア人やギリシ
 ア人が住んでいた。ローマはこうした隣国の高い技術をまねしてさまざまな建造物
 をつくりあげていく。とくにエトルリアの土木技術はたいへんに優れていた。湿地
 帯の広がっていた七つの丘周辺部はエトルリアの排水技術によって見事に整えられ
 、開発が進んでいく。当初、ローマ人は、主にこうした丘の上に家をつくって住ん
 でいたとみられている。しかし整備が進むと、集落はこれまで湿地帯だったところ
 にも拡がっていった。近年の発掘調査から、建国当時のローマ人は木の柱組みに泥
 土の壁、わら葺き屋根をもつ家に住んでいたことがわかっている。その後ローマ人
 は、エトルリアの建築技術をまねた神殿を七つの丘の一つカピトリーノの丘につく
 りあげた。
 ◎街道に水道と、街が整えられていく
 紀元前四世紀おわりになると、本拠地である都市ローマの街に新たな、そして大き
 な発展がみられるようになる。街道および水道の建設である。地中に砂利を敷き詰
 め、その上に石畳を置いてつくられた街道は、ローマ軍が戦地へと赴くための道と
 して次々と完成していく。当然ながら、道は都市ローマの街の中にもはりめぐらさ
 れ、これによって街はより一層整備が進んだ。一方、泉の水を街中まで引くための
 水道もつくられた。石をたくみに組み合わせてつくった水路や水を通す鉛の水道管
 など、他国の影響によってより高い技術を身につけたローマ人が、いよいよその成
 果をみせはじめるのである。
 ◎レンガから大理石の都市へ
 ローマ初の皇帝「アウグストゥス(オクタビアヌス)」が誕生した紀元前一世紀ご
 ろまでは、都市ローマの建造物には木材や泥レンガ、凝灰岩などの石材が多く用い
 られていた。しかし、これより前の共和制期(前六世紀後半〜前一世紀後半)にギ
 リシア建築に多大な影響を受けていたローマ人は、オクタビアヌスにはじまる帝政
 期(前一世期後半〜後四世紀後半)に、豪華な大理石をより一層用いるようになる
 。「レンガの街を大理石の街にかえた」というオクタビアヌスの言葉のとおり、彼が
 行った大規模な都市開発の過程で、都市ローマの街には大理石に身を包んださまざ
 まな公共物や神殿がつくられていった。この当時、本拠地ローマの街は連戦連勝す
 るローマ軍の報に民衆が沸いていた。戦争に勝ち、ローマ帝国の拡大に貢献した皇
 帝は、当然ながら民衆の賞賛の的となる。しかし、真に民衆に支持されるためには
 、民衆のための立派な公共物をつくる必要があった。皇帝を中心とするローマ帝国
 の拡大が都市ローマの発展をより押し進めたのである。
 ◎ローマ独自の建築様式が生まれる
 ローマはエトルリアやギリシアのほかに、エジプトやオリエントなどからも建築技
 術を吸収し、独自の建築文化をつくりあげた。なかでも建築材料をつなぐために用
 いられていたモルタルに火山灰を混ぜた「ローマン・コンクリート」の開発は、円形
 の神殿「パンテオン」などの巨大な建築物を誕生(一一八年)させるに至った。ほか
 にもパンテオンの少し前(八一年ごろ)に建てられた円形闘技場「コロッセオ」や、
 もっとあと(二一一年ごろ)に建てられた当時最先端の建築物「カラカッラ浴場」な
 どが本拠地ローマの街並みを優雅に飾っていく。次号では、七つの丘の集落から大
 理石の都市ローマが誕生するまでの軌跡を、ローマ帝国繁栄の歩みとともに追う。


[2050] ローマ特集 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2003/07/09(Wed) 22:46

Newton の9月号で都市ローマの特集(NEWTON SPECIAL)をやるそうです。(8月上旬発売)ロムルスの建国から紀元2世紀ごろまでの都市ローマの様子をイラストを多用して再現しようということです。
軍神マルスの子「ロムルス」と有りますけれど 8月27日の火星大接近に合わせたのでしょうか。(それとも塩野さんの2003年度]U巻にぶつけるつもりでしょうか。)


[2049] ああ、そういえば。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/07/09(Wed) 22:03

2月だか3月頃から読み始めたはずのネルウァ洋書、すっかり放置プレイです(爆)。
あと20頁がなかなか読む気が起こらず…。だってドミティアヌス関連の記述が
めっきり少なくなってきてるんですもの(死)。

で、本当かどうかよくわかりませんが、著者のJ.D.Graingerによると、
ネルウァがニグリヌスを養子にすることはありえないそうです。
経歴云々よりもまず、年齢で。ニグリヌスもドミティ暗殺の頃には50代半ばで、
ちょっと老齢かな、と。何よりも軍隊はドミティアヌスの政策を継続できるような
皇帝を欲しがっていたので、年齢的にドミティと同年輩のトラヤヌスとか、
リキニウス・スラ、ポンペイウス・ロンギヌスあたりが妥当なセンだったそうな。
著者、かなりドミティ贔屓な気がするので(ファンの私が言うのも変ですが)、
全幅の信頼を寄せていいのかどうかわかりませんが、ドミティの外交構想って、
なにげにすごいかも知れません。前線に出てない議員には理解されなかった
ようなんですけどね。わかりやすく征服路線に切替えたのがトラヤヌスらしいです。


[2048] その人は研究者だと思います 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/07/09(Wed) 10:34

P.M.さん

アグリッパとマルケルスの葬式に名門貴族の何人かが参列しなかったと書いていたその洋書の著者は、研究者だと思います。どこの国だか忘れてしまいましたが大学の名前も、著者の人物紹介のところに出ていました。かなりたくさんの史料を読んではいるようです。作家ではないです。


[2047] ページ更新 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/09(Wed) 05:46

「リンク」に「盤上の羅馬帝國」、「日本人の魂ここにあり!!(嘘)」を追加しました。


[2046] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/09(Wed) 05:44

○P.M.さん

>「故郷に錦」というなら首都とはいえカエサルのフォルム・ロマーヌム
>周辺の再開発事業はどうして「故郷に錦」でないのだろう?
この言葉は田舎から出てきた人にしか使えないような気がします。でも、地元利益誘導という意味で考えるとカエサルも他の皇帝と大差ないというP.M.さんの意見もわかりますよ。

>私も好きな作品の一つですが行ったことがありません。
>ローマ遺跡がありませんから(^o^;)
とっても良くわかるんですが、強情はらずに一度いらっしゃると良いですよ。
augustus が行くんだから Pontifex Maximus が行ったって良いじゃないですか。(^^)

>ユリウス・クラウディウス朝の時代から「養子皇帝」ですし、
>全く血筋に関係ない後継指名はガルバ帝がピソを養子とした前例もあります。
これは仰るとおり。でも、ユリウス・クラウディウス朝時代は血縁が関係していましたから、話は別かなあと思います。また、ピソが無事に帝位を継承し、その後継者も養子だったら同じように養子皇帝と言われたでしょうが、残念ながらあっという間に消えてしまったので無視されているわけです。
ネルウァがニグリヌスの方を後継者に指名したならば、ガルバとピソと同様にすぐ消えてしまったかもしれませんね。

>といいつつ、ついつい書いてしまう自分が悲しい(;_;)
学者の方たちが沈黙している以上、抗議する人は大切です。だから、XII巻以降も買った方が良いと思います。(私は文庫になってからね。^^;)


○高島賢治さん

桐生操さんというのが共同執筆のペンネームだったとはしりませんでした。


○マッティアスさん

>学術文庫はちくまにしろ講談社にしろ、あんまり安価でないですが。
そうそう。もうちょっと安くしてくれると助かりますよね。(売れ行きを考えるとそうもいかないんだろうけど。)


[2045] 文庫化するんですね。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/07/08(Tue) 22:28

ジョフロア・ドゥ・ヴィルアルドゥアンの「コンスタンティノープル征服記」
卒論のために読みました。文庫のほうが場所取らないし安くていいのになあ。
とはいえ、学術文庫はちくまにしろ講談社にしろ、あんまり安価でないですが。

P.M.さま:
ドミティの別荘跡を一般人締め出しで独り占めなんて、ひど〜い!!
あ、さっそく拝見してきました。噴水とかあれ、ベルニーニなんですよね?


[2044] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/08(Tue) 18:30

下記書籍が8月25日新刊予定。
●『我が名はネロ 2』 中公文庫コミック版 安彦良和 予価 \648+税

下記書籍が8月8日新刊予定。
●『コンスタンチノープル征服記 第四回十字軍』 講談社学術文庫
         ヴィルアルドゥワン著 伊藤敏樹訳


[2043] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/07(Mon) 20:34

下記に『著者に聞く 桐生操さん 世界悪女大全』が掲載。
http://www.sankei.co.jp/news/030706/0706boo016.htm


[2042] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/07(Mon) 19:27

下記書籍が9月から順次刊行予定。
●『完訳 金枝篇――呪術と宗教の研究 全8巻+別巻1』 国書刊行会
  J・G・フレイザー著 神成利男訳 石塚正英監修 菊判・上製函入 二段組
  各巻平均500頁 予価 各巻\10,000+税
 文化人類学に多大な影響を与えた畢生の大著、ついに完訳なる!
 第1部「呪術と王の起源」 1・2巻2冊同時刊行! 9月刊
 ◇「決定版」と言われる1936年刊の第三版全13巻の本邦初の完訳。
 ◇「簡約版」(邦訳=岩波文庫)では割愛された膨大な原註もすべて収録。著者が
 ◇典拠とした引用資料を明記。註の中でしか語られない例証も収載。
  「簡約版」で削除された数々の章、節、エピソードが収載され、フレイザーの思
  考の流れがより明瞭に。
 ◇ヨーロッパをはじめ、アジア、アフリカ、オーストラリア、アメリカまで、全世
  界の慣習、風俗に関して言及。
 ◇各巻に索引、別巻で総索引を付す。
 『金枝篇』の著者ジェイムズ・ジョージ・フレイザー(James George Frazer, 185
 4-1941)は、スコットランドの裕福な家庭に生まれ、グラスゴー大学とケンブリッ
 ジ大学に学び、1907年にはリヴァプール大学に教授として迎えられます。その後ト
 リニティ・カレッジのフェローとなり、その間彼は、イギリス人類学の父と称えら
 れるエドワード・タイラーの著作に接するなど、本格的に民族学や民俗学、宗教学
 や神話学を研究し、その成果が『金枝篇』として結実します。『金枝篇』の原著は
 、1890年に二巻本の初版、1900年に三巻本の第二版、そして1911〜1915年にかけて
 全十二巻になる第三版が刊行され、1936年には第三版に余論が加わり全13巻の大作
 となりました。また著者自身がより広範な読者に向けて、大幅に資料を割愛し編集
 した「簡約版」が1922年に出版されています。わが国における翻訳でよく知られて
 いる岩波文庫版『金枝篇』全五巻はこの「簡約版」の翻訳で、また二巻本の初版の
 翻訳もちくま学芸文庫より出版されています。翻訳者の神成利男氏は、1917年秋田
 県に生まれ、大蔵省勤務を経て、1970年、アイヌの里として知られる二風谷に定住
 しました。アイヌ文化の研究を通じて金田一京助氏と交友があり、自らはイザベラ
 ・エル・バード著『日本の知られざる辺境』の北海道編を「コタン探訪記」として
 、1977年に北海道出版企画センターから翻訳出版しています。1960年代後半から『
 金枝篇』第三版の翻訳を始め、1991年に死去する直前に、翻訳を完成させました。
 その後、1992年5月、雑誌『状況と主体』(谷沢書房)第一九七号より同翻訳の連
 載が開始し、全7部中第4部の連載途中に同誌の廃刊を迎えました。今回の完訳版
 は神成氏の遺稿を元に、東京電機大学教授(哲学専攻)の石塚正英氏の監修を受け
 、出版の運びとなりました。
 フィールド・ワークに基づかないフレイザーの研究は、批判の対象にもなりました
 。しかし二十世紀の人類学、民俗学、宗教学のみならず、T・S・エリオットの詩作
 やフランシス・コッポラ監督の『地獄の黙示録』などにまで、このフレイザー畢生
 の書がもたらした影響は計り知れません。意義深い研究書としてだけではなく、「
 黄金の枝」をめぐる壮大な物語、「祭司殺し」の謎を解くミステリーとしても楽し
 めるこの書の新しい魅力が多くの読者の方に伝わることを願ってやみません。


[2041] もういいです、、、、 投稿者:P.M. 投稿日:2003/07/07(Mon) 12:24

といいつつ、ついつい書いてしまう自分が悲しい(;_;)
塩野さんの『ローマ人の物語』。これは単なる『カエサルへのラブレター』と
いうのが私の結論?です。記憶に新しいXI巻の終わりのほうだと、セプティミ
ウス・セウェルス帝のレプティス・マグナの都市機能の拡充が「故郷に錦」と
いうなら首都とはいえカエサルのフォルム・ロマーヌム周辺の再開発事業はど
うして「故郷に錦」でないのだろう?(私は以前こちらでも話題になった青柳先
生のリビア番組での青柳先生の印象に近い)。一つのことを多数の目的で行わず
単純に「故郷に錦」を行ったのはハドリアヌス帝のイタリカ開発ではないか?
都市の規模を全く無視した円形劇場建設はその最たるもの(現代日本において
広島市近郊の村に6万人規模のドーム球場を建設したようなもの)。
最新のXI巻で「これからもカエサルと時の皇帝との比較をして・・・」云々と
いう主旨のことが書かれていてXII巻以降も買おうか買うまいか思案中です。。。

■augustusさん
> ベルニーニ
2つとも彼の作品です、、、、、噴水はしょぼすぎます(;_;)

> 「海の都の物語」は良いですね。あれを読むとすっかりベネチアびいきになってしまう。(^^)
私も好きな作品の一つですが行ったことがありません。ローマ遺跡がありませんから(^o^;)

> adoptive emperorsとfive good emperors
私はどちらの表現もあまり好きではありません(^o^;)
南川高志先生の『ローマ皇帝とその時代』にも詳述されていたと思いますが、
特に前者の場合、ユリウス・クラウディウス朝の時代から「養子皇帝」ですし、
全く血筋に関係ない後継指名はガルバ帝がピソを養子とした前例もあります。

■マッティアスさん
> カステル・ガンドルフォの画像
失礼。クリックで大画像がでるように修正しました。
彼の地にはドミティの別荘跡もあるんですが一般者立入禁止なんですよ〜(;_;)
「俺はパーパと同じP.M.だぞ〜ヽ(`⌒´メ)ノ」と叫んでみたところで
現実は悲しいものがある(^o^;) 人もいっぱいいるので壁を乗り越えるわけにも
いかないし・・・(^o^;)

■クラウディアさん
> 古代ローマ関係で欲しい洋書
一応情報収集して吟味してから購入し、ザッと目は通します。。。
ローマ遺跡に関する書物は、ここの遺跡について書かれたものや論文集といった
どこから読んでもいいタイプのものが多く、最初のページから腰をすえて読むと
いう気が起こらないこともあって、積読状態になります(^o^;)
ただ歴史小説『密偵ファルコシリーズ』は日本語訳のものが本屋さんに行っても
なかなかなく、原書のペーパーバック版を購入しましたが最初の数ページを読ん
でつんだままです。

> マルケルスとアグリッパの葬式
アグリッパについてはおそらくカッシウス・ディオの『ローマ史』54巻9章が
元ネタだと思います。
http://www.ukans.edu/history/index/europe/ancient_rome/E/Roman/Texts/Cassius_Dio/54*.html
ただし、ここの部分だけからでは「アウグストゥスが成り上がり者だから」云々
ということは読み取れません。
次にマルケッルスの方ですが今のところソースはわかりませんが、本当にあった
ことなのだろうかという疑問も私は持っています。その著者がローマ史研究者で
あれぱどこぞの流行作家の単純な妄想とも思えないのですが・・・。


■真奈美さん
> 塩野さん、小説家らしい仕事はこのごろしてるんでしょうか。「サラリーマンの教訓」なんてそっちのけの、絢爛たる歴史絵巻!の世界
同感です!

> 「歴史を変えた美女」の投票
私は自宅と職場から同一人物に投票しました(^o^)/

ではでは

http://www10.plala.or.jp/pm/


[2040] サーバ移転(ご心配おかけしました。) 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/06(Sun) 09:16

皆さんにご心配おかけしましたが、何とか復旧完了いたしました。

○高島賢治さん

>新サーバを用意されていて良かったです。
旧サーバ停止後に新サーバを探すはめになっていたら、たぶんあと3日くらいは復旧できないでいたと思います。
本当は新サーバの方を完璧にしてから、旧サーバが生きているうちに移転するつもりだったんです。(そうすれば、DNS がどちらを指していてもちゃんとアクセスできて問題なく移転できたはず。)


○AKIRA.Mさん

>いきなり「うちのサーバーを使ってくれ...」というかんじの英文が出たので
>また無理難題をサーバの会社が言ってるのかなと思いました。
約束破りの無理難題です。要するに「新たに金を払うかさっさと出て行け」ということですね。この会社(Atlantic Net)は強引なやり方で評判を落とすことを心配しないのだろうかと不思議に思います。
私の場合はドメイン名(augustus.to のことです)を自分で管理していますからサーバさえ用意すれば移りたいときに自由に移れますが、ドメイン名の管理を旧サーバの会社に任せていた人たちは移転も出来ず、とても困っているようです。


○マッティアスさん

>一昨日は昼間、職場のPCでは見られたのに、夜に自宅で見たらつながらない、
>というわけのわからない状態になっていましたもので。
これなら本当にアクセス禁止くらったみたいに見えますね。(^^)

どこかのホームページにアクセスするときに、たとえば http://www.augustus.to/ のようにURLを指定しますが、IEなどのブラウザはその IP address がどこであるかはわかりません。そこで DNS サーバと呼ばれるサーバに augustus.to の IP address を問い合わせます。IP address がわかった時点で実際にページにアクセスに行きます。
DNS サーバが世界に一つしか無かったとしたら、サーバの負荷は大きいし、IP address の問い合わせのためにネットワークが大混雑してしまいます。そのため、たくさんの DNS サーバが分担して IPの問い合わせに答えています。(私の所属する某市の教育委員会にも DNS サーバがあります。)
私は7月2日朝に augustus.to が新サーバを指すように、TONIC(〜.toドメインの元締め)の DNS サーバのデータを変更しました。この変更が全世界の DNSサーバに伝わるには通常24〜48時間かかると言われています。
マッティアスさんの職場からアクセスするとき使っているDNSサーバには少し早く変更が伝わったものと思います。その時点で、マッティアスさんが職場から augustus.to にアクセスすると新サーバを見に行き、ご自宅からアクセスすると(まだ変更が伝わっていないので)旧サーバを見に行くことになります。
以上は概略です。興味をもたれましたら TCP/IP の入門書をお読みになるともっと上手な説明がされています。

>511024、ドミティアヌスの生年月日を狙っています(笑)。
それまで当サイトが存続するよう頑張りたいと思います。(^^)


[2039] ネット生活も大変なんですね。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/07/05(Sat) 22:52

augustusさま:
新サーバでの復旧のご連絡ありがとうございました。
現在は自宅PCでも、どのコンテンツもちゃんと見られるようになりました。
一昨日は昼間、職場のPCでは見られたのに、夜に自宅で見たらつながらない、
というわけのわからない状態になっていましたもので。

>賞品が無くてもキリ番が好きなんですね。(^^)
あとは自分のなかでこっそり気に入っている数とか。大分先ですが、次は
511024、ドミティアヌスの生年月日を狙っています(笑)。イタイですね。

そういえば、昨日帰宅したら父がなにげにつけていたBS-iだったか、BS朝日で、
東ローマのドキュメンタリーを7/7かから5週連続で月曜夜20:00〜21:54
に放映すると宣伝していました。ハイビジョンではなく地上波でやってくれよ、と
思わなくもないですが、これは要チェキラ!ですね。


[2038] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/05(Sat) 19:31

下記書籍が7月23日新刊予定に変更。
●『天を仰ぎ 地を歩む ローマ帝国におけるキリスト教世界の構造』
  教文館 C.マルクシース著 土井健司訳 予価 \3,000+税
8


[2037] サーバー 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2003/07/05(Sat) 15:50

○Augustusさん。
新しいサーバーへの移転お疲れ様です。高島さんのおっしゃるとうり 新サーバーを用意されていて良かったです。
やはりサーバーのトラブルでしたか、いきなり「うちのサーバーを使ってくれ...」というかんじの英文が出たのでまた無理難題をサーバの会社が言ってるのかなと思いました。


[2036] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/05(Sat) 15:25

◎augustusさんへ
移転作業ご苦労様です。接続できなかった時は英文を読まなくてもほぼ事情は把握
しておりました。新サーバを用意されていて良かったです。


[2035] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/05(Sat) 15:00

下記書籍が7月20日新刊予定。
●『神聖ローマ帝国』 菊池良生 講談社現代新書 予価 \700+税
 ドイツをはじめ、中欧諸国の母胎となったローマ帝国の実態を解き明かした一冊。


[2034] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/05(Sat) 13:23

○クラウディアさん

>私はやはりクレオパトラは悪女だったと思います。augustusさんと
>マッティアスさんはそうは思われないようですが。
クレオパトラ観自体はみなさんほぼ一致しているような気がします。マッティアスさんが仰るとおりで「悪女」という言葉をどういうイメージで使いたいかが各人各様であるようですね。
私の感覚では、まずは字義通り「倫理的に悪いこと」が必要で、さらに倫理的に悪いにも関わらず男または世間がコロッと参ってしまうような何らかの魅力があればなお「悪女」の名にふさわしい。そんな感じです。


○マッティアスさん

>こっそり狙っていた、123456を過ぎてしまっており、
>ちょっぴりショックです(笑)。
賞品が無くてもキリ番が好きなんですね。(^^)

>とはいえ、私も悪女は好きですよ。小アグリッピナとか、西太后とか。
どなたも異論なく悪女と言える二人ですね。ぜったいに、奥さんにはしたくない人たちです。


○AKIRA.M さん

水車についてフォローありがとうございます。割と利用しやすいエネルギーですよね。


○高島賢治さん

>『ハギア・ソフィア大聖堂学術調査報告書』
魅力的だけど、三万円近いというのはさすがに厳しい。(;_;)


[2033] サーバを移転させました 投稿者:augustus 投稿日:2003/07/05(Sat) 12:46

旧サーバの運営会社が買収され、しかも契約が引き継がれないという事態になりました。(そんなバカな!という気持ちもありますが、フロリダまで行って訴訟を起こす気にもならないのであきらめることにしました。)
移行のため2ヶ月は今まで通りに利用できるとアナウンスされていたのですが、約束が守られず、7月2日に突然アクセスが不能になりました。
ちょうど準備を始めていた新サーバへコンテンツをアップロードいたしましたが、 http://www.augustus.to/ が新サーバを指すように世界中のDNSサーバにデータがいきわたるまでアクセス不能の状態が続きました。

この間、アクセスを試みてくださった皆さまには大変ご不便をおかけして申しわけございませんでした。今後ともよろしくお願いいたします。


[2032] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/04(Fri) 18:32

下記書籍が8月新刊予定に変更。
●『ハギア・ソフィア大聖堂学術調査報告書』 中央公論美術出版
   日高健一郎・佐藤達生編 予価 \28,000+税 B4・266頁
 ビザンティン様式の教会堂として最大最美の建築であるハギア・ソフィア大聖堂(
 六世紀創建、トルコ・イスタンブール)の実測調査の報告書。世界遺産に登録され
 た歴史的建築物の現状記録とその分析的考察としてきわめて大きな学術的意義をも
 つ。


[2031] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/03(Thu) 20:37

下記書籍が7月10日新刊予定。情報を付加して再掲。
●『ロシアの源流 中心なき草原から第三のローマへ』 講談社選書メチエ
                  三浦清美 予価 \1,600+税
 モンゴルの恐怖、十字軍の脅威。また異教リトアニア、宗主国ビザンツとの対決
 。中世期、ユーラシアで、ルーシがロシアへと固まってゆくドラマを追う。

下記書籍が出ました。
●『戦争と人間 歴史が語る二十の教訓』 森本哲郎 PHP文庫 \705+税
 人類はなぜ戦争という愚行を繰り返すのか。スパルタ、モンゴル、十字軍など、
 歴史に“臨床例”を求めてその要因解明を試みた力作評論。二十一世紀を迎えた
 今日、戦争やテロの恐怖はますます増大している。人類発生以来、絶えることの
 なかった「争い」の歴史。数多の経験則を積み上げながら、人間はなぜ「戦争」
 を放棄する英知を持ち得ないのか。本書は、古今東西の歴史に“臨床例”を求め
 、戦争の根源的要因に解明のメスをふるった文明評論。ローマ帝国、スパルタ、
 カルタゴから始皇帝、モンゴル、インカ帝国まで、二十の具体例をもとに戦争発
 生のメカニズムを読み解いていく。とりわけ本書の特徴は、各項ごとの論旨を明
 確に掲げたことにある。スパルタの巻では<教育>、十字軍の巻は<文化衝突>
 、ヒトラーの巻は<宣伝>……のように、戦争という“怪物”の様々な性格や要
 素が見事に因数分解されて提示されるのである。長年にわたり世界各地を旅し、
 実際に古戦場や帝国の遺跡にたたずみ、「戦争と人間」の問題を考察し続けてき
 た著者ならではの力作。著者撮影の貴重な写真も満載した好著である。 


[2030] 水車動力 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2003/07/02(Wed) 00:27

 11世紀から15世紀の水車の具体例は資料が手元にありませんが、自然の流体(水の流れ)のエネルギーを機械動力として取り出せる原動機としては古代から近世まで水流のあるところでは広く使われたようです。蒸気機関や内燃機関、電気モーターのように自身を移動してゆくわけにはゆかないので交通には使えませんが、(小麦)粉引きや、鉱石を砕き精錬しやすくしたり、水をくみ上げて田畑を潤したりと人や家畜に代わって動力源となりました。

 現代は電気と内燃機関(ガソリン、ディーゼル)があらゆるところで使われて機械文明の原動力になっていますが、いずれエネルギー源の枯渇が問題になっています。

 水車や、場所によっては多く使われた風車は、太陽と地球(空気や水も全部含めて)あるいは月が有る限り使い続けられます。水車も18世紀から19世紀に蒸気機関に対抗するかあるいは高圧の流体を扱う技術の発達を取り入れて、今水力発電に使われている近代的な水力タービンになってます。
 日本の昔からの水車の例では。九州朝倉の3連水車など現役のものが幾つか残ってます。
ヨーロッパはくわしく無いのですが古代ローマでも粉引きなどには使われていると思います。「ローマ人の物語]」155、156ページにローマ7本目の水道となる「アルシェティーナ水道」...(中略)各種の水車が使われている。」と有ります。
 据付型の原動機のご先祖様ですね。


[2029] アクセスしそびれていた間に…。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/07/01(Tue) 23:27

こっそり狙っていた、123456を過ぎてしまっており、ちょっぴりショックです(笑)。

augustusさま:
>弓削さんの政治思想
キリスト教的倫理観と戦時のつらい経験に基づく反天皇的左翼思想の持ち主だと
いうことは何となくわかっているのですが、自分的にはかなりどうでも良い、
あるいは本を読む上では別に気にならない、という感じです。

クラウディアさま:
>クレオパトラ論争
誤解しているわけではなく、解釈の違いだと思います。私も弱い女性だと思って
いるわけではなく、魅力的(あるいは小悪魔的)ではあるけれど、わりとマトモな
女性というか、何と言うかかな、と思っています。実際には現在“悪女”は
むしろ賞賛のイミを込めて使われているのも知っていますが、個人的にはある程度、
倫理とかそういうものを超越しちゃっているスケールを感じさせる女性を“悪女”
と呼びたいので、そういうイミではちょっと範疇ではないです。
とはいえ、私も悪女は好きですよ。小アグリッピナとか、西太后とか。
オクタウィアのほうが人物として尊敬もするし好きですが、自分が男性だったら、
クレオパトラのが面白いかなあ、と思う程度です。別に優劣とか考えてません。


[2028] どう思いますか? 投稿者:GeNSKA 投稿日:2003/07/01(Tue) 20:36

 水車は次第にヨーロッパ全体に普及していったが、
11世紀から15世紀にかけて水車が人々の生活や産業に大きな影響を与えるようになったんですが、そのことを示す具体的な事例は何かありませんか?またそのころの水車は、現代の僕達の生活にとってどのようなものに匹敵すると考えますか。考えを聞かせてください。


[2027] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/07/01(Tue) 15:13

下記書籍が7月23日新刊予定。
●『古代ローマの旅人』 光文社 トニー・ペラト著 越智めぐみ訳
               予価 \3,000+税
 環境産業がローマ時代に誕生したことは、あまり知られていない。世界最古の
 観光ガイドブックとともに、ローマ人が歩いた道を踏破する。

下記書籍が7月24日新刊予定。
●『古代エジプト 埋もれた記憶』 吉村作治 青春出版社 予価 \1,300+税
 五千年間、地下に眠り続けた日用品の出土が、思わぬ発見の手がかりを与えた
 。エジプト研究三十七年でようやくたどりついた新視点。

下記書籍が8月復刊予定に変更。情報を付加して再掲。
●『古代キリスト教思想家の世界』 創文社 小高穀 予価 \2,500+税
 古代キリスト教思想家を、聖書・伝承・哲学・異端・神学・司牧との関わりの
 うちに概観し、信仰と愛に生きたその姿を描く。


[2026] 私はやはりクレオパトラは悪女だったと思います 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/07/01(Tue) 11:02

私はやはりクレオパトラは悪女だったと思います。augustusさんとマッティアスさんはそうは思われないようですが。でも私はクレオパトラは弱い女性だったとは思えません。それにお二人は誤解なさっておられるようですが、私はむしろ称賛する意味でクレオパトラを悪女と言いました。クレオパトラは悪女としてはなかなかであり、悪女としての魅力がある女性だと思っています。ただあくまで私はクレオパトラと比べるとつまらない女性のように言われがちな(特に男性から見ると)オクタウィアの方がクレオパトラより好きというだけです。それに私は一般的にも悪女とは、以前に真奈美さんもおっしゃっていたように悪い意味ばかりではないと思います。称賛の意味も含まれているような気がします。特に歴史上有名な女性で悪女と言われている場合。特に女性が歴史上有名な女性に対して使う場合、称賛の気持ちがかなり含まれている気がします。げんに桐生操と山崎洋子という作家は、歴史上悪女と言われている女性をかなり称賛しています。二人ともクレオパトラを悪女としていますが称賛の意味で使っている気がします。そういえば日本での悪女という例えは、真奈美さんがおっしゃっていたようにかなり適当ですね。真奈美さんがおっしゃるように小悪魔的でセクシーな女性という場合も悪女と言うし、(私はこの場合は別に小悪魔的とかセクシーな女性とかいう言い方でもいい気がしますが。)やはり真奈美さんがおっしゃるとおり、林真須美のように本当に悪い女という意味でも使えますし。 


[2025] ページ更新 投稿者:augustus 投稿日:2003/06/29(Sun) 19:08

「ローマコイン」にウァレンスのコインを1枚追加しました。やや傷が多いです。


[2024] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/06/29(Sun) 19:00

○AKIRA.Mさん

>日本なら押しかけてでも
ローマでも「押しかけてでも」の人は多かったと思います。遺産狙いで身よりのない年寄りに取り入るやつとかもいましたし。
また、葬儀の欠席の話が本当であるかどうかは今のところ未確認です。ただ、スエトニウスなんかには元首に対して相当失礼な例が載っていますから十分あり得ることだと感じています。(って、このあいだ書いたことですね。^^;)

どなたでも古代の人の著作で同様の例を見つけたら教えてください。


[2023] 葬儀の欠席 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2003/06/28(Sat) 23:41

アウグスツスの右腕の葬儀に参列しなかった貴族が居たのですか。日本なら押しかけてでも国家の要職を務めたものにあやかろうとするでしょうが、死んだからといって甘くしないのがローマ流(西洋流)だったのでしょうか。


[2022] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/06/28(Sat) 21:43

○クラウディアさん

>著者の人も、この話の参考文献 出して欲しかったな。
そうですよね。さらに、葬儀に参列しなかった人(およびその子孫)がその後どういう官職に就いたかもわかると興味深いですよね。
真奈美さんが書かれた「処罰はしないにしてもきっとしっかり覚えていましたよね。」という状況が見えてくると面白いですよね。


○マッティアスさん

>政治思想はよくわかりません
やや左よりかもしれません。


○真奈美さん

>一人一回
クッキーを使って1人1回の制限を実現しているようです。だから、ぜひともマリア・テレジアを推薦したいとなれば方法はあります。


○高島賢治さん

「心が美しい」と美女は別の価値判断になります。心が美しくても美女とは限りません。(^^)


[2021] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/06/28(Sat) 20:52

下記書籍が9月上旬復刊予定。
●『古代キリスト教思想家の世界』 創文社 小高穀 予価 \2,500+税


[2020] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/06/28(Sat) 20:17

◎真奈美さんへ
||マザー・テレサ、ナイチンゲールーー(実は美人だった、ということなら失礼だが)そういうこととは無関係の功績だろう、美人イメージすらないだろう!

言葉を曲解して申し訳ありませんが、「心が美しい」という事では、功績あります。


[2019] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/06/28(Sat) 20:10

下記書籍が7月9日新刊予定。
●『十字軍の思想』 ちくま新書 山内進 予価 \720+税

下記書籍が8月7日新刊予定。
●『フレスコ画への招待』 岩波アクティブ新書 大野彩

下記書籍が8月22日新刊予定。
●『饗宴のはじまり』 岩波書店 中務哲郎 四六版・208頁
 【高島の蛇足コメント】
   西洋古典文学研究家・京都大学教授・中務哲郎氏の待望の著作。どちらか
   というと地味な題名の著作が多いが、日本における西洋古典文学研究家と
   して屈指の研究家と思われる。予価は2〜3千円と予想。


[2018] 一人一回 投稿者:真奈美 投稿日:2003/06/28(Sat) 15:14

「美女」アンケート、私はシシィに入れましたが、マリア・テレジアを推薦しようとしたら「一人一回」ということではじかれました。だったら明記しろ!
そういうわけなので、投票なさる方はどうぞ慎重に。


[2017] ノミネートの顔ぶれ 投稿者:真奈美 投稿日:2003/06/28(Sat) 10:42

このアンケート、まだ「0票」なんてメンバーもいるところからすると、原則として編集部で選んだのでしょうね。クレオパトラなどは、美女のイメージで知れ渡ってるから、理解はできます。アントワネットも。しかし、
北条政子、エカテリーナーー美人ではナイはず。
マザー・テレサ、ナイチンゲールーー(実は美人だった、ということなら失礼だが)そういうこととは無関係の功績だろう、美人イメージすらないだろう!
紫式部ーー容姿なんてわかっとるんかい!

あの中で、美女としてモンクのないのは、シシィ、ダイアナ妃、アルマ・マーラーあたりでしょうか。「歴史を変えた」かはおいといて。存在感の大きさではやはりパトラは指折りですね、美女扱いはしたくないけど。

アウさん、長生きしただけに、なんども葬儀や追悼演説はしたでしょうね。断った連中に、処罰はしないにしてもきっとしっかり覚えていましたよね。


[2016] マルケルスが名門でも 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/06/28(Sat) 08:22

マッティアスさん

その葬式に参列するのを断った名門貴族たちにとっては、マルケルスは名門でも葬式の主催者が、彼らが成り上がり者として嫌うアウグストゥスというのが問題なのではないでしょうか?


[2015] マルケルスは名門なのに。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/06/27(Fri) 21:59

>アウグストゥスを成り上がり者として嫌う名門貴族たち
これはよくある話ですね。フラウィウス朝なんて、ホモ・ノヴスの家系だから、
もっと風当たり強かったりするのですが(笑)。そこは鷹揚に構えられなければ、
国家元首は務まらないでしょう。アウグストゥスは神経太そうだし。
しかし、アグリッパはともかく、マルケルスの父親は前50年の執政官でもあった
クラウディウス・マルケルスなんですけど。彼は名門なのではないのでしょうかね。

augustusさま:
弓削さん、私も大好きです。少なくとも文章は。(政治思想はよくわかりません)
国原さんの妙に品のよい文体も結構好きだったりします。


[2014] あり得る話ですか 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/06/27(Fri) 20:47

augustusさん
そうですか。あり得る話ですか。しかしこの話が本当ならマルケルスもアグリッパもアウグストゥスもかわいそうだと思います。(著者の人も、この話の参考文献 出して欲しかったな。)特にアグリッパとアウグストゥスが。二人とも当時のローマにとってはすごい功労者なのに・・・ 


[2013] 私も愛のある結婚だったと思います 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/06/27(Fri) 20:33

真奈美さん
私が読んだその洋書でも「オクタウィアヌスとリウィアの結婚は愛のある結婚」というようなことが書かれていたと思います。私もオクタウィアヌスはリウィアを愛したからこそ結婚したと思っています。結果的に、政治的にも有益な結婚になったんでしょうかね? ただオクタウィアヌスとリウィアの結婚によるオクタウィアヌスの政治的な利益は、私は改めて考えたことがなかったので「ああ!」と思ったんです。それにやはりマルケルスとアグリッパの葬式に、オクタウィアヌスは「成り上がり者」だからという理由で、参列しなかった名門貴族がいたというのも、初耳で衝撃でしたし。


[2012] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/06/27(Fri) 20:25

○クラウディアさん

> マルケルスとアグリッパの葬式の時に、名門貴族の中の何人かは
> アウグストゥスを「成り上がり者」とし、葬式に参列するのを断った
> と言う。
あり得る話だと思います。スエトニウスによれば
(1) アグリッパの名を騙ってアウグストゥスの中傷文書を流していた者を罰金刑で済ましてやった。
(2) 客でいっぱいの宴会の席でアウグストゥスの刺殺を誓った男を軽い追放刑に処すだけで済ましてやった。
(3) 元老院でアウグストゥスが意見を述べたとき、「もし発言の機会が与えられると、私はあなたに反対するかもわからない」と言った議員がいた。
(4) 論争者どうしの口論に業をにやして元老院から飛び出そうとしたとき、「元老院議員は国家の問題を討議する義務があるはずだ」と誰かに言われた。
などなど、もっと後の時代であれば反逆罪で死刑になるであろうケースがお構いなし、あるいは軽い罪で許されています。
自分は王ではなく第1人者であるに過ぎないという建前を通したいわけだから、成り上がり者と言われたくらいで処罰するのは得策ではないですね。この件に関してではないですが、ティベリウスへの手紙の中で「私の悪口を言う者がいたってあまり憤慨しない方が良い。われわれを誰も害することができないということを確信していたら、それで十分ではないか」と書いています。冷静なアウグストゥスらしいと思います。(もっとも腹の中は煮えくり返っていたかもしれませんが^^)

>ギボンって、日本人にはすごく尊敬されてませんか?
そうですね。知っている人には尊敬されているような気がします。でも、衰亡史を読んでいる人はそう多くはないと思います。(だって、長いでしょう。^^)


○真奈美さん

>「歴史を変えた美女」の投票が始まりました。ものすごく抵抗のある人選も
>大いに混じってます。
クレオパトラに投票してきました。いや、別にクレオパトラが素晴らしい人だと言っているわけではなくて、美女という定説だし、歴史を変えたのも事実だし。(^^;)

> とても歴史書と思えない、ぷぷぷ。
出だしからして、歴史の解説らしくないですよね。でも、あの本はとても好きです。

>名門との結びつきが得たいだけなら、もっと無難な相手を探せただろうから
そうですよね。政略ならあえて身重の相手を選ぶなんてスキャンダラスなことはしないですよね。


[2011] 週刊100人 投稿者:真奈美 投稿日:2003/06/27(Fri) 11:59

http://de-club.net/hya/vote/index.htm
「歴史を変えた美女」の投票が始まりました。ものすごく抵抗のある人選も大いに混じってます。

弓削さんの「ローマ帝国とキリスト教」でも、オクタヴィアヌスはリウィアとの結婚で結果として利を得たとは書いてありますが、大恋愛であったとも記述しています。(「二人の愛は急速に燃え上がった」−−とても歴史書と思えない、ぷぷぷ。) 名門との結びつきが得たいだけなら、もっと無難な相手を探せただろうから、やはりあれはリウィア個人への想いであっただろう、と解釈しております。


[2010] ギボン・・・ 投稿者:クラウディア 投稿日:2003/06/27(Fri) 10:44

ギボンって、日本人にはすごく尊敬されてませんか?「五賢帝」はやはり日本でのイメージなんですね。私もその「養子皇帝たち」という意味の、英語版のネーミングの方が勝ちだと思いますね。海外ではギボンの評価はどうなんだろう? ふと思った。話は変わるんですが私の読んだ洋書に、オクタウィアヌスとリウィアの(ラテン語読みだとこうなんですよね?)結婚によって、オクタウィアヌスがクラウディウス一門と結びつくことの有効性を繰り返し強調している本がありました。それから衝撃的な記述もありました。マルケルスとアグリッパの葬式の時に、名門貴族の中の何人かはアウグストゥスを「成り上がり者」とし、葬式に参列するのを断ったと言う。確か「ローマ人の物語」には、こんな記述は出てきませんよね? やっぱり洋書を読むとまた新しい発見がありますね。


[2009] 実は、私も同様です 投稿者:augustus 投稿日:2003/06/27(Fri) 07:46

○マッティアスさん

adoptive emperors というのを初めて見たときは、マッティアスさんと同様、感心しビックリしました。まあ、確かに養子であることが重要なんだからこのネーミングは英語版の勝ちといえるでしょうか。(^^)

>ギボンの影響
確かにギボンには「ネルウァ、トライアヌス、ハドリアヌス、そして両アントニヌス諸帝と続く傑れた君徳と能力」(中野好夫訳)という言い回しがありますね。この両アントニヌス帝という言い方にビックリした記憶があります。

> それにしても、弓削先生の「アグリッピーナ物語」は下手な小説家の作品
> よりもかなり面白い小説な気がするのですが、あれは題材のおかげなのか、
> 弓削さん特有のロマンチシズム漂う文章のせいなのか、悩むところです。
さて、どちらでしょう。解説書ではなく小説を書くということでのびのび書くことができたというのもありますね。「キリスト教的な見方が強すぎる」と嫌う人もいるようですが、私は弓削先生の本は好きです。


[2008] 何よりも驚いたのは。 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/06/25(Wed) 23:21

augustusさま:
>先週の土曜日に変えました。
良かった、長いことうっかり見落としていたわけではないのですね。
それよりも実は、五賢帝を英語だと“Adoptive Emperors”ということが
かなりびっくりしました。でもきっと、欧米人からしたら、日本の表現が
ギボンの影響強すぎてびっくりなんでしょうね。

>作家はいいけど学者は書いたものに責任が伴うかなって思います。
そうですね。
それにしても、弓削先生の「アグリッピーナ物語」は下手な小説家の作品
よりもかなり面白い小説な気がするのですが、あれは題材のおかげなのか、
弓削さん特有のロマンチシズム漂う文章のせいなのか、悩むところです。


[2007] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/06/24(Tue) 15:39

下記書籍が7月上旬新刊予定。
●『ビリティスの唄』 大和書房 ピエール・ルイス著 岸田今日子他訳
           予価 \2,500+税
 古代ギリシャの遊女であり、詩人であるビリティスは、P・ルイスの創り出した
 幻か、実在か。物語の翻訳に四人の女が挑戦した。
 【高島の蛇足コメント】
   ピエール・ルイスは1870〜1925年。フランスの詩人、小説家。中学時代にジ
   ッドと学友で、バレリーとも親交を結び、ルコント・ド・リールに目をかけ
   られ、マラルメの火曜会の一員にもなった。早くから古代ギリシアの文学に
   親しみ、処女詩集「アスタルテ」を1893年に刊行の後、ギリシア古典風の散
   文詩集「ビリティスの歌」を1894年に発表して好評を博した。しかし古代ギ
   リシアの翻訳と称する偽作とされている。

下記書籍が7月9日新刊予定。
●『イーリアス 上』 平凡社 ホメーロス著 呉茂一訳 予価 \1,800+税
 古典こそ名訳で読みたい。流麗闊達な伝説の訳業、ここに復活。詩聖ホメーロス
 の最古・最大の叙事詩がみごとな日本語に甦った。全二巻。

下記書籍が7月10日新刊予定。
●『ロシアの源流』 三浦清美 講談社 予価 \1,600+税
 モンゴルの恐怖、十字軍の脅威。また異教リトアニア、宗主国ビザンツとの対決
 。中世期、ユーラシアで、ルーシがロシアへと固まってゆくドラマを追う。

下記書籍が7月中旬新刊予定。
●『フランス「ケルト」紀行』 武部好伸 彩流社 予価 \2,600+税
 シリーズ五作目。ブルターニュはケルトの宝庫だった。各地のアーサー王伝説、
 巨石、インターケルト祭など、ケルトを幻視する。


[2006] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/06/23(Mon) 21:29

○高島賢治さん

> ●『教会会議の歴史 ニカイア会議から第二バチカン公会議まで』
古代の分にページをたくさん割いていてくれれば読みたい本ですね。


○マッティアスさん

>気づいたのは結構最近なんですが。
先週の土曜日に変えました。すぐに気が付くなんて、マッティアスさんの注意力の鋭さが伺われますね。

>昔は相当ショックでしたが。今でも引くけど、怒るほどではなくなりました。
人間まるくなってきてますね。(^^)

>学者だって作家だって夢は見たいのかなあ、
きっと、こういうのはあるんでしょうねえ。でも、作家はいいけど学者は書いたものに責任が伴うかなって思います。


[2005] あり 投稿者:マッティアス 投稿日:2003/06/23(Mon) 16:13

augustusさま:
TOP頁から、コインの時代別に直接行けるのって、前からでしたっけ?
気づいたのは結構最近なんですが。これでふと、心が病んだ時にいつでも
フラウィウス朝の面々の、いかついお顔に会いに行けます。嬉しい。

Y教授にしろ塩野さんにしろ、自分が専門で扱っている分野に対しては、
多少のえこひいきが入るのは、人情なんでしょうね。学者だって作家だって
夢は見たいのかなあ、と思う余裕が最近ようやく出来てきました。
昔は相当ショックでしたが。今でも引くけど、怒るほどではなくなりました。
コーラン入門は、別に間違ったことは書いていないのでしょうが、かなり
面白おかしくなってるなあ、と思いました。身近には感じられますけど。


[2004] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/06/23(Mon) 16:04

下記書籍が出ました。
●『古代王権の誕生3 中央ユーラシア・西アジア・北アフリカ編』
   角川書店 角田文衛・上田正昭監修 初期王権研究委員会編 \4,000+税
 中央ユーラシアのスキタイ、黒海北岸のボスポロス、アナトリアのヒッタイト、
 メソポタミアの都市国家、古代エジプト王権など、王墓・神像・王印・碑文・神
 話から、文明発祥の地に展開した王権と都市国家を解明する。
 世界の各地域で古代の王権がどのように誕生し、国家というものがどのように成
 立したか。 I 東アジア  II 東南アジア・南アジア・アメリカ大陸  III 中央
 ユーラシア・西アジア・北アフリカ  IV ヨーロッパ 全4巻の第3巻。

●『スペインの女性群像 その生の軌跡』 行路社 高橋博幸・加藤隆浩編
                       \2,800+税
 ゴイスウィンタ、マリア・デ・モリナ、カトリック女王イサベルなど、スペイン
 史を彩る女たちの中から社会階層や職業の多様な23人を取り上げ、プロフィー
 ルを広く紹介する。


[2003] 無題 投稿者:高島賢治 投稿日:2003/06/22(Sun) 15:09

下記書籍が8月6日新刊予定。
●『教会会議の歴史 ニカイア会議から第二バチカン公会議まで』
   教文館 N.P.タナー 予価 \2,000+税


[2002] RE: 投稿者:augustus 投稿日:2003/06/22(Sun) 13:29

○真奈美さん

>「帝国」に逆らう人々をかっこよく描くためには、犯行いえ反抗される側の
>強大さをばーんと圧倒的に印象づけることが必要でしょうね。
確かに。判官贔屓は日本だけでないかもしれませんね。

>ある女性の犯罪者について、それが「魅力的」な容姿であるほうが判決が
>軽くなる、しかし、結婚サギなどでしょう、容姿を武器にした犯罪だと
>かえって厳しくなる、という結果がでたそうです。
これは面白いですね。

>「姪の息子に暗殺された」に比べれば、ええ、笑って許せますとも。
クレメンティアは大事です。(^^)


○マッティアスさん

>ちなみにY教授は、コーランに関しても、知的生き方文庫だったか
>その辺で、結構トンデモというか、ぶっちゃけ光栄の「爆笑!」
>シリーズに近いレベルの解説をされていました。
そうだったんですか。やはり、本を書くのは自分の専門の範囲内でないとあぶないんですね。(^^)


○クラウディアさん

>Y教授はかなりクレオパトラびいきらしいですが
エジプト大好きの人だから、ある程度仕方がないですね。(-_-)


○AKIRA.Mさん

「海の都の物語」は良いですね。あれを読むとすっかりベネチアびいきになってしまう。(^^)
以前はあれに書いてあることは信じていたんですが、最近は信じて良いかどうか分からないでいます。

>やっても居ないことは記録に無い限り書けないでしょう。
そうだと良いのですが。でも、勘違いなのか創作なのかは不明ですが、そういうケースが皆無ではないようですね。


[2001] うちの近所の 投稿者:真奈美 投稿日:2003/06/22(Sun) 10:13

図書館では、ヨシムラさんの「○○不思議物語」は児童書として置いてあります。「エジプト」「ローマ」「ギリシア」とありますね。「ローマ」は中々アウグストゥスをよいしょしているので、本文書いたのは別の人のほうではないかという気がします。「シェイクスピアの「シーザーとクレオパトラ」」なんて小さな間違いもありますが。「姪の息子に暗殺された」に比べれば、ええ、笑って許せますとも。

塩野さん、小説家らしい仕事はこのごろしてるんでしょうか。「サラリーマンの教訓」なんてそっちのけの、絢爛たる歴史絵巻!の世界はもうやらないんでしょうかね、私はそういうのをこそ歴史ものに求めているのですが。


[2000] 塩野さんの本 投稿者:AKIRA.M 投稿日:2003/06/21(Sat) 23:13

私は他の本「海の都の物語」なども読んでますが、読み物 としては面白く感じました。「ローマ人の物語」はどうしてもハンニバルやスキピオそしてカエサルからアウグスツスあたりが山場でしょう悪名高き皇帝たちも事情が(彼女の解釈でしょうが)よくわかる。]はローマのインフラ説明としては好作品ではないでしょうか。人物がいい!と言う人には少し物足りないかも。他に通史の文献を持っていない身としてはこれを縦糸の1本目にするつもりですが注意は必要でしょうね。
いくらなんでも(神々を別として)全くの架空の人物は出ないし やっても居ないことは記録に無い限り書けないでしょう。

ローマの場合古代文明というより古代帝国の最後を飾る今のヨーロッパの父であると言う見方が出来ると思います。キリスト教はそのローマの社会に溶け込み時々摘発弾圧されつつも遂に母屋を乗っ取ったという感じですがどうでしょう。


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